2010年8月17日火曜日

菅首相と小沢氏との違い

民主主義とは、少数意見も聞きながら最後は数で決める事だと思う。そうでなければ物事は決まって行かない。決まったらそれに従うのが民主主義のルールではなかろうか。政治の世界では、その民主主義のルールさえ守られていない。一度決まったことを後々まで批判の種にしている。
最初に戻るが、民主主義の社会では、多数決が決定のルールである。
数が重要なのである。(くじで決める政党もあるようだが・・・。)
でなければ物事が決められない状況に陥ってしまう。
実はこのことを一番理解しているのが小沢氏であり、よく理解していないのが菅首相である。
また、自分達の目指す政策をはっきり示し、具体的な形で分かりやすく示すことが国民から選択された議員の使命である。
昨年の衆議院選挙で民主党が大勝した最大の要因は、マニュフェストで政策を分かりやすく具体的に示したことである。また自民党との政策の違いをはっきりわかる形でしめしたことである。タイムスケジュールまで提示したことである。
これらは、民主主義社会において、国民が選択する権利を行使する場合、大変重要な要素である。
このことを一番分かっているのが小沢氏であり、分かっていないのが菅首相である。
小沢路線を否定すればするほど、自民党化してしまう現政権を見るにつけ、昨年の民主党マニュフェストが過去の自民党政権の政策と大きく違う、ある意味革新的なマニュフェストであったことが証明される。国民は、この点に期待と希望をたくしたのである。
変化を期待したのである。この変化を否定する菅政権を多くの国民が支持するとは一般的な概念からすれば考えにくいことである。

政治家に一番求められるものは政治理念である。
この点においても小沢氏と菅首相では雲泥の差がある。
マスコミの報道では、この点をわざと外しているようだが、小沢氏ほど包括的な政治理念と政策を個人レベルで持ち合わせている政治家はいない。

そして小沢氏ほど政策にこだわる政治家もいない。そのため過去に純化路線を歩んできた経緯がある。
壊し屋と捉えるか、創り屋と捉えるかは、それぞれの個人の取り方次第であるが、小沢氏ほど数の重要性を理解している政治家はいない。その反面、政策にこだわるあまり、数にこだわらない面も持ち合わせている。ある意味、複雑な性格の政治家である。
それが小沢一郎の魅力であり、権力に媚ない政治家としての原点なのかもしれない。

何の実績もない、管政権の支持率が上下しているが、このことも不思議な現象である。
9月の代表選に向け、小沢氏の動向が注目されているが、政策にこだわる小沢氏は自分の地位よりも政策の実現性を最優先するものと考えられる。
菅首相は、代表選に出馬するのであれば、自身の政治理念と目指す政策の方向を党内にはっきり示すべきである。党内がまとめられなければ、今後、政権運営だけでなく党の運営さえままならない事態に陥ることは明白である。

最優先すべきは、景気対策であり、円高対策である。菅総理や野田財務大臣の発言や対応を見ていると、本当にこの人達に任せておいて大丈夫なのかと思わざるを得ない。

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