2011年3月11日金曜日

原点に帰って考えてみよう(1)・・・議会制民主主義について

最近、菅首相や民主党執行部の批判ばかりしていたら、なんだか自分自身の「品格」が落ちてきたように思えてならず、暫く批判は横に置いておくことにした。(そんな高い品格を持っているわけではないが・・・。)
この頃の政治状況を鑑みるに、改めて色々な事柄について原点に帰って考え直してみることの重要性を感じられずにはおられない。
「選挙制度」や「政治主導」、「議員内閣制」などの政治の根幹をなす部分についての知識や考察が欠けているように思えてならない。
それは一般国民だけでなく、国会議員の皆さんにおいても同様ではないだろうか。

これだけ国会や党の運営が停滞及び混乱している原因の一つに「議会制民主主義とは、どうあるべきか」というもっとも重要な部分に対する認識が薄れていることがあるように思えてならない。
いくら制度やシステムを変えても、「議員の質が低くては、どうにもならない」という問題はさておき、「議員内閣制」における「議会制民主主義」はどうあるべきか。
原点に戻って真剣に考えてみる必要があるのではないだろうか。

議員内閣制(ウィキペディアより抜粋)
議院内閣制(ぎいんないかくせい)とは、立法権を有する議会と行政権を有する政府(内閣)が分立してはいるが、政府は議会の信任によって存在するとする制度。議会内閣制、政党内閣制とも呼ばれる。内閣の成立には議会(二院制の場合、主に下院)の信任が必要とされ、内閣は連帯責任による議会の解散権を持つ。制度上、議会と内閣との間に抑制と均衡を以て成立する相互関係が築かれる。このような政治制度を議院内閣制という。

議会制民主主義(ウィキペディアより抜粋)
議会制民主主義(議会民主制)とは民主主義における政治制度の一つ。代表民主制、代議制ともいう。間接民主制(かんせつみんしゅせい)と同義である。
選挙などのある一定の方法によって民意の代表者を選出し、自らの権力の行使をその代表者に信託することで、間接的に政治に参加しその意思を反映させる政治制度をさす。
対になる概念として、直接民主制がある。現在、ほとんどの国が間接民主制だが、ハンガリーのインターネット民主党のように、昨今の技術革新を積極的に活用することで直接民主主義への復古を目指す政党も存在する。


 現在の菅政権及び民主党執行部が支持されない最大の原因がここにある。
政権を手にしてしまえば、首相や政権党が勝手になんでもできるというのであれば、選挙での国民の一票はただの政権委託の白紙委任状ということになる。
同様に「民意の代表者」であるはずの小沢支持グループの議員を「内閣」や「党執行部」から排除するやり方は、議会制民主主義に反する行為である。

人事だけではない。
民意は09年の総選挙で民主党の主張と方針を支持したが10年の参院選で持ち出した政策や路線にについてはノーという判定を下した。
菅首相は参院選敗北後も続投したが、2つの選挙で示された民意に従った政治と政権運営を行う義務がある。
当然のことながら選挙で選ばれた「民意の代表者」である議員も民意を最大限、尊重する義務がある。

議会制民主主義の大原則を無視する政治と政権運営及び党運営を行っていることが、支持されない最大の理由である。

またその運営においても一方的な部分が多く、党内で「政策を揉む」という作業も疎かにされ、「野党との国会運営における事前協議の重要性」さえも理解できていない。
これらは「古いとか新しいとかという問題」ではなく、議会制民主主義における重要なプロセスであることを理解すべきだ。
国会対策委員長という役職は非常に重要で「高い知識と高い交渉能力」が求められる。
だから「学級委員レベルの・・・君」は野党から相手にされないのである。

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