2011年9月1日木曜日

「モーニング娘」の中に「天童よしみ」が入ってきたようなものだby野田佳彦・・・あなたも容姿では人のことを言えないのでは・・・。

昨日の新聞の中に、面白い譬えがあったので紹介する。
民主党と自由党が合併した時に野田新首相が小沢さんを評して
「モーニング娘の中に天童よしみが入ってきたようなものだ。」と発言したそうだ。

この言葉には、概ね3つぐらいの解釈の仕方がある。
①若いピチピチの歌手(議員)の中に不細工なオジサン歌手(小沢さん)が入ってきた。(容姿での譬え・・・天童さんごめんなさい。私、天童さんのファンです。)
②モーニング娘(ポップス、若い年齢層支持)と天童よしみ(演歌、どちらかというと高い年齢層支持)に譬え、政治文化と支持層の違いが大きい政治家が入ってきたことを表そうとした。
③素人に近い実力より人気優先の歌手(政治家)の中に実力派の歌唱力のある歌手(政治力のある議員)が入ってきた。

おそらく野田議員は、合併に反対の立場に近く②の解釈に近いことを表現したかったのではないかと思う。
しかし、現在の民主党を見ていると③の解釈が正解だったのではないかと思われてならない。

昨日のブログの中で誤解を与えるかもしれない点があったので、もう少し詳しく解説しようと思う。
今回の代表選で小沢さんが最大の目的としたのが幹事長ポストの奪還であると書いた。
金と人事権を持つ幹事長の党内における影響力は、思った以上に大きいものがある。
小沢さんはこのポストを仙谷一派から奪還することを第一の目的としたのである。
それは小沢さんの影響力を保持するという意味あいもあるが、自分を支持してくれる議員達を守りたいという気持ちが強かったことも要因の一つに上げられると思う。

輿石氏が幹事長になっても小沢さんが直接、党の金や人事権、公認権を勝手に行使できるわけではない。しかし、幹事長ポストを仙谷一派に握られたままでは小沢さんは身動きができない。
自分が動きやすい状況を作り出し、自分を支持してくれる議員達を守り、党内での影響力を保持することが今回の代表選で小沢さんが目指したものである。
仙谷一派に好き勝手にさせない体制を作ることが挙党態勢を構築する第一歩であると小沢さんは考えているのである。(おそらく、この点では野田氏、輿石氏も認識は同じであると考えられる)

こういう視点から今回の代表選を見てみれば、おのずと誰が勝利したかが見えてくる。
代表選では負けたが仙谷氏との勝負では勝った。

猿回しの猿に使われたのが鹿野氏及び鹿野氏を支持した議員達であり、猿の傍で踊る役目を担ったのが海江田氏と見ると今回の代表選がわかりやすいかもしれない。
挙党態勢を築くためのキーになるのが輿石氏であるとの認識では小沢さんと野田氏の間に共有できる部分があったのだろう。

代表選の後半、野田氏が「大連立」「増税」のトーンを下げ、「行財政改革」などを優先させる立場を表明することで、小沢グループに配慮していることを伝えたかったのであろう。

しかし、これで小沢さんが全面的に野田氏を信用した訳ではない。
仙谷氏の処遇、岡田氏の処遇などを見ながら、是々非々の立場で判断していくだろう。

今回、党人事、閣僚人事に仙谷氏が関わった形跡は殆ど見られない。野田氏の仙谷氏に対する不信感は、かなり大きいものと思われる。
前原氏の求心力も大きく低下した。(=仙谷氏の求心力低下)
政調会長職で前原氏の真価が問われることになろう。政策決定では否が応でも小沢さんの協力が必要になってくる。前原氏の小沢さんに対するスタンスも大きく変わることだろう。

鳩ポッポさんは、小沢さんにくっついていることで初めて政局に関わることができテレビに映ることができる。党内での存在感を多少でも維持することができる。その辺の計算は理工系だけあってさすがである。

党人事、閣僚人事に関し菅グループという言葉は一言も聞かれない。最早、菅グループは忘れられた存在になろうとしている。
政治の世界はシビアである。



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