2011年12月24日土曜日

八ッ場ダム建設継続決定・・・口先番長「前原誠司」の本領発揮!

こうなることは予想できた。
前原氏が「阻止」を言い出した時点で「無理だ」と感じた人は多いと思う。
この人が言い出したことで、まともに決まったことを探すことは至難の業だ。
今回も国民向けにカッコつけて言い出したものの、本気で阻止する覚悟は見受けられなかった。
最後まで身体を張って反対すれば、多少でも見直されたのに・・・。

八ッ場ダムの問題は上流の砒素汚染の問題と完成後の維持管理費の問題にある。
近年、他の地域のダムでも上流地域の山林等の荒廃により、ダムに溜まる土砂等の量が急激に増加している。浚渫に掛かる費用も莫大だ。(早いところでは建設後、数年で埋まりかかったダムもある。)
ダムを建設する費用も莫大だが、維持管理する為に継続的に支出し続ける費用もまた莫大になる。
また新たな問題として、福島原発事故による放射性物質の問題が挙げられる。
ダム上流地域に降り注いだ放射性物質が雨などにより川に流され、それがダムに堆積する可能性が高い。それにより環境や水質、生物にも影響を与えかねない。
福島原発事故においては海洋汚染が問題になっているがダムの汚染問題は殆ど取り上げられていない。しかし、ダムは水をせき止めていることから上流から流れてくる放射性物質がダムに堆積し濃縮される可能性は非常に高く今後、問題となる可能性は高い。
そして、ダム建設の裏には原発建設と同じような利権構造があることも忘れてはならない。


前原氏、「八ツ場」で完敗=マニフェスト固執も威信低下
八ツ場ダム建設継続が23日、正式に決まり、阻止に動いていた前原誠司民主党政調会長の株が急落した。衆院選マニフェスト(政権公約)を守るとして中止に固執したものの、最後には政府に押し切られ「完敗」。政権内の情勢把握や見通しの甘さを露呈し、威信の低下は避けられない。
「極めて残念だ。マニフェストを守れず、政権交代の原理が骨抜きになった責任を感じる」。23日夕の政府・民主三役会議で建設継続が確定すると、前原氏は引きつった表情で「敗北」を認めた。ダム本体工事費を2012年度予算案に計上すれば「国土交通省の予算自体を認めない」と言い切った前日の勢いは消えていた。
前原氏にとって、八ツ場ダムは国交相就任直後の09年9月、自ら中止を宣言した思い入れの強いテーマだ。今年12月に入り、国交省が事業継続の方針を固めると、周囲に「政権交代の意味を理解していない。国交省の河川部門は許せない」と怒りをあらわにした。
しかしこの間、前原氏は声高に原則論を唱えるばかりで、事業を中止させる有効な手は打てなかった。事業を所管する前田武志国交相と直談判することはなく、藤村修官房長官を通じて野田佳彦首相を動かそうとしたが、官僚の意見に重きを置く首相には届かなかった。こうした中、前田国交相は22日夜にダム建設地である群馬県を訪問、地元から喝采を浴び、前原氏は外堀を埋められた格好となった。
一連の混乱は、野田政権の政策決定の拙さを印象付け、下落の一途をたどる内閣支持率にも響きそうだ。前原氏に対しては、首相周辺から「政治情勢に対する大局観がない」と、資質を疑問視する声も上がっている。(時事ドットコム 2011/12/23-21:04)


それにしても、今回の「八ッ場ダム建設継続決定」までのプロセスは酷い。
民主党政策調査会の意見は無視され、官邸(官房長官の調整)も機能せず、国交省の政務三役間での調整も殆どなされないまま、国交省の独断で進められたように感じられる。
官僚主導の典型的な見本のような出来事である。
簡単に言えば「首相の権限」は無いに等しいと言うことである。
官僚の思うが侭で自分の考えや意思さえも表明できない首相も、また醜い。
「マニュフェスト選挙」とは何だったのか?
「マニュフェスト選挙」を訴えた学者、評論家、マスコミは、この民主党の有様をどう評価するのだろう・・・。

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