2011年8月31日水曜日

小沢さんの希望に沿った党人事・・・恐るべし小沢一郎!

政局がらみの話は暫く止めるはずであったが、ネタが溢れているので止めるのを止めた。

昨日決まった民主党党内人事を見る限りにおいては、ほぼ小沢さんの希望どおりではないのか。
なんといっても小沢さんが今回の代表選で最大のポイントとした幹事長に輿石さんが就任したことでほぼ目的を達成したと言ってもいい。
国会対策委員長に鳩山グループの平野氏が就任したことで国会運営に小沢さんが影響力を及ぼすことができる体制もでき上がった。
幹事長代理や政調会長は誰でもいいのだが、前原氏は政調会長に就任することで輿石氏や小沢さんとの関係改善を図ろうとすることは間違いない。これも悪い方向ではない。
これで、選挙対策委員長に小沢さんの息のかかった議員が就任すれば、小沢執行部といってもいいほどの人事である。(この人事のうまいところは前原氏を政調会長で取り込んだところにある。・・・これにより前原グループのメンバーが人事を批判しにくくなる。)

昨日から地上波テレビ局の政治部記者が焦りだしているのが、モロに見て取れる。
輿石氏の幹事長就任で小沢さんの復権が現実味を帯びてきたことが、その最大原因であろう。
『あれだけ、テレビや新聞で一生懸命「小沢批判」を続けたのに、結果は逆に小沢さんの影響力が強くなった面ばかりが目立つ』・・・僕達の努力は何だったのだろう・・・ある政治部記者の嘆き・・・。

同様に、前原氏や菅氏のグループの議員や代表選で野田氏に投票した中間派の議員たちも焦りはじめていることだろう。
「これでは、まるで小沢執行部ではないか・・・」(唖然)

「これで幹事長ポストは俺達のものだ~。」と祝勝会で勝手に自分達だけで盛り上がっていた鹿野支持グループは腸が煮えくりかえっていることだろう。・・・俺達の寝返りは何だったんだ・・・小沢さんが怖い~~。
「幹事長ポストは間違いない」と勝手に思い込んでいた旧民社党系の議員達も「大臣ポスト」さえ危うくなりそうな雰囲気に「どうなっているんだ」と青くなっていることだろう。

昨日あたりから流れている取材情報などから推測して見る。
野田氏は事前に輿石幹事長と数回に渡り会談し、当選した場合には輿石氏に幹事長をお願いしたいというニュアンスの話をしていたことが漏れ伝わってきている。
ということはその話は間接的に小沢さんにも伝わっていたことは間違いない。
輿石幹事長を目指していた小沢さんがその話を利用しないはずはない。

「2段構え」の戦術であえて余り評価していない海江田氏の支持に回りながらも、裏で野田氏が2位になるよう画策していたのではないかとさえ思わさせられる。
その一方で海江田氏支持を「踏み絵」にグループ議員の結束力を試していたのかもしれない。
代表選後の小沢さんの動きは速い。

小沢支持者の欲目と言われるかも知れないが、小沢さんは、一連の仙谷氏の動きを読みきっていたのではないか!
鹿野陣営をかき回すことで決戦投票で野田氏に票が流れることを予想していたのかもしれない。(意図的にやった可能性さえ感じられる。)

マスコミや仙谷氏周辺の議員は仙谷氏の作戦勝ちと思い込んでいたようだが、小沢さんはその先まで読みきっていたのではないか。(小沢さんの目的は幹事長ポストの獲得=党の掌握)
野田氏や前原氏に芽生えた「仙谷氏への不信感」をいち早く感じ取り、それを「挙党体勢」を作るためのバネにしようと考えたに違いない。

今回の代表選で評価を落とした人
仙谷氏・・・余りにも画策しすぎて野田氏や前原氏から不信感を持たれた。(過ぎたるは及ばざるが如し)
鹿野氏・・・背広を脱いでがんばったが、裏切り者という烙印を押されてしまった。(一瞬スターになった気分になれたのに・・・小沢さん許してください・・・。)

政治は結果次第である。
党人事での結果が全てである。
党を掌握すること(金と人事権を握ること)は、議員を掌握することにつながる。
とりあえずの挙党体勢はできつつあるようだ。

まだどうなるかはわからないが、なぜか小沢さんが一番の勝利者に見えてきた。・・・恐るべし小沢一郎

余談:
今回の代表選でマスコミの口からも政治評論家からも小沢さんの「政治と金」に対する批判は皆無といってもいいほどだった。裁判の話が少し出ることはあっても内容については語られない。
「小沢さん無罪」はマスコミにおいても共通の認識のようだ。

2011年8月30日火曜日

社会の変化に対応できない政治と経済・・・大家族から核家族へ

200名近くの政治を知らない議員に対する怒りと情けなさで昨夜は、暫く寝つかれなかった。
政局のことは、書かないつもりだったが、分析だけはしておきたい。

野田氏のことはさておき、彼の後ろ側にいる人たちの構図は前回の代表選と同じだ。ということは菅政権時とトップの首がスゲ変わっただけで、その中身が大きくは変わるとは考えにくい。
これで、鹿野氏が幹事長にでもなれば、より今回の代表選の構図が見えてくることだろう。ポスト争いで主流派が揉める可能性も高い。

今回の代表選のポイントの一つが「参議院のねじれの問題」をどうするかであった。
・現民主党執行部&野田氏他多数⇒自民党や公明党との連立、政策協議で対応
・小沢・鳩山グループ⇒公明党との連立or公明、社民、みんなの党、共産党などとの連立、政策ごとの連合で対応
しかし、これは殆ど代表選で語られること無く終わってしまった。


小沢さんのグループは政策を実行することが目的のグループであり、他のグループと同列に見ると本質を見誤ることになる。そのための権力闘争だということを理解しないと彼らの行動を読むことができない。
今回の代表選の最大の目的は、幹事長ポストの獲得である。野田氏の対応次第では離党、新党設立の可能性は大いにありうる。
もし、衆議院80名、参議院20名で離党し、一部他の党の議員とも合流できれば、民主党や自民党も含めた政局の主導権を完全に握れ、自分達の政策を取り入れさせることが可能になる。
小沢さんは負けてはいない。
今回は第1回目の投票である程度の票を集め1位になることが、重要であった。

さて、前置きが長くなったが、よく「日本の常識は政界の非常識」といわれるが、政治でも「先進諸国の標準は日本の非標準」とでも言いたくなるような現状がある。

政策理念を考える場合、どうしても外せないのが家族社会の変化である。
私の幼少期は家族も多く(私の家は2世代8人家族であった。)、叔母ともそんなに歳が離れておらず、よく私の子守をしてくれていたようだ。
小学校や中学校時代は農作業や薪割りなどの家の手伝いをしたものだ。
基本的には長男が家を継ぎ、親の面倒をみるのがその当時の常識であった。
子供も家計を助ける者の一員であり、家族で家庭や家計を支えあう仕組みが歴史上長い間続いてきた。それが、高度成長期を経て、豊かになり、それとともに個人の自由の尊重が謳われ始めると供に、核家族化が進み、それが、更に進み一人暮らし世帯の急激な増加というとこまで行き着いてきてしまった。

上記は、多くの先進諸国が少子化や高齢化のスピードこそ違え、歩んできた道でもある。
その過程で、子供手当てのような直接給付での少子化対策や負の所得税のような子供を持つ家庭への税の還付などの対策を進めてきた。
ところが日本は、家族社会の変化の流れに政治が対応できず、政策が常に後手後手にまわってしまっている。
一昔前では、家族で支えあいながら子育てができた。
しかし、現在では核家族化が進み、家族だけでは子育てが大変な時代になっている。子育てをしながらも働かざるを得ない環境にある家庭も多い。核家族化の進展が子育て環境を大きく変えてしまった。

このことは介護などについても同様なことが言える。
これらのことを前提に政策を考えていかないと、政策効果を高めていくことはできない。
税や社会保障などの国民負担は、国民が負担できる範囲で完全に納付、徴収されることが前提でなければならないのは当然なのだが、政府の計算にはこの部分が欠けており、国民年金は4割が未納、消費税の滞納の増加、法人税の繰越欠損金の累計額の増加など、もっとも根本的な部分が崩れかけている。
今でさえこの状態なので、増税、保険料などの負担増⇒未納・滞納・繰越欠損金控除の増加⇒増税分を相殺
というような状況さえ危惧される。
財務省は本当のことを正直に発表しなければいけない。
そうでなければ、本当の意味での検討ができない。

2011年8月29日月曜日

民主党代表選挙、新代表に野田氏・・・脱力感でいっぱいだ・・・。

暫く、政局の話から離れることにした。
民主党に愛想がつきたからである。
今後、暫くは政策と経済のことについて語ることにした。

今回の代表選で一番残念に感じたのは、民主党議員に危機感がないことである。
小沢さんがなぜ西岡参議院会長を担ごうとしたのかが理解できていない議員が多い。
鹿野農林水産大臣に小沢さんが話したように今度の首相が、どれほど大変であるかを本当に理解した上で出馬したのだろうか?
震災対策、原発事故対応、円高対応、景気対策etc
どれをとっても、一つ誤れば、政権が吹っ飛びかねない。
それこそ、政治主導で無ければできないことばかりだ。
また菅政権及びその間の党運営を総括することなく前に進むことは、民主党の消滅につながる。
野田新代表が最初にすべきは前政権と前執行部の総括でなければならない。
もう二度と失敗は許されないだろう。
何度でも言うが、「総括なくして、民主党の再生なし」である。
地方選挙では連戦連敗が続いている。
民主党自体の立て直しも大きな課題であることは、言うまでもない。

官僚や既得権益と戦うには、並大抵の覚悟ではできない。
野田氏は人間的には前原氏より信用はできるが、財務大臣での発言を見る限りにおいては、官僚の言いなりだ。
また、党内を纏めていくだけの力量があるかどうかが問われる。
幹事長や官房長官人事がポイントになるだろう。
一つ間違えば、とんでもないことになりかねない。

財務省のペーパーや演説原稿を読んでいる分にはいいが、先日の「戦犯発言」のような失言が思いのほか多い議員であることも頭に入れておくべきだ。

昨年の代表戦の二の舞にならないことを祈りたいが、私自身は殆ど期待していない。
それにしても、民主党には、愛想がつきた。
それしか言葉が出てこない。

マスコミが取り上げたくないこと・・・民主党代表選におけるマスコミ報道を分析

はっきり言って、今回の民主党代表選は盛り上がらない。

私の支持する小沢さんが出馬していないことも要因の一つだが、出馬している候補に魅力が感じられないことが最大の要因だ。
新鮮さも意外さも感じられない。候補者の言葉に「心に響く」ものがない。
「挙党体制の構築」と皆さんは言うが、具体像が全然みえない。
「誰がなっても変わらない。」というのが多くの国民の感想ではないだろうか。

それにしてもマスコミの報道は醜い。
前原氏擁護一辺倒で海江田氏を集中的にバッシング(小沢バッシング)する姿勢は、公正、公平とは、かけ離れたものだ。
質問も表面的で核心をつく質問は、殆どみられない。
「ダントツの一番人気」のはずの、マスコミ推薦候補の前原氏が3番手争いをしているような状況ではマスコミ各社の票読みもイマイチ信頼性に欠けるのが実情だ。
彼らの仕事の大半は「小沢バッシング」であり、公正な報道を期待するのは無理というものだ。
いくつか、マスコミに対する私なりの疑問と批判を述べてみる。

小沢さんの力の源泉を「金と権力」という一言に集約してしまうマスコミだが
①小沢さんの下に、なぜ多くの議員が集まるのか?
②自分達のグループ以外の候補者であるにもかかわらず、なぜ小沢グループは結束することができるのか?
③小沢さんの持つ求心力の本質はどこにあるのか?
という根本的な部分には絶対にふれない。
今現在、小沢さんは「党員資格停止処分中」で「刑事裁判を控える立場」であり「党の金や公認権を采配できる立場」でもない。一兵卒の議員にすぎない。

この部分に注目して今回の代表選をグループ別に分析してみると面白い。
1・・・前原グループ
①「次期首相候補No1」「国民の人気が高い」「政策通」「クリーン」で「甘いマスク」という、申し分のない条件を揃えた前原氏が、なぜ票を集められないのか?
②本来、選対の中核になるべき議員が推薦人に顔を出していないのはなぜ?

前原グループの求心力とは?
「次期首相候補No1」「国民の人気が高い」「政策通」「クリーン」「甘いマスク」という実体が無いものが求心力となっている。
国土交通大臣、外務大臣を歴任し党代表まで努めた経歴があるのに、これといった実績はなく、むしろ「ケツ拭きができない。」との評価の方が高い。
この中で、小沢さんを批判する場合によく使われるのが「クリーン」という言葉である。
「前原氏=クリーン」
これが、小沢さんとの最大の差別化の武器であったはずだ。
ところが、今回、外国人献金問題をはじめ、暴力団のフロント企業からの献金などが表にでて、「クリーン度」に?マークがつき始めた途端、グループから人が逃げ始めた。
「絆」の薄い「国民との距離感が遠い生活感が感じられない人たち」の集まりであることが如実に表われている。「義理や人情」に薄い議員の集まりである。
おそらく、「前原グループ」は結果しだいでは、分裂することになるだろう。場合によっては消滅することも考えられる。
対する小沢グループの議員は、多少泥臭いが「国民との距離が近い生活感が感じられる」議員が多い。「義理や人情」を大切にしそうだ。

細かいことは書かないが、小沢さんとの違いは「人間力」と「国家観」にある。
今回の代表選で小沢さんが、西岡参議院議長の擁立にこだわったのは、自分の権力獲得のためとかではなく、この日本の危機にあたり「命をかけて日本のために働く覚悟と確固たる国家観」を西岡さんの中に見出したからだろう。
小沢さんは、「民主党内でのコップの中での争い」などという小さな視点ではなく、本当に日本の危機を憂いているのだと思う。

代表選の結果が今日出るようだが、それに関わらず次回は野田グループについて分析してみる。

2011年8月26日金曜日

「前原氏では日本がつぶれてしまう」・・・小沢さんのワンマンショーになってきた。

さすが小沢さんだ。
われわれの言いたいことを代弁してくれる。おそらくネット上で国民の声を収集しているのだろう。
前原陣営は、顔が青くなりかかっているのではないか。
いくらマスコミが前原氏を持ち上げても、今回の選挙は議員にしか投票権がない。
昨年の代表選では、マスコミ総動員で小沢ネガティブキャンペーンを張ったのにも関わらず、半数の議員が小沢さんを支持した。検察審査会での「起訴相当議決」などの大きなハンディを背負っていたのにも関わらず・・・。

前原支持グループの「虚党一致」とは「反小沢堅持」ということであり、誰も彼らの「挙党一致」など信じない状況になってきた。彼らの言葉の信用力が大幅に低下しているからだ。

仙谷氏が「小沢さんに挙党一致を頭を下げてお願いした。」とかそれに対して小沢さんが「挙党一致を拒んできたのはそちらではないのか。」などなど前原氏側が「挙党一致」を求めているのに小沢さんがそれを拒否しているかのようなイメージを作り出そうとしているのがミエミエなのだが、そもそも、彼らの言葉自体に信用性がないので、効果もほとんどないようだ。

冷静に党内を見渡せば小沢さん、鳩山さん、輿石さんがガッチリ連携している状況で、いくら代表になれたとしても彼らの協力が得られなければ党運営ができないことぐらいは中学生でもわかる。
だから小沢さんは鳩山さんや輿石さんを大切にし、こまめに連絡し情報交換している。
菅さんはもう過去の人である。
前原氏側としても小沢さんとのガチンコ勝負は避けたかったはずだ。

しかし仙谷氏の姑息なマスコミへの情報リークや前原氏の高飛車な態度に小沢さんの堪忍袋の緒が切れ、それが「前原氏では日本がつぶれてしまう」発言につながったものと考えられる。
(前原氏は人を怒らせるような発言を平気で言う。自分で火をつけるのが得意・・・こういうのを得意とは言わないか・・・笑)
可愛そうに小沢さんに「議員失格」の烙印まで押されてしまった。
他の候補で小沢さん、鳩山さん、輿石さんを敵にまわそうなどという大それたことを考える議員はいないはずだ。

それにしても1年近く「座敷牢」に閉じ込められ、党員資格停止処分で代表選に出馬もできず投票権さえない一議員の動向がこれほどまでに注目されること自体が異常なことである。

マスコミさんにも一言
野田、前原氏を囃し立てるのにご尽力いただき、大変ご苦労さまでした。
「骨折り損のくたびれもうけ」になりそうで、おめでとうございます。

2011年8月25日木曜日

前原・仙谷氏の言う「挙党一致」は『虚党一致』・・・焦る前原・仙谷が走る。

私は、菅首相はもっと居座るつもりでいたと思っている。
あきらめたのは、やはり「政治と金」の問題が原因だと思う。
国会で外国人からの献金問題を追求され、領収書の提出を求められたことが止めを刺された最大の要因だと考える。多分、献金を返還したときの領収書はないものと思われる。
万が一、国会で証人喚問でも要求されたら、断ることは難しい。
なぜなら小沢さんの証人喚問出席の問題で小沢さんを厳しく批判していた経緯があるからだ。

さてさて前原氏と仙谷氏の顔色がすぐれないようだ。
私は、前原氏は当初、出馬する予定では無かったと思う。この点はマスコミとも見方は一緒だが、出馬の理由は別のところにあると思う。
出馬したのは、やはり「政治と金」の問題だと思う。
外国人献金問題で京都地検に告発されている立場の前原氏は、場合によっては公民権停止処分になる可能性がある。停止処分になれば鈴木宗男氏のように5年間、選挙に立候補することさえできなくなる。(立件された段階でアウトだと思うのは私だけ・・・?)
次期代表選出馬どころの話ではない。政治生命が絶たれることになりかねない。
首相の座を目指してきた彼としては、ここで立候補しなければ2度と首相になるチャンスはなくなるという危機感があるのだろう。
追い込まれての立候補であることは間違いない。

前原・仙谷氏は「挙党一致」を今頃になって訴えているが、彼らのいう「挙党一致」は口先だけの中身のない「虚党一致」に過ぎない。
さすがに、騙されやすい鳩山元首相も今回は気づいたようだ。

昨日も前原・仙谷氏は精力的に党内の有力者へのあいさつのため走り回っていたようだが、その顔には焦りの色が見て取れる。
思ったように支持議員が集まらないのだろう。

今回の代表選の焦点は第1回の投票で過半数を確保することは、どの候補も難しいと思われるので1回目3位以下の議員グループが決戦投票で誰に投票するのかという点に絞られる。
簡単に言えば1回目の投票で前原氏がどれだけの票を獲得できるかにかかっている。

おそらく仙谷氏は人事の空手形を乱発していると思われるが各陣営とも今回は簡単には乗ってこないだろう。
現状では、殆ど予測が立たないことに加え、前原氏に乗って外れた場合のリスクは、前回の代表選以上に大きいからだ。

前原・仙谷氏が野田グループや菅グループとの関係修復ができるのか?
前原氏が外国人献金や暴力団のフロント企業からの献金について納得のいく説明ができるのか?
あれだけ小沢さんの「政治と金」を批判していた菅氏や前原氏が、自らの「政治と金」の問題で追い込まれているとは、何とも皮肉なものである。



2011年8月24日水曜日

前原氏が抱かえる矛盾とコンプレックス・・・「誠司と金」の問題も抱かえています。

辞めないで居座り続けた菅首相にも困ったものだが、代表選に出馬表明した前原氏には逆に簡単に「辞める」と言いそうな危うさがある。
頭に血が上るのが早そうで「瞬間湯沸かし器」的な性格の持ち主のように見受けられる。
売り言葉に買い言葉で簡単に「辞める」と言いかねない。
おまけに自惚れが強そうで、他人の意見に耳を貸さないだろう。
ある意味、多くの危うさを秘めた議員である。

そもそも、外国人献金問題で自ら辞任したということは、自分で違法性を認めたことに等しい。
かなり以前から献金を受けていたことは間違いなく「献金は知らなかった。」との釈明は説得力に欠ける。それ以外にも暴力団と関係のあるフロント企業からの献金や脱税企業からの献金など、イメージとは裏腹に「誠司と金」のネタは多そうだ。
代表選に出馬する条件を満たしているのかどうか?(個人の勝手ではあるが・・・。)

前原氏を見ていると、どこかにコンプレックスを内包しているように感じられる。
それが一見強気に見える態度に表れている。
小沢さんに対する態度もコンプレックスの裏返しに思えてならない。
昨日の記者会見後の発言に出てきた「小沢史観」なる、意味が良くわからない発言も小沢さんに対し特別の感情を持っていることの表われだろう。

過去にあった偽メール事件に見られるように、何事においても詰めが甘いところが見受けられる。
また、外国人献金問題や暴力団のフロント企業からの献金問題などに見られる脇の甘さも随所に感じられる。小沢さんの「政治と金」に対しての批判がブーメランのように自身に跳ね返ってきそうだ。

彼の一番の欠点は、「器が小さい」ことであろう。
自分より力の有る人、能力のある人を受け入れない。
一言で言えば「器量の狭い利己的人間」・・・こういう人間は損をするという学説があるそうだ。(余談)
これはTOPを目指す人間としての致命的な欠点である。
有能な人材を認められない点は菅首相と良くにている。

もう一点が取り巻きの悪さである。
仙谷、枝野、安住、渡辺周、福山、小宮山洋子、津村・・・etc
弁は立つが  「器量の狭い利己的人間」が集まっている。
「類は類を呼ぶ」である。
今回の代表選における苦戦要因がここにもある。
彼らは菅政権で内閣や党の要職を担ったことはいいが、「実力不足」は露呈するは「偉そうな態度」で反感を買うなど党内での評判は最低である。野党からも馬鹿にされる始末である。
もし前原氏が代表になれば、彼らが今以上に党内で幅を利かせることになる。
今以上に威張るだろう。
このことに我慢できない議員はかなりの数いるはずだ。
今回は前回の代表選のようなわけには行かない。
彼らが党内の中枢を担えば、「挙党一致」は不可能だと感じている議員は多いはずだ。


更にもう一点上げるとすれば、政策が自民党とあまり変わらないことである。アメリカよりの政策推進論者であることである。
①原発維持
②アメリカ中心の外交
③TPP推進
④高速道路無料化反対
⑤農家の個別補償制度反対
⑥郵政改革法案反対
etc
彼の政策はアメリカがどう思うかを判断基準に考えればわかりやすい。
国民が期待し支持した民主党とはかなりかけ離れた思想の持ち主と考えたほうがいい。
そこに大きな乖離と矛盾が生じる。
彼は、そのことについて民主党員及び支持者に説明する必要がある。



早い段階で「解散」を打ち総選挙を行うのではないかという予測もあるが、震災復旧と原発事故収束の目処がたつまでは、解散は無理だ。

自民党は前原氏の「政治と金」の問題を国会で徹底的に追及してくるはずだ。彼の性格でどこまで我慢できるのか・・・。

民主党の議員は、党を壊したくないと思うのなら前原氏を選択すべきではないだろう。
彼と彼らのグループだけでは、党運営も国会運営も選挙対策もまともにできないことがこの1年で明白になったのだから・・・。

2011年8月23日火曜日

内ゲバ勃発・・・民主党代表選の行方

なんだか野田財務大臣が可哀想に思えてきた。
この人、実力の有る無しは別として悪い人ではないし裏で謀略をめぐらせるような人ではない。
ここは、もっと怒ってもらいたい。是非、何が何でも代表選に出馬して筋を通して欲しい。仙谷、前原氏と袂を分かち小沢さんに教えを請うべきだ。・・・とつい擁護してしまったが、しかし、それが彼が生き残る為の唯一の道だと思う。

仙谷氏や菅氏は、よほど内ゲバがすきなのか、それとも謀略が過ぎて内ゲバが勃発するのかわからないが結果として敵を増やしている。

天下のマスコミの取材力(嫌味だが・・・)をもってしても、民主党内のグループの議員数が把握しきれないようだ。
いくつか例を挙げて説明してみよう。
「前原グループ3回に分けて意見を聴取」という記事があったが新聞によって参加人数に大きな差がある。・・・一部の新聞は60人と報じたが中日新聞は40人と書いていた。
昨年の代表選時の菅グループの人数は50人と書いた新聞が多かったが、現在では20人~50人とマスコミにより大きく差がある。
旧民社党系のグループについても20人~40人と幅がある。
10から20%ぐらいの差ならわかるが、50%以上違うというのはいかがなものか?と突込みたくなる。自分達の都合のいいように増減しているのではないかと勘ぐりたくなる。

今回の前原氏の代表選出馬において、民主党の前原支持議員やマスコミからも「国民に人気の高い」という言葉が多く聞かれる。
国民の人気=高支持率と考えている議員やマスコミがいるようだが、かなり脳みそが酸化していると言わざるを得ない。
国民は馬鹿ではない。
国民が本当に求めているのは「人気がある政治家」ではなく「実行力がある政治家」である。
「口がうまい政治家」ではなく「覚悟を持った政治家」である。
インターネットメディアの発達で、「嘘」はすぐにばれる時代である。

どこかのテレビの世論調査で次期民主党代表には誰が望ましいか?というような設問があり前原氏が40%を占めたらしいが、細かく見てみると、サンプル数1000、有効回答数500であった。
500人×40%=200人
僅か200人の回答をいかにも民意であるかのように報じるようなマスコミは早く潰れて欲しいと思っているのは私だけであろうか。
実際、地上波には見たい番組が殆どない。
私達が日ごろ購買している商品代金の中から広告料が支払われている。
私達のお金でマスコミは運営されている。
もっとましな番組を作れ!!・・・と思っているのは私だけであろうか。


2011年8月22日月曜日

「平幕だけでの大相撲」・・・民主党代表選を例えるならば・・・。

横綱や大関抜きの平幕だけでの大相撲のような民主党代表選である。
そこに、後出しジャンケンで前原前外務大臣が出馬しそうな雰囲気になってきた。
前原氏のテレビで見る顔からは焦りと迷いの表情が見て取れる。
前原氏はマスコミの世論調査でも、ダントツの1位だそうだが今回、小沢さんは出馬できないので、小沢さん抜きでの人気投票であることを考慮する必要がある。

マスコミなどが「人気が高い」と煽て上げている前原氏だが、その大半は作られた人気でしかない。
マスコミにとって前原氏は「反小沢」のシンボル的位置づけの議員である。且つアメリカ一辺倒の自分達に都合のいい政治家と考えている。であるからして、一生懸命「ヨイショ」して盛り上げているにすぎない。

簡単に言えば、今までの前原人気は「マスコミが作り上げた反小沢世論」に乗っかった部分がかなりあるということである。
今回も、マスコミは「小沢悪役論」を展開し前原氏待望論を盛り上げようと必死になっているが、思ったように盛り上がらないので困っているようだ。(待望論は、ほんの一部の議員が声を上げているにすぎない。)
前原氏が煮え切らない原因の一つがこれだ。

待望論が燃え上がらない原因は、第一に小沢さんが出馬しない(できない)ので批判がしにくいこと。(議員だけの選挙なのでマスコミ等での世論誘導も殆ど効果がない。)

第二に、菅政権下において小沢さんを徹底的に排除したため、小沢さんは政権運営、党運営に一切関わっておらず、批判されるネタはあっても批判するネタが無いこと。

第三に小沢さんの扱いをどうするかが代表選の大きな焦点のひとつであり、党内が小沢さんの復権を期待する情勢に傾きつつある。
そのため「反小沢のシンボル的な存在」と見られてる前原氏には、不利な情勢である。
「反小沢」が争点から消え、逆に「小沢さんの支持をいかにして得るか」が代表選の争点になってしまったことで仙谷氏やマスコミの戦略は脆くも崩れ去り、慌てふためいている。(結局、反小沢が焦点にならないと彼らは戦えない。)

今後の大きな焦点は、プライドの高い前原氏が「小沢さんに頭を下げて協力をお願いする。」ことができるかどうか。そして幹事長人事等で小沢さんや鳩山さん達の要望を受け入れることができるかどうかだろう。
当然、小沢さんの扱いをどうするかも重要なポイントである。
これらのことを、前原氏が決断できるかどうかが、ここ数日の代表選のポイントだろう。
できなければ、代表選で勝つことは到底、無理だろう。
また、この代表選で勝利できなければ、前原氏の党内での求心力は大幅に低下することになるだろう。出馬は前原氏にとって大きなリスクを伴う。

ここは、前原、野田の両氏が立候補しお互い共倒れしてもらうことが、民主党の将来のためにもいいのではないかと考える。(そうすれば党内も纏まりやすくなるだろう。)
それを期待する今日この頃である。



2011年8月20日土曜日

円高に無策な政府・・・経済オンチの集まり?

民主党の代表選挙も候補者乱立で、訳がわからなくなりつつある。
どの候補も首相には?と感じる今日この頃だ。
首相には、亀井静香(静かではないが・・・)さんあたりが、いいと思うのだが・・・。

円がニューヨーク市場で一時75円台になったそうだ。
菅首相を含む閣僚や経済官僚の無策ぶりと経済オンチぶりが、より鮮明に浮き彫りになってきた。
今や日本は、政治、外交、経済政策等で先進国は言うに及ばず、新興国にさえ馬鹿にされつつある。その認識さえ持てない政治家や官僚では、対応できるはずがない。

根本にあるのは資本主義経済の変質にある。
インフレになっても賃金が上がらない。雇用が生まれない。
金融緩和しても、思ったように資金需要が生まれない。etc
今までの常識が通用しなくなり、打つ手がなくなりつつある。

本来のあるべき姿とかけ離れてきたことが世界的な経済・金融の混乱を招きはじめたことだ。
むしろ今の姿は、本来の姿に戻ろうとする傾向の現われと見たほうがいいのかも知れない。
実体経済を重視する方向に戻り始めたと見ていい。

円高によって輸出産業は大打撃を受けるというが、それは価格競争力や高付加価値があればある程度は影響を低減できる。値上げで対応できる部分も残されているはずだ。
また、輸出の競争相手となる国の為替相場も考慮しないと正確な影響は判断できない。
競争相手国の為替が円以上に上がっていることもありうるからだ。

アメリカ国債がAAAから格下げされたことの影響が大きいことは事実だがアメリカ経済の実体を見た場合、今までAAAだったことの方がおかしいと思うのが自然だろう。

簡単に円安に誘導できるような状況にはない。むしろ長期的に円高傾向が続くことを前提に腰をすえた対策を継続的に進めるべきだ。

一つは戦略的な輸入政策、対外投資策による円売りによる円高防止策の実行。
もう一つが、コストダウンに頼らない価格競争力のアップである。(技術革新、高付加価値、独自技術開発、中間部品中心⇒製品中心の輸出への転換etc)

日本は経済界、官僚組織、マスコミなどを変えていかないと、改革は進まない。
政権交代でこの部分に期待したのだが今、出馬表明している候補者には、物足りなさを感じる。

2011年8月19日金曜日

前原、野田、菅グループは暫く謹慎しろ!・・・党内の声

西岡参議院議長も似たようなことを言っておられたようだが、菅さんを代表に担ぎ上げた人たちは、この政治状況を生み出した責任をとり暫く謹慎するのが筋だろう。
党内でも、そのような雰囲気が大勢を占め始めているのではないだろうか。
もう一点上げれば、「小沢さんしか党内を纏められない。」という雰囲気が大勢を占めつつあることだろう。

「自分達の親分を首相にしたい。」=「自分達もそれにより主流派になり、それなりの地位につきたい。」
というのが大半の議員の思いだ。言い換えれば、それが「求心力の源」である。
菅首相はこれで「一丁あがり」になり、求心力は急速に衰え、グループの議員数も減るだろう。

今、大変な立場に追い込まれているのが野田財務大臣だ。
「大連立」と「大増税」で前のめりの発言をしたことはいいが思いの他、不評なことに加え問題発言連発で党内外からの批判にさらされている。
そればかりか、あてにしていた前原グループからの支持も怪しくなってきた。
しかし、ここで立候補を辞退したら野田グループは一気に求心力が低下し解体してしまうだろう。後に引けない状況に追い込まれている。

同様に前原氏も追い込まれている。
今ここで出馬しなければ、首相になれるチャンスが2度とめぐってこない可能性がある。
しかし、党内からどれだけの支持が集められるのか?
野田氏と、どう調整するのか?
彼のウィークポイントは仙谷氏と枝野氏だ。反小沢の急先鋒である2人がいることが、小沢グループから支持を得ることの足枷になっている。
今回は、菅グループからの支持も得にくい状況の中、立候補しても苦しい戦いになることは目に見えている。(ここでも仙谷氏が足を引っ張っている。)

反小沢グループと呼ばれる議員達に残された玉は、「プライドだけは高い口先ばかりの課長の前原氏」と「裸踊りが得意な万年係長の野田氏」しか残されていない。(仙谷、枝野氏は論外)
いつ白旗を揚げるのかを考えている兵隊がいるような状態だ。
玉砕覚悟で戦うだけの意地を見せることができるかどうか?

野田、前原氏を除く候補者は、党内最大グループの代表である小沢さんの力を借りなければ党運営も選挙も国会運営もできない議員達ばかりである。(自分のグループを持っていない議員が多い。持っていても少人数)
野田、前原氏においても同様なことは言える。

誰が代表になっても、小沢さんの力を借りなければ党や国会の運営がままならないことは、衆目の一致するところであり、マスコミの期待とは裏腹に小沢さんは、またもや不死鳥のように復活しつつある。

2011年8月18日木曜日

ベルリンの壁ならぬ民主党の壁・・・誰が壊すのか?

菅政権が発足するまでは、何やかんや言いながらも小沢さんの力で民主党を纏めていた。
前原、仙谷、枝野氏らのような不満分子もいたが、政権奪取という一つの目標もあり、どうにか一つの党としての体裁をなしていた。

しかし、菅政権が発足すると手の平を返したように菅首相や仙谷、枝野、前原氏らは小沢さんの排除を始めた。
民主党の中に、ベルリンの壁ならぬ反小沢と親小沢を分ける民主党の壁を作ってしまった。
そして、親小沢と見られる議員を壁の外に追いやろうとした。

このことが、今現在の民主党の液状化を招いた最大の原因だ。
彼らの責任は重い。
党内を小沢一郎を支持するかしないかで色分けしたことが、党内の亀裂をより大きくしてしまった。

それ以後、多くの人が
菅首相支持=反小沢
小沢さん支持=親小沢
という色眼鏡で民主党議員を見るようになったと思う。
党内の議員の間にも亀裂が生まれ、支持者や支持団体の間にも大きな亀裂が生まれた。
多くの議員が望んだことではないのだが結果としてそうなってしまった。

菅首相をはじめとする仙谷、枝野、岡田、前原氏らの最大の罪がここにある。
彼らには、その責任を償う責務がある。

今回の代表選を見るポイントの一つとなるのが、多くの議員(前回、菅首相を支持した議員)は、何とか「反小沢派の議員」という色を消したいと考えていることが予想されることである。
ということは、仙谷、岡田、枝野、前原氏ら反小沢と呼ばれるグループが推薦した議員は敬遠されることになる。

もう一つのポイントが、いつも勝ち馬に乗ることしか考えていない旧民社党系のグループが支持の条件に挙げた一つである「党内を一つに纏められる人」という点である。
これは、意味深な条件で簡単に言えば「小沢さんと仲良くできる人」ということになる。
おそらく、中間派と呼ばれる議員の多くがそう思っていることだろう。

となると、反小沢グループの支持する野田財務大臣は、不利な条件が揃うことになる。
前原氏においても同様なことが言える。

反小沢グループの推す野田財務大臣の不人気ぶりも考慮すると、野田氏が過半数を確保することは、ほぼ絶望的と考えていいだろう。
民主党内の壁を壊して党内の民主化を図ることができる人が次の代表ということになる。


2011年8月17日水曜日

なぜオリジナル民主党と呼ばれる議員達は子供手当をはじめとする4K政策を放棄したがるのか・・政策の効果が出るのが怖いからだ。

「誤解しないでください 『子ども手当』存続します」。民主党が、こんな文章を大書きしたビラの配布を始めたそうだ。思いの外、世論の批判が多いことにビビッタようだ。(自民党が反発するのが目に浮かぶ。)
当初、批判の多かった子供手当も実際に手当を受け取っている人達には思いの他、評判がいいのである。

なぜオリジナル民主党と呼ばれる議員達が4K(子供手当て、高速道路無料化、高校無償化、農家の個別所得補償制度)をかくも放棄したがるのか?
後数年続いて、その効果が現れるのが怖いのである。
だから、財源を理由にして少しでも早く潰したいのである。
彼らも自民党と同じで小沢さんが幹事長時代に打ち出したマニュフェストの政策効果が出ることを恐れているのである。
彼らの政治理念はただ一つ「小沢一郎の排除」であり「小沢一郎の政策を全否定する」ことにある。
菅政権がやったことを見れば、それは一目瞭然である。
(彼らは自民党と同じ穴のムジナである。)

マニュフェストの政策効果が表れてくると「小沢一郎の評価」が高くなる。「民主党の評価」が高まる。
実は彼らにとって、それは困ることなのである。
彼らの存在価値と彼らの評価が低下することにつながるからである。
かれらは「アメリカ従属」で「既得権益厳守」 の新自由主義派(彼らは単に自分達の権力を守りたいだけなのだが・・・)と呼ばれる古いタイプの政治家集団に過ぎず、その対極にある小沢一郎が邪魔なのである。
であるから、自分達の権力を守るためには手段は選らばない。今回の大連立構想が端的にそれを表わしている。

野党やマスコミ、民主党執行部などの上記4Kに対する批判や言い訳の論調も財源に対するものばかりで、政策の中身に対する批判は影を潜めている。

実際に、子供手当を受け取っている人達からの評価は高まっている。その上で、保育所などの整備を求めているというのが正確な世論である。
だから自民党も公明党も児童手当の増額を容認したのである。財源を問題にするのなら児童手当は以前のままの金額を要求しなければ筋が通らない。

農家の個別所得補償制度についても同様で、自民党は小規模農家の保護政策で、農業の大規模化を阻害すると批判していたが現状では、むしろ「個別所得補償制度」は大規模農家からの評価が高い。経営の安定化に寄与しているからである。

「高校の無償化」についても同様で実際に勤労者所得や家計所得が減少を続ける現状で、多くの子供を持つ家庭にとっては、ありがたい政策なのである。(先進諸国では当たり前の政策である。)

日本の子育てに関する大きな問題点の一つが、高校から大学卒業までに多額な費用がかかる点にある。
今や東京の一流と呼ばれる大学にはお金持ちの子弟しか入学できない時代になろうとしている。
これは教育面での格差であり、これを是正する意味においても子供手当は有効な政策である。
子供手当を大学進学のための資金として積み立てている家庭は思いのほか多い。

小沢さんは、マニュフェストを実行する努力を苦しくても続けていれば、数年でその効果を国民が感じられるようになる。そうすれば民主党に対する評価も高まると昨年の参議院選挙の時から訴え続けている。
その意味をどれだけの民主党議員が理解しているのだろうか?

代表選では「マニュフェストをどうするのか」と「原発をどうするのか」が焦点にならなければいけない。(財源問題はその後の問題である。)
脱原発についても一番わかりやすく方向性を示しているのが、ほかならぬ小沢一郎であることを国民は理解しなければならない。





2011年8月12日金曜日

国民はもっと怒るべきだ!・・・更迭の3人に退職金を上積み

とんでもない話である。
海江田大臣が更迭を発表した経済産業省の松永事務次官・寺坂保安院長・細野資源エネ庁長官の3人に退職金が上積みされるそうだ。それも1000万円とかいう話がネットで流れている。おまけに天下り先も準備されているという話である。

事務次官クラスの退職金だと9000万円近く出るそうだ。それに1000万円上積すれば1億円近くになる。それから天下って70歳くらいまで高額な給料をもらい、またそこで退職金をもらう。
これらは、結局最終的には税金から支払われる。
こんなことを許していいのか?
こんなことをしているから国の財政が苦しくなるのだ。
退職金の額が高いかどうかという単純な議論になりがちだが公務員は公僕であるという原点に帰って判断すれば、この金額が異常なことに気づくはずだ。

さて菅首相の後継争いで賑わしくなってきた。
昨日の夜の番組に馬渕澄夫議員が出演していたが、結局この議員も日和見議員の一員に過ぎないと感じた。
とても首相の器ではない。
幹事長もつとまらないだろう。
「挙党一致体制」をどう築くのか?との質問に対し
小沢・鳩山グループをどう処遇するのかについて、明確に述べることができない。おまけに、今回の岡田幹事長の対応を擁護するような発言をしていた。
なんといっても、昨年の代表選で菅氏の演説を聞いて「菅支持」 を決めたという御仁である。
頭の中も筋肉質に違いない。

今回の代表選のポイントは「挙党一致」でも「野党との連立」 でもない。
民主党を立て直し、次期総選挙に勝利に導ける人であることがポイントである。
そして重要なのは代表よりも党務を取り仕切る幹事長に誰がなるかである。
党務に精通し、選挙が取り仕切れ、国会対策に長けた人であることが条件になる。
代表+幹事長をパックで考えたほうがいいだろう。
野田氏が代表になった場合の幹事長は誰?
馬渕氏が代表になった場合の幹事長は誰?
小沢前環境大臣が代表になった場合の幹事長は誰?
という風に考えていけば選択肢が見つけやすいのではないだろうか。
ただし、この現状で幹事長になりたいという人は、よほど名前を売り出したい人でない限りそんなにはいないと思う。

実は、今回の代表選で一番迷っているのは前回「菅支持」に廻った議員達だ。
支持者・サポーターから前回の代表選で菅首相を選んだことに対する責任論が出てきているはずだ。
おまけに前回の代表選で、小沢さんを支持した支持者・サポーターもかなりの数おられるはずだ。
この人達はぶれない支持者・サポーターだから小沢さんの支持する候補者に投票しないと今度は、完全に見限られることになるだろう。
議員達も「反小沢派」「菅支持派」という風に張られたレッテルをいかに剥がそうかと必死のはずだ。
マスコミがどう騒ごうが、小沢さんの求心力はむしろ高まっている。





2011年8月11日木曜日

与謝野議員や浜田議員はどうするのだろう。・・・他人ごとながら老婆心で・・・。

菅首相が退陣するそうだ。
大変、喜ばしいことだ。
最終的に決断させた原因は、アメリカの対応だろう。アメリカに見限られたことがはっきりわかったのだろう。

どうでもいいことだが、与謝野馨経済財政担当相は、どうするのだろう。
自民党に戻ることは無理だろう。
「たちあがれ日本」に戻ることも無理だろう。
民主党に入党することも無理だろう。
もう、この人をまともに相手にする政党は、ないだろう。
引退か無所属で次の選挙を戦うか。

浜田参議院議員は亀井さんが拾ってくれる可能性が残っている分だけまだましか。

それにしてもマスコミの報道は酷い。
昨日の民主党有志主催の勉強会での小沢さんの講演に関する大手マスコミの報道は酷い。
NHKはことさら、マニュフェストに関する部分だけを強調。
他のマスコミも小沢グループの権力誇示という意味合いの報道内容で、古い政治手法であるとの批判を付け足した報道が多い。

古いのは、お宅らマスコミの頭の中だ! (55年体制の生き残りだもんね。あなた達は!)
見たい番組が無いぞ!地上波の民放の人たちよ!
今のような報道・制作姿勢では潰れるぞ!(というか半分潰れている。)
不動産収入でどうにか食いつないでいる局もあるようだが、原点に戻るべきではないのかな?

「小沢一郎白熱政治教室」(副題・・・中学生でもわかる政治教室)という番組を制作し毎週放送しろ!
政治家やあなた達マスコミ、官僚と国民の政治意識のレベルを挙げることが喫緊の課題だからね。
目玉番組になり、評価が上がるよ!
視聴率もかなり取れると思うけどね。
ゲストも呼んで討論会もやるといいね。
僕は絶対見るよ!



2011年8月10日水曜日

なぜ自民党は子供手当てをはじめとする4Kに反対するのか・・・政策の効果が出るのが怖いからだ。

なぜ自民党が4K(子供手当て、高速道路無料化、高校無償化、農家の個別所得補償制度)にかくも反対するのか?
後数年続いて、その効果が現れるのが怖いのである。
だから、財源を理由にして少しでも早く潰したいのである。
筋のいい政策であることを、彼らもわかっているからこそ潰しにかかっているのである。

実際、合計特殊出生率は増加の傾向が見え始めている。高校の経済的理由による退学者は激減している。まだ政策効果とは一概に言えないものの、後数年続ければ、おそらくその効果ははっきりと目に見えることだろう。

農家の個別補償制度は、FTA(自由貿易協定  )、EPA(経済連携協定) を進める上で、どうしても必要となる政策だ。国内の農林漁業を維持するだけでなく食料安保の観点からも重要な政策だ。
要は自民党政権時代の補助金制度をとるのか直接補償制度をとるのかの違いである。
個別所得補償制度というよりは、最低所得補償制度と表現した方がわかりやすいかもしれない。

高速道路の無料化は、ただ単に無料化するという話ではなく、この政策の本来の目的は、その先にある経済の活性化策、地方の活性化策などと結びつく政策連携効果にある。
あくまで高速道路の無料化はその入り口にしか過ぎない。

子供手当てなどでよく出る批判として下記のようなものが挙げられる。
①子供手当ては子育て支援策なのか生活支援策なのか?
論議自体がナンセンスで政策効果は広い方がいいし、多方面に渡っていた方がいいに決まっている。
②次世代にツケをまわすことになる。
これもナンセンスな話で、今、有効な少子化対策を実行し出生率を高めなければ、今の若い年代層を支える人達がいなくなる。 年金などに対する不信感の奥にあるのは、今の若い人たちが年金を受け取る年代になったとき、その次の世代はより高い負担を強いられることになるが、それはおそらく無理で自分達の年金が削減されるだろうと感じているからだ。支える層を増やさなければ、次世代だけでなく、その次の世代の負担をも増やすことになる。
今、有効な少子化対策を打つことが、次世代、次次世代の負担を減らすことにつながるということを、理解すべきだ。
③財源がない
これも短期的な視点での批判で、少子化が進み人口が減少すれば、納税者は減少し、事業者数も減少する。当然、税収は減収の一途を辿る。当然のことながら、一人当たりの担税率は高くなり、社会保障のサービスは低下し国力が大幅に低下する。
小学生でもわかる理屈だ。

政策効果を判断するには、少し時間が必要になる。
国民には効果を見極めてから批判するというスタンスが求められているのではないのか。




2011年8月9日火曜日

日本は円高にどう対応すべきか。・・・野田総理だけはご勘弁ねがいたい。

昨年から、何度もこのブログでアメリカ政府の財務内容の悪さと景気の足腰の弱さを指摘してきた。
当然、それは為替相場とも関連しており、今回の円高も予想していた範疇である。
しかし、素人の私でもある程度予想できた事に対し、政府、日銀はこれといった対策を打ってこなかった。財務大臣は「慎重に見守る」というばかりで、経済関係閣僚と経済政策について真剣に検討した形跡さえ感じられない。日銀においても、景気に対する見通しが甘い。

ではなぜ円が買われるのか?
もちろん、ドル安が一番の原因であることは間違いないのだが、今回の円高にはいくつかの要素がプラスされて評価されている点が少し今までとは違う。
それは震災復興と原発事故処理に伴う巨額の資金が今後数年間にわたり日本国内で消化されることにある。
両方あわせればおそらく最低でも30兆円から50兆円規模の資金が国内に出回ることになる。
国内の景気にプラス効果を与えることは間違いない。
また外国の投資機関は日本には表に現れない埋蔵資産が多くあることを知っている。

アメリカ、ヨーロッパが財政問題と景気回復の遅れで当面の好材料がない中、日本の円が買われる状況が続くことは間違いないだろう。
日本の財政当局は、円売り介入やアメリカ国債の購入など行わず、国内への資金投入に全力を挙げるべきだ。

自然エネルギーへの転換も、脱原発だけでなく化石燃料エネルギーからの脱却をも目指すぐらいの大きなプランを目指すべきだ。
日本のエネルギー自給率は十数%しかない。エネルギー自給率を高めれば、それに伴い国内に資金が留まり、内需喚起や研究開発などに貢献するはずだ。
この問題は政府に「やる気があるのか、無いのか」という問題で、国のエネルギー政策の問題と捉えるべきで、原発の問題に矮小化すべきではない。もちろん原発は、できる限り早く全廃すべきであることはいうまでもない。

農業においても同様なことが言える。震災、原発事故で農林漁業が受けた打撃は甚大である。
失われた耕地はかなりの面積になり、且つ原発事故による耕作放棄農地もかなりの面積になるはずだ。この機会に日本の農業の在り方を見直し、日本の農業の自給率を上げる努力を平行して進めるべきだ。

日本にとって、震災、原発事故は大変不幸なできごとではあるが、これをチャンスと捉え前向きに政策転換や産業の構造転換の好機と捉えれば、将来に対して期待が持てるようになる。

世界の現状を見れば、「保護主義」的は動きが出てくるのはやむを得ない状況だ。
先進国は内政問題に力を注がざるを得ない状況に追い込まれ始めている。
国民の不満を抑えることに政治も大きなエネルギーを注がざるを得ない状況にある。
中国などの新興国においても同様で経済発展にともない、国内の貧富の差の問題などが大きくなり、国内問題の対応に、より大きなエネルギーを注がなければならない状況に追いこまれつつある。
それと伴に、先進国では「緊縮財政政策」 に舵を切らざるを得ない状況に追い込まれており、国内景気の維持と国内産業の保護が大きな課題になりつつある。
これらは、いずれ「保護主義」的な動きにつながる可能性が高い。
海外移転のリスクが高まる可能性も出てくる。(ヨーロッパでは移民問題などで顕在化しはじめており、アメリカではティーパーティーの主張がそれに近い。)

日本においては内需拡大こそ、最大の景気対策であり、財政再建策である。
内需拡大には円高はむしろプラス要因である。円高の悪影響は外需(輸出)に対して大きいと捉えるべきだ。
以前のような、公共事業中心の対策でなく、産業の構造転換とエネルギー安保、食料安保という国の安全保障をも視野に入れた政策に早急に取り組む必要がある。
今回の震災復興や原発事故処理についても東北という地域に限定するのではなく、全国をも視野にいれた総合的な『日本復興計画』とすべきである。
それくらいの大風呂敷を広げれば、国民も経済界も元気がでてくるだろう。
海外に移転するのを思いとどまる企業もふえるだろう。

ただ、こんな大風呂敷を広げられる政治家がほとんど見当たらないのも現実である。
小沢さんは、先日のニコニコ動画の記者会見で、今述べたようなことと同じような意味のことを言っていた。
やはり、政治家としての器がちがう。
小沢さんが働ける環境を作り出せるかどうかに、日本の将来がかかっているといっても過言ではないように思うのだが・・・。
少なくとも財務省の代弁者としか言いようのない野田氏の総理大臣だけは勘弁願いたい。
日本が沈没してしまう。

2011年8月8日月曜日

民主党を分解して見る。・・・鳩山政権、最大の失敗は人事にあり!

民主党は「親小沢」:「反小沢」と分類される場合が多いがこれを政治理念や政策で分類すると民主党の党内構造がわかりやすい。

簡単に分ければ
①マニュフェスト遵守、米国との対等な外交推進派・・・小沢さん、鳩山さん・・・・・。
②マニュフェスト反対派、米国との従属外交遵守派・・・菅、前原、岡田、菅、北沢・・・・・。

もう一つ別の分け方をすれば
①既得権益改革派・・・小沢さん・・・・・。
②既得権益堅守派・・・仙谷、前原、岡田・・・・。

大きく分ければこの2つの分け方に分類されるのではないか。
最近の岡田氏、玄葉氏や前原氏の言動を見ると良くわかる。
そもそも菅首相や岡田氏、玄葉氏、前原氏らはマニュフェストに掲げた「子供手当て」「高速道路無料化」「高校授業料無償化」「農家の個別所得補償制度」に反対だったのだろう。
だから、簡単に自民党の4K廃棄要求に擦り寄るのだ。
もちろん「郵政法案」にも反対だから、国会での審議入りに積極的でない。
鳩山さんが進めようとした「普天間の県外・国外移転」にも反対だからサポタージュして協力しなかった。
仙谷氏は自治労との関係が深いから「公務員改革」に積極的に取り組むわけがない。官僚が仙谷氏に擦り寄るのも自分達の権益を守ってくれると思うからに他ならない。
一部の旧社会党系や旧民社党系の議員も組合との関係から「既得権益改革」に積極的でない。

今あげた人たちが現在の菅政権の中心に多くいるわけだから、 国民の支持が得られるわけがない。党の運営がうまくいくわけがない。

「民主党が目指したものは何だったのか。」が改めて問われている。
「民主党の党内民主主義は機能しているのか。」も改めて問われている。

鳩山政権の最大の失敗は、このような「民主党の公約に反対する議員」を該当ポストにつけたことにある。
「高速道路無料化」に反対の前原氏を国交大臣に任命。
「米国との従属外交遵守派」の岡田氏を外務大臣に任命。
「自治労との関係が深い」仙谷氏を行政刷新会議担当相に任命。
「アメリカべったり」の北沢氏を防衛大臣に任命。
そして最大の失敗は菅氏を国家戦略担当大臣に任命したことだ。
民主党政権の肝となるべき「国家戦略室」を骨抜きにしたのは、ほかならぬ菅氏である。
これが機能していたら、状況が大きく変わった可能性がある。

言い換えれと「民主党内の自民党政策容認派」 VS「真の民主党政策推進派」という構図で見るとわかりやすいと言うことである。
現在の菅民主党政権は「真の民主党政権」ではない。「民主党のマニュフェストに反対しアメリカ一辺倒の外交を目指す似非民主党政権」に他ならない。

前原、岡田、玄葉氏らは、民主党を脱党して自民党に入党し石破氏らと派閥を作ればいい。
菅首相も脱党し、一部の少数支持議員と新党を作ればいい。
一部の旧社会党や旧民社党の議員は行き場がないので、民主党に残るしか道はないだろう。

今、名前を上げた議員は「国民を裏切った」ことになる。
前回の衆議院選挙で民主党マニュフェストに対する支持を訴え当選したはずだ。
納得できない部分があっても党内民主主義を尊重し、多数で決めたことに従い行動するのが民主主義の原則ではないのか。
従うのがいやなら、大臣を受けなければいい。

民主党から出て行くのは菅首相を筆頭とする、今、名前を上げた人たちでなければおかしい。
次期民主党代表選では、この点を明らかにすべきだ。

2011年8月6日土曜日

民主党の癌はこの3人だ。・・・菅首相は別格だが・・・。

民主党を弱体化させた責任の多くは次の3人にある。
もちろん菅首相と伸子夫人に最大の責任があることは間違いないが、今回は述べない。
前にあげた8人とも共通するのは、「小沢嫌い」であり、小沢さんに対する「ひがみ」をもっていることである。「小沢憎しの感情」とは小沢さんの才能や力に対する「ひがみ」でしかない。
ここ1年少しの間に「挙党一致体制」に戻せるチャンスが数回あったが、それが潰れた原因は今回の3人にあるといってもいい。

菅首相と仙谷氏は権力欲が強い。しかし権力欲の中身が違う。
菅首相・・・とにかく首相になりたい。首相になったら少しでも長く続けたい。何でもいいから歴史に名をとどめるようなことを1つでもいいからやりたい。首相という地位に対する執着心が強い。
仙谷氏・・・民主党を牛耳り、政界の黒幕を目指す。そのためには手段を選ばない。金と権力に対する執着心が強い。

前回までに紹介した前原、野田、岡田、渡部、安住氏らには、党内政局を作り出す力さえない。唯一その力を持っていると思われるのが仙谷氏であるが、その手段を選ばない手法はすぐに破綻する。

今回、何人かの議員を論評してきたが、その中から見えてきたものも多い。
その殆どが「自分が可愛いい」議員ばかりであり「他人のふんどしで相撲をとる」人たちばかりである。
「国民の生活が第一」ではなく「自分が第一」の政治家ばかりで、そこに小沢さんとの政治家としての器の違いがあるように思えてならない。

さて前置きが長くなったが次の3人について論評しよう。
仙谷官房副長官・・・なぜ前原グループにいるのか今でも理解できない。本来なら旧社会党系のグループに所属しているのが妥当だと思われる。おそらく前原氏と組むことが権力への近道だと判断したのだろう。思想や手法はむしろ前原氏とは対極にあるのかもしれない。
この人の政治理念は「小沢一郎に勝つ」である。政権中枢に入ってからより一層、それが顕著に現れている。
「自分の方が頭がいい」のに、そして「議員の面倒も良く見ている」のに、なぜか小沢さんの方に人が集まる。マスコミもなぜか小沢さんばかり注目して取り上げる。
小沢さんに対する「対抗心」「敵愾心」「ねたみ」というものが心の奥にある。
それがあるので、小沢さんは「金」と「権力」で議員を束ねていると批判する。
私心を捨て去り、小沢さんと協力して民主党を盛り上げていくという気持ちがもし彼に少しでもあったのなら、今の民主党のような状況にはならなかったはずだ。
彼の政治家としての評価も大きく変わっていたはずである。
しかし、根本的には古い政治家のタイプで「金と「権力」こそ政治を動かす原動力だと考えている。
だから、「自社政権」のような古い政治体制を目論んでいるのだろう。

枝野官房長官・・・一言でいうなら、花火に例え「スターマイン枝野」とでも言おうか。
パッと広がり一瞬きれいで目立つが、すぐに消えてなくなる。
幹事長、官房長官になったすぐはマスコミからも注目され露出も多いが、次第に発言も注目されなくなり、露出も少なくなる。記者会見への出席者も少なくなる。
「面白みがない」の一言に尽きる。要は人間としての魅力に欠ける。
「責任逃れ」の発言に終始し、「自分を守る」ことに全精力を注いでいる。
これでは、政治家として信頼はされない。
「前原グループ」のメンバーに共通するのだが、「いやな仕事はやりたくない」「いやな相手とは付き合いたくない」という性格では、とてもではないが政治の世界でトップに上りつめることはできない。
幹事長・官房長官という重要な役職にいながら、今の政治状況を招いた責任は大変重い。
しかし、これを他人事のように発言し続けるこの政治家こそ「お子様レベル」の無責任政治家である。原発事故発生直後からの発言は「万死に値する。」

江田法務大臣・・・菅首相の後見人を自負しているがこの人の責任も大きい。
なぜ後見人なら速やかに菅首相に退陣をすすめないのか?
菅首相の暴走を食い止め「挙党一致体制」を目指させるのがグループのまとめ役としての使命ではないのか。
要は「何もできない」「何も言えない」「役に立たない」政治家としか言い様がない。
菅首相の側近の寺田、津村というような議員にさえ何も言えないようでは、存在価値さえ疑われる。
早く引退した方がいい。

どうしても批判的な論評になってしまうが、それは小沢さんと比較してしまうからだ。
政治家としての器が違いすぎる。
そもそも、昨年、参議院議員選挙で負けた時点から、幹事長や官房長官が公明党や社民党やみんなの党、共産党などとの関係改善を進めていれば、衆参のねじれも解決できたはずである。
そうすれば、自民党も協力せざるを得ない状況を作りだせていたはずである。
小沢さんの排除にばかり力を注いで、国会対策をおろそかにしてきたツケが一気に噴出している。

2011年8月5日金曜日

民主党5バカトリオ+3・・・ご要望にお答えして

昨日の投稿が思いの他、反響があったのでご要望にお答えして続編を書きます。

さて「子供手当ての廃止」については、民主党内ばかりでなく、国民からもかなりの批判がでているようだ。その矛先は自民党にも向いている。
昨日のテレビ番組で自民党の石破政調会長が一部を増額したこと等に関して、あたかも「貧乏人は自民党に感謝しなさい。」的なニュアンスの発言をしていた。自民党は、こうした上から目線の思考から抜け出せないようだ。自民党に「少子化対策」に対する理念と目新しい対策が無いことがバレてしまった。
石破政調会長に一言・・・違う番組に公明党の漆原政調会長が出ていたが「子育てに対する理念は民主党と同じだ。」と言っていたぞ。君達の考え方は時代遅れだぞ。
石破政調会長の顔が恐竜に見えてきた。

さて、今日はご期待にお答えして下記の3バカさんについて論評して見よう。
渡部恒三偽黄門・・・テレビの「水戸黄門」も年内で終了するらしい。偽者も引退した方が民主党のためだ。そもそも水戸のご老公とは比較にならない小物である。ご老公に失礼であろう。
一言で表現するなら「おべんちゃら恒三」、得意技・・・手柄の横取り(あたかも自分がやったかのように言う)。せいぜい城代家老に仕えるゴマすり奉行といったところが妥当な評価だろう。
田中角栄氏は渡部氏が最初に国会議員に出馬した時、自民党の公認を与えなかった。おそらく、余りにお調子がいいので信用できないと思ったのではないか。些細な事でひがむ点からも小物ぶりが伺われる。

村田蓮舫議員・・・大嫌いなのであまり書きたくないが、一言で表現するなら「勘違い女、 蓮舫」または「なまいき蓮舫」。
「自分は仕事ができる」「自分は人気がある」と勘違いしているが、官僚を使いこなせず、交渉相手とも良好な関係を築けず、マスコミとの関係も良くない。上から目線で威張っているから、だんだん相手にされなくなっていくのだろう。この人の発言は、いつも「ブーメラン」のように批判となって帰ってくる。「人の話を聞かない」「相手をやり込めようと必死になる。」「理屈をこねくり回す。」という性格は、余り政治家向きではない。民主党には、なぜかこういう性格の議員が多い。

小宮山洋子厚生労働副大臣・・・蓮舫議員以上に嫌いなので、語りたくもないが一言でいうなら「お子様政治サークルのお局様」とでも言おうか・・・。
前原、枝野、仙谷氏らと同じ前原グループの所属で、 小沢さんが大嫌いらしい。
禁煙行政に積極的でタバコ増税に大賛成の立場をとっている。
私のような「ヘビースモーカー」にとっては天敵である。
この議員の思想や行動からして、前原グループにいることが不思議でならない。
前原グループも前原氏らと仙谷氏とでは考え方や思想に大きな違いがあるように思えてならない。小宮山氏は仙谷氏に考え方が近いのかも知れない。
悪意を笑顔で隠し、善人ぶる姿に私は憎悪を覚える。

さて今日は、これまで。
次回は、いよいよ仙谷氏、枝野氏、江田氏について論評します。

2011年8月4日木曜日

民主党5バカトリオ・・・「読めない・できない・覚悟ない」

民主党3バカトリオというタイトルにしようと思ったが、次から次へと候補者が出てくるので、とりあえず5人を取り上げた。
「空気が読めない」「仕事ができない」「責任を取る覚悟もない」⇒「政治家としての資格もない。」
自分達の党(家)の中心政策(大黒柱)を次々と反故にしていく政治家に政党政治家としての資格はない。(大黒柱を切ったら家は潰れる。)

国民は自公政権の「時代遅れの政策」に嫌気がさして民主党に政権を奪取させたのではないか。
自民党が目の敵にしている「子供手当て」にしても、自民党の言っていることは矛盾だらけだ。
「高校の授業料無償化」についても同様で、自分の党の根幹となる政策に自信を持っていれば、反論し論破できるはずだ。政党政治の意味を本当に理解しているのだろうか。

「政局云々・・・」と、よく小沢さんたちを批判していたが、政局で根幹の政策を投げ捨てる彼らこそ批判されるべきだ。
自分達は責任を取りたくないので、都合の悪いことは全て小沢さんの責任に転嫁する。
それが、オリジナル民主党といわれる面々の実像だ。

それでは5人を紹介しよう。
岡田幹事長・・・言うまでもない「国民の声が耳に入らない」「人の意見を聞かない」「政策が語れない」「幹事長の仕事が務まらない」「まじめそうだが実はズルイ」野党の言いなり幹事長。
紹介する5人に共通する点として、彼らの口からまともな政策理念やビジョンを聞いたことがない。
もし、それがあれば簡単にマニュフェストを反故にするような事はしないだろう。

安住国会対策委員長・・・「威張るだけで仕事ができない」「小物」これ以外に言うことはない。

玄葉政調会長・・・この人、政策通で通っているようだが今迄の経緯を見る限り、自民党の廻し者としか思えない。政府と党の政策調整の責任者のはずだが汗をかいている姿が見えない。
自民党に行って石破氏と仲良くしたら・・・。そもそも人の上に立てるような器ではない。

野田財務大臣・・・これほど影が薄い財務大臣も珍しい。「見守る」と言うだけの「何もしない」「何も決めない」「政局に関わりたくない」という政治家らしくない政治家である。
「頭がいいのかバカなのか」とつい思ってしまう陽炎のような存在感の薄い政治家で、党の職員をやっていた方が似合いそうである。

前原元外務大臣・・・民主党にいるのが不思議な政治家。「自分で泥をかぶらない 。」この一言につきる。だから人の信頼を得られない。「政局を主導できない。」「頭でっかち。」の政治家で学級会では通用するかもしれないが、政治の世界では通用しないだろう。この人も自民党に行って石破氏と政策論議でもしていた方が似合う。

ということで、彼らが民主党の中枢にいる限り、民主党は衰退の一途をたどることは過去の経緯からもあきらかである。
民主党議員は、自分の党の歴史をもう一度、紐解いてみるといい。
人間はそんなに簡単に変われるものではなく、能力が急に高くなることもない。

菅首相を含め彼らが民主党の中枢を占めた段階で、今の民主党の衰退は予想できたことである。
だから、小沢さんは昨年の民主党代表選に出馬したのである。
小沢さんは、あの時点で今の民主党を予測していた。

今の民主党を立ち直らせるにはどうしたらいいのか?
彼らを一掃することが、最初にすべきことである。

彼らの中の誰かを次期代表に選ぶことは、民主党の消滅を早めることにしかならないことを所属議員はよく理解した上で行動すべきだ。

2011年8月3日水曜日

民主党執行部はお盆までに菅首相をやめさせられるか?・・・無理だろう!

岡田・玄葉・安住氏ら民主党執行部は、完全にマニュフェストを放棄したようだ。
これが今後どのように影響するかについては殆ど考えていないだろう。
このことは今後の選挙に大きく影響する。
修正程度なら「努力しましたが残念ながら実現できませんでした。」という言い訳ができる。
放棄同然のことをすれば「マニュフェストは嘘でした。」と言ったに等しい。
これでは議員は次の選挙で戦えないだろう。

そもそも、マニュフェストを放棄までして自民や公明に擦り寄っても公債特例法案に賛成するという確約が取れているわけでもなく菅首相が確実に辞める確約が取れているわけでもない。
確約を先にとるのが交渉事のイロハではないのかい?岡田君

それにしても野党もだらしない。
自民党の腹が据わっていない。
さっさと辞任の条件になっている3法案を修正し成立させ「菅首相、私達は協力しましたよ。さあお辞めください。」「民主党執行部の皆さん。約束は守りましたよ。今度はあなた達が約束を守る番ですよ」と正攻法で攻めるのが本筋ではないですか?
今や国民の関心は法案よりも「いかに早く菅首相を辞めさせられるか」 に集まっている。

今の自民党のやり方は、ヤクザが因縁をつけるのと同じやり方である。
こんなことをやっているから自民党の支持率があがらないのだ。

民主党執行部は、色々と考えているようだが内閣不信任決議案を可決させるしか、すっきりした形で退陣に追い込む方法はないだろう。
菅首相は解散を匂わせているが、解散したら党代表を解任され、自分の民主党内での居場所はなくなるだろうから新党を立ち上げる以外に方法は残されていない。実質的に解散はできない。
(党の規約を改正する必要はあるが・・・)

しかし、内閣不信任決議案を可決させる場合、どんな形であれ自己矛盾に陥ってしまうことになる。
民主党が自ら不信任決議案を出す場合、その理由が問題になる。自らが自らを否定することになる。

野党が提出した不信任決議案に賛成する形をとった場合、前回6月2日の時には賛成及び欠席者・棄権者に対して厳しい処分をだした。
賛成した議員には、松木議員や横粂議員に下した処分「除籍(除名)」と同じ処分を出さなければ整合性がとれない。
国会に民主党議員がいなくなってしまうことになる。

お盆までに民主党執行部が菅首相を退陣させられない場合、まずは党執行部が全員責任を取って辞任すべきである。
その後、党代表である菅首相がどう出るかだが、幹事長を引き受ける議員もいないだろうし、国対委員長や選挙対策委員長を引き受ける議員もいないだろう。(まともな議員は引き受けない)

彼らに、果たしてそれだけの覚悟があるかどうかだが、どちらにしても彼らに対する風当たりが強くなることだけは間違いない。

2011年8月2日火曜日

安住クン、次の選挙は大丈夫?・・・スピッツ安住クンの正体ばれる。

民主党国会対策委員長の安住クンがテレビで被災地の首長批判して話題になっている。
「キャンキャン」とスピッツのようにうるさく、エラソーに威張り散らし党内外から「軽~い」といわれている安住クンだが、テレビによく出て軽口を叩いているせいか世間では結構「いい人」と捉えられているようだ。
しかし、震災における地元石巻の復興の遅れや党執行部としての国会対応での不味さなどが表に出て、本当の実力がばれてしまったようだ。
要は、口先だけの人間で何かあったときに何もできない人間であることが地元でバレてしまい、そのため次の選挙での当選が怪しくなり、その焦りが上記の発言につながったようだ。

彼だけに限らず枝野、仙谷、岡田、前原、玄葉、野田氏らは世間では実力以上に見られている。マスコミが作り上げている部分もあるが、本当の実力は高校生並み(高校生に失礼だが・・・) だ。菅首相を含めてだが、彼らに概ね共通するのはナルシスト(自己愛が強く「うぬぼれ」も強い) であることだ。
これは一種の病気なのだが「俺は頭がいい」「俺は人気がある」「俺の言うことは絶対正しい」などと勝手に強く思い込む。
自分で自分の実力を過大評価しているきらいがある。

党執行部や内閣官房という政権の中枢にいる彼らが菅首相を退陣に追い込めないのは、菅首相が粘っているからだけではない。彼らに実力と覚悟と戦略が無いからである。

将棋に例えるならば、詰め将棋が打てない人たちばかりだということである。
相手の王を詰めようと思うならば、数十手先まで読んで「王手」「王手」と攻め続けないと相手を追い詰め投了させることは中々できない。
隙ができると、逆に相手につけこまれるハメになる。
現状を見ていると、追い込む側の岡田、仙谷、安住、枝野氏らの詰めが甘いため、逆に菅首相に主導権を握られている状態に見える。

これは野党との折衝においても同様なことがいえる。
岡田、安住氏の戦略と詰めが甘いため、野党に主導権を握られ野党の言いなりである。マニュフェストの修正はおろか、「甘かった。」と謝罪する始末である。
「甘い」のは君たちの国会対策だ。

マスコミなどでは、小沢さんの天敵は仙谷氏であるかのように仙谷氏の実力を高く評価しているようだが、よく考えてみれば、それはあくまで「仮想の敵」にすぎないということがわかる。
今の政界に小沢さんに対抗できる実力の持ち主がいないため、たまたま仙谷氏が「仮想の敵」に祭り挙げられているだけで、彼に小沢さんに対抗できる実力があるとは到底思えない。
実力があれば、今ごろ自分のグループを立ち上げているだろうし、党内をまとめあげているだろう。選挙対策も国会対策もまともにできないだろう。ましてや自民党との大連立を纏め上げる力などない。今はたまたま、内閣官房という官僚を動かす窓口にいるので官僚が集まってくるだけの話である。そもそも自民党との大連立は無理だ。公明党が認めない。

彼の手法は、昔ながらの「金」と「ポスト」の配分という自民党と変わらぬ手法である。
それで、党内を操つれるのはそういう立場にいる間だけである。
一議員に戻れば、誰も彼の言うことなど聞かないだろう。鳩山さんのように大金持ちであればまた別だが・・・。

菅首相の後継が誰になるのかが関心を集めているが、少なくとも仙谷氏や岡田氏が後継選びで主導権を握ることは不可能に近い。彼らの持っている基礎票はせいぜい多くても70票程度だ。 

彼らが党内での存在感を維持できるかどうかは、菅首相を辞任させられるかどうかにかかっている。あくまで総辞職であって、解散させてはならない。お盆までに彼らが菅首相を退陣に追い込めなければ、彼らの党内での立場は苦しいものになる。
「辞めさせるのが幹事長の役目・・・。」「後ろから首を絞めて・・・」とまで発言しているのだから、お手並みを拝見させていただこう。

もし彼らがお盆までに菅首相を退陣に追い込めなかった場合、その後、誰が中心になって菅首相を退陣させるのか。菅おろしの中心になる人物が党内の主導権をにぎり、次期代表選のレースでトップに踊り出ることになりそうだ。 (実質は小沢さん主導になるだろうが、表向きは別の人物になる可能性が高い。)





2011年8月1日月曜日

増税で財政再建はできるのか?・・・増税神話にだまされるな!

菅政権では増税ラッシュだ。
復興財源における所得税などの増税。
B型肝炎の補償に伴う増税。
税と社会保障の一体改革に伴う消費税の増税。
税とは呼ばないが、各種公的保険等の負担増。
もし、これらが全て実施されたら、かなりの額の国民負担の増加になる。
国内消費を冷やすことは間違いない。

財務省や政府の増税派や自民党などの論調は
「増税すれば税収が増え、財政再建ができる」というものだ。
果たして本当にそうなのか?
この点について疑ってかかる必要がある。
過去の事例から少し検証して見よう。

①消費税を導入して財政再建ができたか?⇒悪くなった。
②自民党時代に実施した所得税の定率減税(20%)を廃止して所得税の税収は増えたか?⇒ 増えていない。

税収を増やすためには
①税率を上げる
②納税者を増やす
③納税者の所得を増やす
④租税特別措置などの廃止
⑤物価を上げる
などが考えられる。
特に上記の②③⑤が重要で、税率を上げても②③⑤が減れば税収は減少する。
実は財政再建の鍵はここにある。
そして財政再建は、税率を上げるだけで解決できるような簡単な問題でないことも理解できるはずだ。

では財政再建するにはどうしたらいいのか?
①徹底した歳出削減
②資産の売却
③歳入を増やす
などが考えられる。

通常の企業でもやることは一緒である。
経営が傾けばやることはリストラなどによる人件費の削減。無駄な経費の削減。不要資産の売却。
子会社の整理統合売却。 などに最初に取り組む。
売り上げ(歳入)の増加を目指すのはその後である。
経費や資産の整理削減を進め、損益分岐点を引き下げることで初めて必要な売り上げ高が算出できる。
国においても順序は一緒だ。


国の予算の半分を国債に依存している現状は、確かに異常といえる。
しかし、それを改善するためには順番がある。
①徹底した歳出削減を行う。公務員の人件費及び人員削減(一時的には景気に影響を与えるが彼らは確実に退職金や条件のいい年金がもらえる。) はもちろん天下りの廃止や地方分権による権限と金の委譲等による行政組織の簡素化と効率化を進める。

②不要な資産の整理売却、不要不急な事業の整理廃止、特殊法人などの廃止、統合などを積極的に進める。
これらを進めて初めて必要な歳入額が確定できる。

これらを進めることで、いわゆる埋蔵金のようなお金が出てくる。
このお金で経済の活性化や景気対策を推し進める。

③歳入を増やすためには、税率を上げるだけでは無理なことは理解いただいたと思うが、重要なことは納税者を増やし、納税者の所得を増やすためには、それなりのコストがかかるということである。
出生率を高め、低所得者層の所得を押し上げ(低所得者層の増加は、税収減につながるばかりか社会保障費の増加や公的年金や保険の不払い者を増やすことにもつながる) 、経済活動を活性化させ消費を増やすことに集中的に予算をつぎ込むことである。(内需の拡大)
むやみに景気対策をやると言うことではなく、産業構造を変えていくことで新たな産業や雇用を生み出す方向に変えていくということである。

歳出削減と経済活性化を推し進めるためには、強い危機感が必要である。
安易な増税は、一時の延命策に過ぎず、根本的な改革を遅らせることにつながる可能性の方が高い。
今の政治家や官僚に一番かけているものは「強い危機感」と「身を切る覚悟」 である。
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