2011年8月9日火曜日

日本は円高にどう対応すべきか。・・・野田総理だけはご勘弁ねがいたい。

昨年から、何度もこのブログでアメリカ政府の財務内容の悪さと景気の足腰の弱さを指摘してきた。
当然、それは為替相場とも関連しており、今回の円高も予想していた範疇である。
しかし、素人の私でもある程度予想できた事に対し、政府、日銀はこれといった対策を打ってこなかった。財務大臣は「慎重に見守る」というばかりで、経済関係閣僚と経済政策について真剣に検討した形跡さえ感じられない。日銀においても、景気に対する見通しが甘い。

ではなぜ円が買われるのか?
もちろん、ドル安が一番の原因であることは間違いないのだが、今回の円高にはいくつかの要素がプラスされて評価されている点が少し今までとは違う。
それは震災復興と原発事故処理に伴う巨額の資金が今後数年間にわたり日本国内で消化されることにある。
両方あわせればおそらく最低でも30兆円から50兆円規模の資金が国内に出回ることになる。
国内の景気にプラス効果を与えることは間違いない。
また外国の投資機関は日本には表に現れない埋蔵資産が多くあることを知っている。

アメリカ、ヨーロッパが財政問題と景気回復の遅れで当面の好材料がない中、日本の円が買われる状況が続くことは間違いないだろう。
日本の財政当局は、円売り介入やアメリカ国債の購入など行わず、国内への資金投入に全力を挙げるべきだ。

自然エネルギーへの転換も、脱原発だけでなく化石燃料エネルギーからの脱却をも目指すぐらいの大きなプランを目指すべきだ。
日本のエネルギー自給率は十数%しかない。エネルギー自給率を高めれば、それに伴い国内に資金が留まり、内需喚起や研究開発などに貢献するはずだ。
この問題は政府に「やる気があるのか、無いのか」という問題で、国のエネルギー政策の問題と捉えるべきで、原発の問題に矮小化すべきではない。もちろん原発は、できる限り早く全廃すべきであることはいうまでもない。

農業においても同様なことが言える。震災、原発事故で農林漁業が受けた打撃は甚大である。
失われた耕地はかなりの面積になり、且つ原発事故による耕作放棄農地もかなりの面積になるはずだ。この機会に日本の農業の在り方を見直し、日本の農業の自給率を上げる努力を平行して進めるべきだ。

日本にとって、震災、原発事故は大変不幸なできごとではあるが、これをチャンスと捉え前向きに政策転換や産業の構造転換の好機と捉えれば、将来に対して期待が持てるようになる。

世界の現状を見れば、「保護主義」的は動きが出てくるのはやむを得ない状況だ。
先進国は内政問題に力を注がざるを得ない状況に追い込まれ始めている。
国民の不満を抑えることに政治も大きなエネルギーを注がざるを得ない状況にある。
中国などの新興国においても同様で経済発展にともない、国内の貧富の差の問題などが大きくなり、国内問題の対応に、より大きなエネルギーを注がなければならない状況に追いこまれつつある。
それと伴に、先進国では「緊縮財政政策」 に舵を切らざるを得ない状況に追い込まれており、国内景気の維持と国内産業の保護が大きな課題になりつつある。
これらは、いずれ「保護主義」的な動きにつながる可能性が高い。
海外移転のリスクが高まる可能性も出てくる。(ヨーロッパでは移民問題などで顕在化しはじめており、アメリカではティーパーティーの主張がそれに近い。)

日本においては内需拡大こそ、最大の景気対策であり、財政再建策である。
内需拡大には円高はむしろプラス要因である。円高の悪影響は外需(輸出)に対して大きいと捉えるべきだ。
以前のような、公共事業中心の対策でなく、産業の構造転換とエネルギー安保、食料安保という国の安全保障をも視野に入れた政策に早急に取り組む必要がある。
今回の震災復興や原発事故処理についても東北という地域に限定するのではなく、全国をも視野にいれた総合的な『日本復興計画』とすべきである。
それくらいの大風呂敷を広げれば、国民も経済界も元気がでてくるだろう。
海外に移転するのを思いとどまる企業もふえるだろう。

ただ、こんな大風呂敷を広げられる政治家がほとんど見当たらないのも現実である。
小沢さんは、先日のニコニコ動画の記者会見で、今述べたようなことと同じような意味のことを言っていた。
やはり、政治家としての器がちがう。
小沢さんが働ける環境を作り出せるかどうかに、日本の将来がかかっているといっても過言ではないように思うのだが・・・。
少なくとも財務省の代弁者としか言いようのない野田氏の総理大臣だけは勘弁願いたい。
日本が沈没してしまう。

2 件のコメント:

通りがけ さんのコメント...

「原発建設推進政府による町の壊し方はアメリカの占領統治と同じやり方である」

>>http://ihara-k.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-24ec.html
>2011年8月 8日 (月)情報はすべて公開(井原勝介ー草と風のノートーさま)
>「情報はすべて公開し、大切なことは市民と一緒に決めます。」
> 私が目指す政治である。(以下略)

>(コメント欄の投稿)『民主主義』『市民運動』という騙しとその犯罪性 3~『緑の革命』の事例: 貧しい国を助けたいという善意と情熱だけでは、市場派に利用され片棒を担ぐ事になる
http://blog.trend-review.net/blog/2011/08/002042.html#more
投稿: 紹介記事 | 2011年8月 9日 (火) 10時56分<

>(通りがけの投稿)
>紹介記事
のなかから結論を紹介。
>>社会運動という中身のない運動ではなく、事実を伝えていくこと、構造認識で社会を捉えていくことこそが今求められていることなのです <<

事実を伝える記事の好例。(長周新聞)
>>http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/10nenhoutisurebakaminosekityouhasyoumetu.html
>10年放置すれば上関町は消滅
売町政治転換し町再建急務
  全町団結で発展の可能性大     2011年8月3日付(以下略)<

すなわち、日本政府は地位協定アメリカの操り人形棄民テロリスト政府である。
直ちに地位協定を破棄しよう。

通りがけ さんのコメント...

児玉氏の怒りは被曝に苦しんでいる人々を助けようとすると法律違反にされてしまう今の違憲立法状態を座視している人道にもとる国会議員どもに対する腹の底からの怒りである。

児玉氏の涙は東電の放射能テロによって祖先から受け継いで子孫に受け渡していくはずだった美しい日本の国土から、テロ共犯者の法匪犯罪者政府の暴力的強制執行で理不尽に追い立てられる被曝被災者の苦しみを思い胸詰まって思わず流す涙である。

児玉氏の笑顔は避難を禁じられて強制的に被曝させられたヒバクシャたちが最も大事な健康の源である免疫力をいたずらに低下させないでできるだけ強化できるよう、前途に希望を持って復興に少しでも前進があれば心の底からの笑顔で喜び合うようにするために、心で泣いて顔で笑う菩薩の尊い利他行の笑顔である。

小泉菅海江田ら与野党問わず政局ゴロカスバカ政治家どもと霞ヶ関法匪官僚や、電力会社や経団連や孫ら政商や、テレビ芸者エセ芸能人マスゴミ人どもが自分自身の私利私欲だけに基づいて感情失禁する浅ましい亡者の利己保身目的の薄っぺらな空怒りや空泣きやへらへら薄笑いではまったくない。

児玉氏の下に民間の復興総力を結集しよう「得手に帆あげて」。

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