2011年5月31日火曜日

ハートのAが出てこない。(キャンディーズの歌ではありません。)・・・「首相にふさわしい」は枝野氏がトップ 2位は小沢氏

枝野氏がトップ?

産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が実施した合同世論調査の「今、日本の首相にふさわしいのは誰か」との質問で、枝野幸男官房長官が前回調査(4月23、24日)より2ポイント増の10・0%でトップに躍り出た。同様の質問で、枝野氏が2桁の支持を集めたのは初めて。枝野氏は30日の記者会見で「勘違いしないように気をつけたい」と自らを戒めた。
枝野氏を選んだ回答者の内訳をみると、20代、30代、40代の女性の比率が高く、それぞれ約2割が支持。支持政党別では「無党派層」の1割強が支持した。連日の記者会見などメディアへの登場回数が多いうえ、安定感のある発言が好成績につながったようだ。
前回調査で首位だった民主党の小沢一郎元代表は、8・4%で2位に。小沢氏の場合は男性の比率が高く、特に30代と50代の支持(約15%)が多かった。(産経新聞)

メディアでは「国民はこの非常時に菅降しなど何事かと言っている」という報道で一色だ。本当にそうなの?
と思ってしまう。

このフジニュースネットワークの世論調査の「首相にふさわしいのは誰か」という質問では4月は小沢さんがトップで5月も2位だ。
これの意味することとは?
震災や原発事故に対し、小沢一郎でしか対応できないと考えている国民が数多くいるということである。
政治資金規正法違反で裁判中にもかかわらず、またマスコミへの露出も少なく、且つマスコミや野党だけでなく与党の執行部からも毛嫌いされながらもこれだけの支持があることの凄さを民主党議員は認識すべきだ。

1位になった枝野幹事長への支持理由が「 連日の記者会見などメディアへの登場回数が多いうえ、安定感のある発言が好成績につながった 」というのも笑ってしまう。政治家としての評価ではなく、「露出の多さと安定感のある発言」だそうだ。

大手メディアや評論家は「菅首相を批判する気持ちは理解できなくは無いが、では菅首相の代わりはいるの?」という論調で、菅降ろしを批判する。
私は、そういう論調を聞くたびに「小沢さんがいるではないか」と心の中で叫んでいる。

国民の中に『小沢一郎待望論』があることをマスコミや評論家は裏では認めながらも、表では絶対に口にださない。口に出すことがタブーとされているかのように感じられてならない。

すごい豪腕エースがいるのに登板機会を与えない監督(菅首相)やコーチ陣(枝野・岡田etc)達。
おまけに監督の采配ミスが多く、敗戦続きのチーム(民主党)
コーチ陣(党執行部)も無能で実力のある選手を登用せず、自分達の気に入った選手(議員)しか試合で使わない。
試合に負けるとその責任を全て選手に押し付け、監督は一人で怒鳴りまくっている。
選手はますます萎縮し、試合は連戦連敗の悪循環に陥ってしまう。
実力のある選手は、影で「こんな監督やコーチの下では、やってられねーよ」と陰口を叩く。
これが、今の民主党の実情ではないか。

こういう場合は通常「監督の解任」か「監督の辞任」である。

常勝チームを率いる監督はいいコーチを周りに集める。
実力のある選手を抜擢する。
そういう監督に変える事が、チーム再生の一番の近道のように思うのだが・・・。

2011年5月30日月曜日

岡田幹事長や安住国対委員長、前原氏に告ぐ・・・被災者を出汁に使うな!卑怯なり

岡田幹事長や安住国対委員長ら党執行部の発言は被災者の人たちに対し大変失礼だ。
君達は本当に被災地の人たちの声を聞いているのか?

野党側が衆院に提出を予定する内閣不信任決議案への対応をめぐり、29日も発言が相次いだ
民主党の安住淳国会対策委員長はNHKの番組で、同決議案を「否決する自信がある」と強調した。同党の小沢一郎元代表を支持するグループが同調する構えを強めていることについては、記者団に「有権者を裏切り、自ら与党を否定する話だ。自分の選挙区で対立する(野党)候補者を利することにもなる」と語り、強くけん制した。
岡田幹事長も三重県川越町で記者会見し、「出てくれば粛々と否決し、早く次の局面に行きたい」と語った。
前原誠司前外相は福岡市内での街頭演説で、「党内から賛同すると言われている議員がいることは(東日本大震災の)被災地に無礼だ」とし、小沢系議員の動きを批判した。
(読売新聞より抜粋)


そもそも、小沢さんが昨年の9月に予想していたとおり、3月に予算関連法案が成立しなかった時点、乃至、菅首相の違法外国人献金が発覚した時点で、菅首相は辞職に追い込まれていたはずだ。

昨日のNHK討論で安住国対委員長は公明党の漆原国対委員長に面と向かって「あんたは軽すぎる」と言われていた。思わず拍手をしてしまった。

これほどまでに野党に信用されていない国対委員長がこれからの国会運営を担えるのか?
NOである。相手にされていない。


内閣不信任案が出されること自体が問題なのだ。
昨年の6月に菅政権が発足して以来、党執行部や菅首相周辺は、小沢支持グループの切り崩しを図ってきたが、殆ど成果は見えていない。それどころか党内の中間派までもが反旗を翻しつつある。
この状態で、万が一野党側が衆院に提出を予定する内閣不信任決議案が否決されたとしても、この後、国会運営や党運営がスムーズに行くはずがないことは誰でも予測できる。
否決されれば、次には参議院で首相に対する問責決議案が提出されることは間違いない。
それこそ、被災地の人たちからみれば、政治が停滞していると見られることだろう。
その原因が菅首相にあることは明白で、野党や党内の反菅議員の責任に転嫁しようとする官邸や党執行部の責任こそ問われるべきだ。

「決議案を否決する自信がある」by安住国対委員長・・・根拠を述べよ。

「出てくれば粛々と否決し、早く次の局面に行きたい」by岡田幹事長・・・次の局面にいけると考えているの?内閣不信任案を提出した相手が簡単に協力してくれると思っているのなら本当の馬鹿だ。

「党内から賛同すると言われている議員がいることは(東日本大震災の)被災地に無礼だ」
by前原・・・80%近くの国民が菅首相の退陣を求めている。菅首相の指導力に対する評価はほぼ0%だ。国民の声を無視することの方が国民や被災地の皆様に失礼ではないのか?

自分達の都合のいいときだけ「被災地や被災者」を出汁に使う君達こそ、失礼ではないのか。
卑怯ではないのか。

野党や党内の声に真摯に耳を傾け、民の生活を心配し、民の生命と安全のため真摯に政治に取り組む姿勢が彼らにあれば、こんな事態にはなっていなかったはずだ。
現実の危機(本当に多くの国民の生活と生命が危機にさらされている。)に対し真剣に危機感を持って対応しているのか?(政権維持だけを考えているのではないか?)
多くの議員や国民が懐疑的な見方をしている事実が現実にある。(政府の発表を信用していない。)

反省すべきは、どちらにあるのか?
彼らに何を言っても無駄なのかもしれない。
なぜなら彼らの辞書には「反省」という二文字が書かれておらず「責任」という二文字も黒で塗りつぶされているからだ。

2011年5月27日金曜日

岡田幹事長が火消しに走る。・・・自分達で火をつけておきながら今頃、何言っているの?

岡田幹事長が党内で「菅降ろし」の機運が高まっいることに危機感を強め鳩山前首相や輿石参議院議員会長に協力を求めて廻ったそうだ。


一方で菅首相周辺は不信任案が可決された場合には菅首相は「解散」を選択すると言いふらしているようだ。
解散すれば多くの議員が落選する可能性が高い状況の中、半ば脅しである。

民主党の議員はよく考えてほしい。冷静に分析してほしい。野党の議員もよく考えてほしい。
今回のような国家の危機が起きた場合、通常は内閣の支持率は上がる。
私でさえ、震災直後には菅首相の支持率が20%程度上昇する可能性を思い浮かべた。
しかし、現実はどうだろう。
浜岡原発の停止を打ち出したにもかかわらず、支持率は数%しか上がっていない。
国民が政府の震災対応や原発事故対応をいかに評価していないかの現われである。
特に原発事故の対応については、いかにもお粗末である。

岡田幹事長は「内閣不信任案への同調」を恐れ、火消しに躍起になっているようだが、こうなった原因がどこにあるのかについては一言も述べていない。
官邸及び党執行部の対応に問題があると多くの同僚議員や野党の議員が感じているからではないのか?
まずは自分達の対応を反省すべきではないのか?
党内の結束を乱しているのは小沢グループの議員なの?
そうではないだろう。
官邸や党執行部が彼らを排除していることが根本原因ではないの?

党内を一つにまとめられないのは一重に菅代表と岡田幹事長の責任ではないの?
あなた達に実力がなく、信用と信頼が無いことが最大の原因ではないの?

民主党の議員に聞きたい。
実力も信用も信頼もない執行部の下で働きたいと思っていますか?
選挙に負け続けているのに責任を取らない執行部の下で働きたいと思っていますか?

自分達が議員活動を長く続けたいと考えるのなら、今どんな行動をとるべきか?
今の国会の状況で簡単に賛成議員を除籍できると考えているの?・・・岡田くん、安住くん。
中学生でもわかると思うよ。

見るたびに鼻が赤くなり、貧相な顔つきになっていく菅首相をみていると気力が萎えてしまう。
『菅さんの 顔を見るたび 気力萎え』
『責任の 意味を知らない 岡田くん』
『一頃の 元気はどこへ 枝野くん』

あ~あ 情けなや 情けなや

2011年5月26日木曜日

外圧でしか変われない日本。・・・浜岡原発停止も---そして原発事故のデータ公表も・・・。

なぜか急に東電が原発事故に関するデータを公表し始めた。
メルトダウンも認め格納容器の損傷や重要な配管の損傷なども公表し始めた。
IAEAの査察に対応するためと思われる。

こんな記事もあった。
気象庁は25日、国際原子力機関(IAEA)からの要請を受けて作成していた福島第1原発からの放射性物質拡散予想について、IAEAから「要請を終了する」との連絡があったことを明らかにした。同庁は新たな要請が来るまで、予想の作成はしない。 (47Newsより抜粋)

浜岡原発の停止もアメリカからの強い意向が裏にあったらしい。情けないかな日本の政権や官僚組織は外国からの圧力がないと情報公開しないようだ。
というか、アメリカに気に入られたいという意識から政治家や官僚が脱皮できていないことの表れである。

震災や原発事故が経済に及ぼした影響は思いのほか大きいようだ。(予想していたことではあるが・・・。)

震災や原発事故に対応する財源の問題が話題になっているが、優先すべきは「経済の立ち直り支援策」と「個人消費の立ち直りのための施策」であろう。

所得税に関して言えば増税しても、個人の所得が下がれば相殺されてしまう。納税者数が減少すれば相殺されてしまう。
勤労者や自営業者の世帯収入は減少する一方だ。もう一方では食料品をはじめとする値上がりによるインフレ懸念の増加である。これらは可処分所得の減少に直結する。
日本の企業数は減少傾向が続いている。
今の状況が続けば、勤労者数の減少と中小企業や自営業者のさらなる減少は間違いない。
中期的に見た場合の所得税増税論議は「絵に描いた餅」でしかない。
高額所得者の税率見直しは進めるべきだと考えるが・・・。

消費税についても同じことが言える。
経済状況や個人消費が上向かない限り、増税しても物の流通量が減少すれば、そして今のようなデフレ状態では増税分が相殺される。
税率を上げればその分税収が増えるだろうという論議も「絵に描いた餅」でしかない。
経済全体の規模が縮小すれば、消費税による税収は減少する。
増税や社会保障費の個人負担の増加に伴う可処分所得の減少により、消費が減少することも想像できる。
なにより、消費税率を上げれば今でも高い滞納率が急上昇する懸念さえ考えられる。

90年代初頭まで税収が伸び続けたのは経済が発展し企業数、勤労者数が伸び、且つ勤労者や自営業者の所得が伸びたからである。

日本の政治・経済の一番の課題は何か?
それは「アンバランスの是正」である。
人口構成に見られる顕著なアンバランスの問題。都市と地方のアンバランスの問題。正社員と非正規社員に見られるアンバランスの問題。アメリカ一辺倒の外交に見られるアンバランスの問題。

これらのアンバランスを修正し是正していくことが中長期的な財政や社会保障の課題の解決につながることは間違いない。
これらを論議しないで増税を語れば「気が利いて間が抜ける」と言われてもしょうがないように感じる。

政治家の中でこれを本当に理解している人は「小沢一郎」しかいない。
だから小沢一郎はマニフェストの子供手当てや高速道路の無料化、一次産業の個別所得保障、一括交付金などの実施にこだわるのだ。
これらは全て「アンバランスを是正するための政策」である。
 「控除から給付へ」という考え方もアンバランスの是正策である。
そして、これらを同時に実行していかなければ政策効果が薄くなることを理解しているのも小沢一郎だけである。

菅首相のように何をやっても「竜頭蛇尾」で思いつきで政策を語る政治家が日本の政治のトップにいることの不幸を国民はもっと感じるべきだ。
同様に「国民の方を見ないで自分ばかり見ている政治家」は、政治家をやめるべきだ。

自分の党の政策に自信が持てない政治家は離党すべきだ。
はっきりと自分の思いや意見を主張できない政治家は、政治家をやめるべきだ。
その一点においては民主党を離党すると横粂議員を評価する。

2011年5月25日水曜日

小沢さんと渡部偽黄門の合同誕生会をどう読む・・・菅首相を見放した?

 小沢さんと渡部偽黄門様の合同誕生会に民主党の議員が160名ほど集まったそうだ。
裏で稲盛京セラ会長が動いたとの噂もあるが、民主党内の風向きが大きく変わりつつあるようだ。

民主党の小沢一郎元代表(69)と渡部恒三最高顧問(79)の合同誕生会が24日、3年ぶ りに復活し、かねて不仲だった両氏の和解が成立した。
主催者である世話人代表には非小沢系の代表格である前原誠司前外相が名を連ねた。
渡部氏が菅直人首相 から距離を置きつつあることに目をつけた前原氏の演出であり、前原、小沢両氏の“急接近”も裏付けられた。
野党が6月早々の内閣不信任案提出に向け動きだ す中、民主党内の中間勢力を巻き込んだ「菅降ろし」がいよいよ本格化してきた。
(産経ニュースより抜粋)


渡部&前原氏は、ある意味「機を見るに敏」な政治家である。典型的な「風見鶏政治家」である。
政界の風が「菅離れ」に大きく流れ始めたと読んだのだろう。

しかし、小沢さんは懐が深い。
私だったら、あれほど悪態をついた渡部氏とは絶対に一緒に誕生会などやらない。
あれほど批判した前原氏とは口も聞かないだろう。

さすがに小沢さんも冗談ぽく嫌味を言っていたが、大人の対応であった。

もし菅首相が小沢さんの立場だったらどうだろう。
誰も誕生会を企画しないだろう。
160人も集まらないだろう。
自分を批判した人間と一緒に誕生会をやろうとしないだろう。

渡部&前原氏においても、自分達が批判し続けてきた人間と一緒に誕生会など開きたくないのが本音だろう。
しかし、なんとしても小沢さんに近づく必要が彼らにあったと見るべきであろう。

小沢さんは「新党」まで視野にいれているのかもしれない。
腹のくくり方が他の議員とは違う。
だから、渡部&前原氏もそして自民党も小沢さんが怖いのだ。
彼らは小沢さんの本気度を肌で感じ始めたのかもしれない。

もし、小沢グループが離党し自民党や公明党と連携したら民主党は「烏合の衆」と化し野党に転落するのは目に見えている。
そうなれば、前原氏の「総理になる夢」も海の藻屑となる。
渡部氏は引退に追い込まれ議員のイスを後継者に譲ることさえ難しくなるだろう。

小沢さんは、彼らの腹の内は読んでいる。
しかし今は菅首相を退陣させることを一義と考えておられるのであろう。

改めて小沢さんの存在感の大きさと懐の深さを感じさせられた出来事であった。

2011年5月24日火曜日

福島原発2・3号機もメルトダウン・・・みんな予測していたよ。

「マスコミや官庁、大会社の言うことは間違いない。」
という意識を持つ国民は、まだまだ多い。

裏を返せばマスコミや官僚、政治家、大会社の幹部は「俺達の言うことを大半の国民は信じる。」と思い続けてきたということだ。

今回の原発事故でいえば東電や官邸はメルトダウンの可能性を知っていながら、それを否定し続けてきた。(損傷という言葉でごまかしてきたと言った方が正解かもしれないが・・・)
インターネットで原発関係の情報を調べている人の大半はメルトダウンを予測していたと思う。
IAEAの調査団が訪日することやG8で首相が声明を出すために急いで正直な数字を東電や官邸が出し始めたと考えるのが妥当な見方だろう。
以前と違いネットを通して京都大学原子炉研究所の小出先生などの話を聞けば、マスコミや東電の発表がいかにいい加減なものであるかがすぐばれてしまう。
国民は少しずつではあるが、賢くなってきている。

そもそも、この原発事故においては、まだまだ多くの疑問が残っている。
いくつか挙げて見る。
①1号機と3号機の水素爆発は、なぜ建屋上部で起こったのか。
②2号機の水素爆発?はなぜ地下の圧力抑制室で起こったのか。
③4号機の爆発の原因は?
④使用済み燃料プールに注水している水の漏れている分はどこに流れているのか?
⑤3号機周辺で見つかった1時間当たり1000ミリシーベルトという高い放射線量を出す瓦礫は、どの部分の瓦礫なのか?
etc.

①について、テレビ等の報道ではベントにより放出された水素が建屋上部に溜まり爆発したという説明であったように記憶しているが、東京電力の説明ではベントにより中の水蒸気等は建屋の外に正常に排出されたとの説明であったように記憶している。
両方の説明の辻褄が合わない。どう考えてもベントが失敗し水蒸気等が建屋外部でなく建屋内部に放出されたと考えるしか説明がつかない。(ベント用の配管が破損していた可能性が考えられる。)
どちらにしても、この部分から今現在も放射性物質が漏れ続けていることは間違いない。

②についても明確な原因の説明を聞いたことが無い。なぜ地下の圧力抑制室で爆発が起きたのか。他の場所では爆発が起きていないのか?
爆発したとするならば、どういう理由で水素が発生し爆発したのか?

③いまだ謎である。しかし3号機から水素が漏れ伝わり爆発したという説はイマイチ納得しかねる。
見たとおり、かなり激しく建屋が破損している。使用済み燃料プールが殆ど損傷していないという説明も、納得しかねる部分がある。
建物が傾くほどの爆発が起きたのに、プールだけが無傷で済むこと自体が不思議なことだ。

④⑤については以前にも少し書いたが、瓦礫の問題については、これほどの高い放射線量がいまだに検出されるということは、すごい高線量の放射性物質が放出されたことの証明であり、圧力容器がかなり損傷していると見るのが妥当な見方であろう。

とにかく、早急に放射性物質が漏れている箇所を確定しなければならない。
実はこの作業を最優先に行わなければならないのに、少しも進展していなことが最大の問題なのである。
おそらく、見つかったとしても短期に修復することは不可能だろうが、もっとも有効な対策を無駄なく実施するためには、放射能漏れしている箇所を見つけることが最重要課題である。
工程表の目的は何なのか?
最優先されるべきは、放射性物質が漏れている部分を少しでも早く塞ぐことである。

建屋をシートで囲むとか汚染水を浄化するとかは根本的な対策ではなく、一時的な対策でしかない。
1・2階部分の格納容器を囲んでいる外側のコンクリートがどんな状態なのかをロボットを使い調べることだ。
もし、コンクリートが健全ならば、放射能の漏れているのは配管部分か格納容器の上部だ。
地下の圧力抑制室及び格納容器と圧力抑制室を結ぶ配管は各号機とも破損していると考えてほぼ間違いない。

大気中に放出されている放射能を封じ込めることが第一で、次いで高濃度の汚染水の処理である。
しかし対策が後手後手で、汚染水の貯蔵施設が満杯になりかかっている。
素人が考えても予測できたことが実行されていないことに唖然とするほかない。

3・4号機の建物の補修は早急に行わないと危険だ。
使用済み燃料プールが余震等で崩壊しない前に、対策をうたないと大変なことになる。

もし、初期の段階でメルトダウンを認めていたら、後の対策も変わっていたものと考えられる。
1号機は水棺作業により、格納容器の破損がかなり大きくなったものと考えられる。余分な作業であった。

東電も官邸も、今現在に至っても現状認識が甘いと言わざるを得ない。
原発事故を早期に収束させ世界中から賞賛されることを官邸は夢みていたようだが、夢が破れた現在、責任を認め新たな体制で事故対応に当たるべきだ。
少なくとも、原子力安全委員会と原子力安全・保安院は必要ないので余分なことは言わせないことである。
言い忘れたが、枝野くんも引っ込んだほうがいい。
あなたの「直ちに・・・・・」発言で多くの国民が混乱し被爆した責任を素直に認めるべきだ。
言い訳は聞きたくない。

2011年5月23日月曜日

社会の常識を知らない枝野くん・・・責任を擦り付けるのはお得意のようです。

いつものことだが何か政府に都合が悪いことが起きると誰かに責任を押し付ける。
いままでに内閣参与3人がその餌食になったようだ。
どうも内閣参与というのは政府に都合が悪いことが起きた場合の責任を擦り付けるために任命されているようだ。

今回は、原子力安全委員会の斑目委員長が責任を押し付けられそうになったが、この人は「責任逃れ」の技術に関して一流なので、双方で押し付け合いがはじまったようだ。

枝野幹事長の「金融機関の債権放棄発言」が波紋を広げている。
そもそも債権放棄はJALがそうであったように通常、経営破綻した場合に全ての債権者を対象に一部または全額の債権を原則一律にお願いするものである。
破綻もしていない企業の債権を金融機関だけに放棄させることには、大きな矛盾がある。
特に今回の場合、原発事故の処理及び補償にかかる額も確定していない状況だ。
今回、金融機関に債権放棄させたら金融機関として追加融資はできなくなる。
追加融資しても、確実にその分は債権放棄させられる可能性が高いからだ。

また、このことにより、東京電力自体の評価が下がることにつながる。
また、このことで東電支援のための金融機関の協力が得らにくくなった。
債権放棄をさせられ、さらに東電支援のために出資しろといわれても、今の状態では株主は納得しないだろう。
法的根拠が無いことには、債権放棄は難しいと考えるのが常識だ。

今回に限らず、枝野幹事長は関係機関への影響、利害関係者にどんな影響を与えるのか、社会全体にどのような影響を与えるのかをあまり考えないで「優等生になりたい」がため、先走って発言する傾向が度々、見受けられる。

今一番重要なことはなになのか?
銀行に債権放棄させることではない。それは後になって考えることである。
まずは、福島原発の事故を少しでも早く収束させることであり、少しでも早く放射性物質の拡散を止めることである。
そのためには、むしろ東電や原子力安全委員会とのコミュニケーションを緊密化し信頼できる人間関係を構築し、一致団結して事故処理に当たることである。

官邸が内輪もめを煽っている(放火している)ようでは、とても迅速な事故処理は期待できない。
反目しあっていては、スムーズに物事が進むわけがない。
リーダーシップを持って纏めていける人材が官邸にいないことが、混乱をさらに深めている。

2011年5月21日土曜日

海外からの放射線線量計の行方・・・これはひどい!

役人の答弁はこんなものなのか・・・。
平気で嘘を言う。
全部で5万個だよ・・・。




 「嘘つきは役人のはじまり」とツイッターで発信していた人がいたが、そのとおりだ。

正確に言えば「政治家と役人は嘘をつく動物だ。」
といった方がわかりやすい。
この人たちは自分の子供にどのような教育をしているのだろう。
「嘘をつかないと偉い人になれないよ。」
とでも言っているのだろうか?

誰かが言っていたが
「線量計を配りたくない不都合な真実」
が裏にあるのではないかと、つい疑いたくなる。










2011年5月20日金曜日

西岡武夫参院議長に座布団5枚・・・よく言ってくれました。

菅直人首相に対する西岡武夫参院議長の批判は的を得ている。

「これだけの国難の中で一国の最高責任者として、国民に語るべきことを語っていないのは、首相としての資質に欠けます」「ビジョンなしに、平成23年度第2次補正予算案は組めないでしょう? 政権延命のため、やるべきことをやらずにずるずると来ている。国会を延長しないというのは、野党が言うように明らかな延命策です。菅政権はもうここら辺が限度ではないでしょうか」
(産経新聞から抜粋)


 もっともである。
多くの国民の声を代弁している。
さらに、記者に「菅首相のどこが悪いと思われますか?」と問われると
「全てです。」と答えた。(拍手!座布団5枚)
痛快である!

話は少し変わるが菅首相の周辺には性格の悪い人間が集まっている。(本人も含め)
枝野くんは好きではないが、そんなに悪い人間ではないと思う。(能力は無いが・・・。)

代表的な3人をあげるとすれば
菅 伸子
福山官房副長官
寺田 学
の3人だろう。

菅 伸子・・・政治に口を出す。同じ党の政治家の悪口をいう。夫を煽る。政局が好き。
福山官房副長官・・・おとなしそうな顔をしているが、かなり性格が悪いと思われる。
あるジャーナリストに「政府機能を阻害している元凶」と名指しで批判されたが、「表の顔」と「裏の顔」はかなり違うのではないか?
寺田 学・・・菅CIAの長官。性格はかなり悪いと思われる。威張っている。党内の情報を集め菅首相に毎日ご注進している。裏でマスコミに情報を流していると思われる。

まとめると菅首相本人だけでなく周りの人間全てが「性格が悪く、表と裏で言っていることと、やっていることが大きく違い、自分達のことしか考えていない。」人達の集まりであるところに大きな問題がある。(全てというのは言い過ぎかもしれないが・・・。)

だから菅首相本人ばかりでなく菅内閣に対しても「信頼できない」「信用できない」という声が党内部はもちろんのこと野党や国民からも出てくるのである。

今回の大震災や原発事故に対する対応は政治家の実力を測る物差しになる。
今回ほど地方自治体の首長の実力が問われた事は過去に殆どなかったのではないだろうか。
政治の根本にあるのは「信頼」と「信用」そして「政治家としての理念と信念と実行力」と「政治家の人間性」ではないだろうか。

もし記者に「菅首相にはどれが欠けていると思いますか?」と問われたら
私の答え「全てです。・・・」

2011年5月19日木曜日

岡田君は何をしているの?・・・党内をまとめないと民主党が無くなるのでは?

民主党幹事長の岡田くん!
これでは国民の尊敬を得られませんよ!

「人と話す時には帽子をとりましょう。」
「人と握手するに時は手袋をはずしましょう。」

と学校で先生に教わりませんでしたか?(せめて首から上と手袋だけでも外すのが人間としての常識というものだろう・・・と思う。)














 岡田幹事長 福島視察画像 引用:SankeiBiz 2011.05.08

ついでにこの方の写真も










枝野官房長官 福島視察画像 引用:ANN

このお二人(菅首相も同様だが)には是非、福島原発の原子炉建屋内部の御視察をお願いしたい。
その時には、どんな格好をしていくのだろう。(絶対に行かないと思うが・・・。)

この岡田幹事長、ロボコップ岡田とかフランケン岡田とか揶揄されて呼ばれるように「血の通った人間らしい温かみ」が感じられない。
言い換えれば「人間味が無い」とも言える。
なので発言もロボットのような「味気がない」発言が多い。それだけならまだしも、かなりピントがずれている時が多々ある。

この方は自分が率先して動くということを、あまりしないようだ。
根回しが大嫌いのようだが、かといって表で積極的に交渉する姿も殆どみたことがない。
根が「いいとこのお坊ちゃん」なのだろう。
「婆や」や「爺や」がいないと自分では何もできない人なのかもしれない。

今の民主党がどんな状況にあるのかも、よく理解できていない。(と思う・・・幹事長であるにもかかわらず)
国民の多くが菅政権に対しどう思っているのかも、よく理解できていないと思う。

菅首相、枝野くん、岡田くんは、こう思っているに違いない。
僕達はがんばっている。
国民のために一生懸命やっている。
国民はそれをわかっている。
僕達の言うことを素直に聞いて、ついてくることが挙党一致である。
なぜ皆はそれがわからないんだろう。

わかっていないのは、あんた達だけだよ!(怒)

岡田くん、党内の空気を読めよ・・・。(ああ~情けない。)
悠長なことを言っているうちに民主党が無くなるかもよ・・・?

2011年5月18日水曜日

陸山会事件の裁判・・・検察のシナリオライターは売れない三文作家だ!

陸山会事件の裁判の様子をネットの記事等で見たが水谷建設幹部の証言のいい加減さに開いた口がふさがらなかった。
検察のシナリオ通りの供述で、贈賄容疑が時効になっていることをこれ幸いに言いたい放題である。
しかし、そのシナリオ自体に無理がある。
まず、あまりにも幹部の証言の辻褄が合いすぎていることである。
よほど打ち合わせをするか、シナリオに沿った供述でないかぎり、こんなに辻褄が合うはずが無いし、鮮明に記憶が戻るはずが無い。

一番のシナリオの矛盾が、3億数千万円の仮払金を裏献金の原資にしたとの証言である。
仮払金は表の金である。
仮払金というのは、いつかは清算しなければならない仮勘定科目である。
通常、仮払金の処理は清算時、下記のような仕訳になる。

借方               貸方
交際費  10000         仮払金  20000
交通費    5000
現金       5000

というように、いつかは清算し0円にしなければならない。
よって、裏政治献金であろうとも、いつかは表で処理をしなければならない。
税務署は仮払金については厳しい見方をする。
もし仮払金を長期に処理しない場合は通常、渡した人間に対しての(この場合は役員なので)認定賞与と見做す。
この場合は、役員に対し所得税が課税される。
同様に会社に対しても経費として認定されないので法人税が課税される。
自分に所得税がかけられるような処理を進んでやるだろうか?(一銭の得にもならないし、所得税数千万円が持ち出しになる。)

考えられるのは別のところで裏金を作り現金で戻すということだが、こんなことをすれば税務署にすぐにバレてしまう。
仮払金という表の金で裏献金を支払うということ自体に、そもそも無理がありシナリオを書いた人間に経理や税務の知識が無いことは明白だ。
一般の会社の経理担当者クラスなら誰でもわかることだ。
絶対にこんな処理はやらないし、認めない。
検察の中にいる三文作家がこのシナリオを書いたのだろうが、これでは観客に馬鹿にされ誰も見に来なくなるだろう。

通常、仮払金に多額の金額を計上する場合、考えられるのは粉飾決算である。
本来、その期に経費(損益科目)として計上すべきものを仮払金(資産科目)で処理することで利益を確保する(赤字を出さないため)場合などが考えられる。

どちらにしても、たまたま決算書に多額の仮払金があったことを利用し、その場しのぎの架空のシナリオを書いたと考えるのが妥当であろう。

土地購入に関する支払いと登記時期のズレを無理やり政治資金規正法違反の「虚偽記載」にしたことだけでは検察のメンツが立たなくなったため、起訴に至った経緯のアリバイをつくるためだけの証人喚問であり、本来は必要のない証人喚問である。

まるで贈収賄事件の裁判のような法廷での証言を聞いていて、改めて司法の劣化と官僚の保身体質を感じられずにはいられない。

2011年5月17日火曜日

被災者や国民に信用されていない政権の正当性・・・枝野君も必死のようです。

昨日、テレビで飯舘村の農家の方数人が「政府の言うことは信用できない。とにかく本当のことを言って欲しい。」とおっしゃっていた。原発事故の被災者に限らず多くの国民が、そのように感じているのではないだろうか。

これほどまでに国民に信用されない政権の正当性と継続性を認めていいのだろうか。
原発事故に関しては初動対応はもちろんのこと、データの開示等についての政府や東電の不透明さと情報隠しとも思える対応の問題点がポロポロと表に出始めた。

政権内部でも、これではまずいと思い始めたのか矛先を東京電力や浜岡原発に向け、国民の目を福島原発から少しでも逸らそうとする意図が感じられる。

その為かどうかは知らないが原発対応に関しては細野補佐官が矢面に立つことになったようだ。
枝野くんは、もっぱら「東電叩き」に徹するようだ。
いかにも弱いものの見方であるように思わせる姑息な手法は、枝野くん達の得意技である。
「常にいい子でありたい」という優等生思考しかできない政治家の代表である。

枝野くんへ
君は、1号機のメルトダウンも知っていたんだね。
2・3号機のメルトダウンの可能性も知っていたんだね。
スピーディーのデータも見ていたんだね。
20キロ圏外にも多量の放射性物質が飛散したことを知っていたんだね。
農産物に多量の放射性物質が降り注いだことを知っていたんだね。
危険を知りながら「危険を訴える人たち」を「デマの流布」などと言いながら批判していたんだね。

すべて知っていて「安全です。」「直ちに健康に影響はありません。」と言っていたんだね。
被害の甚大さや危険性を知っていたにもかかわらず「安全基準値」を緩和したんだね。
20キロ圏外にも多量の放射性物質が飛散していたことを知りながら退避勧告をしなかったのだね。

にもかかわらず、反省の言葉もなく自身の対応への批判をかわすために「東電叩き」に奔走する枝野くん。
今やあなたの言うことを信じる人は殆どいませんよ!

これほどまでに、国民の信用と信頼を失った政権の正当性はどこにあるのか?
あれば教えて欲しい。
「国民の生命と安全を守る」ことが政治家の最大の役目であるとするならば、「嘘を言い続ける。」菅政権の正当性と存在意義は無いものと考える。

自分達の延命と保身しか考えない政治家達が政権の中枢を占めていることこそが日本社会における「最大不幸」である。
重要な政策を殆ど先送りにしてしまう菅政権で日本は大丈夫なのか?
2次補正予算先送りで被災地支援と被災地の復旧は大丈夫なのか?
枝野くんに聞いてみたい。

2011年5月16日月曜日

今頃になってメルトダウンを認める?・・・低学歴の私でも考えればわかる!

政府、東電、原子力安全・保安院の記者会見を聞いていても、イマイチ危機感が感じられない。というか他人事のような発言が多いように思えてならない。
昨日も原発事故担当の細野補佐官がテレビで色々発言していたが切迫した危機感が伝わってこなかった。どうこの危機に対応するのかについて大きな視点から対応策が聞かれなかった。
なぜか「小手先の対応」に終始しているように思えてならない。

そもそもネットでは当初からメルトダウンしている可能性が指摘されていたし、私でさえメルトダウンしていると確信しブログにも書いていた。
「メルトダウン」については定義が色々あるようだが、燃料棒が空焚きにより少しでも溶融すれば下に落下するのは当たり前の話なので、当初からメルトダウンしていたと考えるべきだろう。

また、大量の水を圧力容器に流し込めば、通常なら容器内の圧力が上がるはずだが2号機3号機は殆ど圧力が上がっていないと見られており、圧力容器が損傷し水がダダ漏れしていることは中学生でも想像できる。
当然、圧力容器から水が漏れていれば漏れた水が格納容器に溜まるはずで格納容器や圧力抑制室が損傷していなければ今頃は格納容器が水で満たされ黙っていても「水棺状態」になっていたはずだ。
そうなっていないと言うことは、格納容器か圧力抑制室(地下)の一部が破損し原子炉建屋の地下に漏れ出していると考えるべきだろう。
地下に漏れ出した水が配管やひび割れ部分からタービン建屋の地下やピットなどに流出したと考えるのが妥当な判断であろう。

しかし、これらのことはタービン建屋の地下で汚染された水が発見された時点で予想できたことである。
それが、今になって「メルトダウン」だの「圧力容器に穴が開いている」とか「格納容器も損傷している」とか言っていること自体が不思議でならない。
政府や東電・原子力安全委員会・原子力安全・保安院の皆さんは東大などの有名大学ご出身の優秀な方たちばかりのはずである。
なぜ、想像できなかったのか?(想像したくなかったの?)
わかっていて「隠蔽」をしたのか?
わかっていて「隠蔽」をしていたとしたら、その罪は重い。
無駄な2ヶ月を過ごしたことになる。
最初の時点でメルトダウンや圧力容器・格納容器・圧力抑制室の破損を想像できていれば対応は変わっていたはずだし、今の時点での進捗状況も違ったものになっていた可能性は高い。

そもそも今までの記者会見で発表されていた数値は何だったんんだろう?(希望的観測数値?)
発表された数値に疑問を唱える人が東電や原子力安全委員会や原子力安全・保安院に誰もいなかったのだろうか?
だとすれば「原子力安全委員会や原子力安全・保安院」は東電の発表する数値を追認するだけの機関なの?
と思わずにはいられない。

           出展:Nuclear Energy Institute - Nuclear Energy Situation in Japan

2号機と3号機の炉心も損傷―福島第1原発(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版より)
【東京】東京電力は15日、福島第1原子力発電所の原子炉1号機の炉心が溶融していたほか、2号機と3号機の2つの原子炉も炉心に大きな損傷を受けていたことが明らかになったと発表した。この結果、放射性物質の大量放出を回避しつつ原子炉を安全に閉鎖するというただでさえ困難な作業が一段と複雑になる見通しだ。東電は12日、1号機が同様のメルトダウン(炉心溶融)が起きていたと発表していた。

東電の作業員はまた、1号機の原子炉建屋の地下室が水であふれていることも発見した。この結果、格納容器が損傷し、高度の放射能を含んだ水が漏れている恐れが一段と強まった。
こうした発見により、6カ月から9カ月で原子炉を安全な閉鎖(冷却停止)状態にまでもっていき、放射性物質の放出を止めるという工程表の全面的な見直しに迫られる公算が大きい。4月中旬に公表された当初の工程表は今月17日に更新されることになっている。
東電は、1号機の炉心が溶融したのは3月11日にマグニチュード9の大地震と大津波が発生して16時間後だったと述べた。
東電の原子力事故問題スポークスマンである松本純一原子力・立地本部長代理は15日の記者会見で、2号機と3号機では核燃料をしまっておく圧力容器が「損傷し、水漏れしている公算が大きい」と語った。

 同部長代理はまた、2号機と3号機の圧力容器の冷却水ははるかに少ない可能性があると指摘。こうした容器の底に穴が空いており、これら原子炉に注入された何千トンもの水の大半が漏れ出した可能性があることを示唆した。
一方、東電は、1号機の原子炉建屋の地下室は深さ4.2メートルの水がたまっていることを発見した。この水がどこから来たのか不明だが、格納容器につながっているパイプから水漏れしているとみられるという。
地下室にあふれている水は放射能に高度に汚染されていると見られている。このため作業員は浸水の状況を目で見ることができずにいるという。
無人ロボットによって13日に行われた検査では、1号機の一部では放射線が一時間当たり1000ないし2000ミリシーベルトに達しており、作業員には極めて危険な状態にある。日本政府は作業員について年間250ミリシーベルトまで許容している。

東電が発表した1号機の炉心溶融の時系列解析分析によると、炉心は大地震が発生し被害を受けた後、5時間以内に空気にさらされた。炉心の温度は6時間後に2800度に達し、燃料ペレットが急速に溶融する原因になった。
このため16時間以内に炉心が溶融し、それが圧力容器の底に落下し、底に穴をあけた。ただし、そのころまでに原子炉に水を注入する作業が実施されており、これが最悪の事態、つまり過熱した燃料が容器を突き抜け、大量の放射能を外部に放出するという事態を防いだとい
う。

進展しない原発事故対応に対し、国民のフラストレーションは溜まる一方だ。
政府は「一生懸命やっている」といっているが、事態は一刻を争う。
結果がすべてだ。
2ヶ月経った時点で一から工程表を見直さなければならない事態を招いたことを政府や東電はどう判断するのだろう。

政府は素直に小沢さんに協力を仰いだらどうか。
政府が主導権をもって原発事故に対応するためには、小沢さんのような豪腕政治家でないと無理だと考えるのは私だけであろうか・・・。

2011年5月12日木曜日

福島原発事故は、いつになったら収束するのか?

福島原発事故は、いつになったら収束するのか?
発表から1ヶ月も経たないうちに工程表の見直しが言われ始めた。
3号機のピットから高濃度の汚染水が海に流れ出していた。
次から次へと問題が発生している。

残念ながら海江田経済産業大臣や細野補佐官では力不足のようだ。
上司である菅首相にリーダーシップが無いことも大きな原因ではあるが、彼らでは役不足である感はいがめない。
一生懸命取り組んでいることは認めるが東電組の幹部との対決には、やくざの大親分クラスでないと無理だろう。
彼らは欲目に見ても、せいぜい若者頭クラスでしかない。
どんな組織であっても組長や若頭クラスに人を動かすだけの魅力と力量が無いと組織と人材は育たない。また、部下の力も発揮できない。
そのことは、現在の菅内閣にも、そのまま当てはまる。

福島原発の事故に関しては、やることはすでに限られていると思う。
既設の設備の修復で対応できる段階は過ぎた。
マルチタスク的に複数の対応を同時進行で進めなければならないのに、外部からは、そのようには見えない。
もぐら叩きのように、日々発生する問題に後追いで対応するのに精一杯の状況にしか見えない。

1号機、2号機、3号機、4号機、5・6号機、汚染水処理、瓦礫処理、建屋補強etc
それぞれに責任者を決め、人材の確保、必要資材の確保などを政府・東電が一体となって同時進行で進めるくらいの対応がなぜできないのだろう。(とても、そのような対応がなされているようには見えない。)

今になって、初めて細野補佐官が現地(原発)に入るということだが一般的に考えても信じられない対応だ。
これほどの大事故だ。現地に政府の責任者が常駐するのは一般常識で考えても当然の対応ではないのか?

素人の私が考えても、やれることは限られている。
①格納容器の外側をコンクリートで固める。(現在の格納容器外側のコンクリート壁の外側)
②圧力抑制室もコンクリート等で塞ぐ。
③原子炉の下の地盤の強化
④外部冷却装置の設置
⑤原子炉の上に専用ダクト設置
⑥新たな送水配管と排水配管の新設

これらにより、圧力容器と格納容器を一体化し、中の水を外部で冷却しながら循環させる。
多分、今現在としてはこれしか方法は無いのではないか。

優先順位は
①放射性物質や放射能汚染水の流出を一刻も早く、少しでも少なくすることを一義とする。
②作業員の被爆線量を少しでも少なくする。(そのために中での作業を少なくする対応を考える)
である。

どうも政府の対応を見ていると、東電に丸投げの感がある。
海江田氏と細野氏に丸投げの感がある。

対応が遅れれば遅れるほど、多くの人命が危険に侵され、住民の生活が崩壊し、その範囲が広がり、賠償額も膨らむ。
まずは、原発本体の事故処理に全力を挙げるべきだが対応が遅いといわざるをえない。

政府は、原発事故発生時から数日で今回の事故の危険性と重大さを認知していたことがはっきりしてきた。

今になれば枝野官房長官の「直ちに影響が及ぶ・・・」発言の真意がわかる。
言外には「今回の原発事故では大量の放射性物質が拡散してしまった。将来的にチェルノブイリ原発事故のような人体への影響が出る恐れがある。しかし、直ちに・・・」という意味だったのだ。

枝野官房長官や岡田幹事長の現地視察での完全防御の服装からも彼らが放射性汚染の深刻さを知っていたことが伺われる。

「国民の命より自分の命が第一」の彼らが本当に国民のための政治ができるのだろうか?
覚悟を決めて野党と対決できるのだろうか。
いつも「後だしジャンケン」の菅内閣や岡田執行部には、与党としての横綱相撲を期待するほうが無理なようだ。
せいぜい、幕下クラスの相撲しかとれない政治家ばかりなのだから・・・。

2011年5月10日火曜日

原発建設・運転差し止め訴訟を棄却し続けてきた裁判所・・・原発事故における司法の責任

今回の福島原発の事故の責任についてあまり語られていないが、司法(裁判所)の責任も重い。
主な原発建設・運転差し止め訴訟において、裁判所は「原発の安全性」を殆ど検証もしないで、「具体的な危険は認められない」という姿勢を貫いてきた。

「国の安全審査に見過ごせない過誤や欠落は認められない」
「○○電力は最新の科学的、専門的知見を反映した国の耐震指針に基づき、必要な対応をしており、耐震安全性の評価に問題はない」
「耐震安全性は確保され、生命身体の侵害の具体的危険はない」
「中越地震で(下級審の)司法判断を変える必要はない」
「具体的な危険性はない」

等々、ほぼ政府や電力会社の言い分をそのまま採用してきた。
差し止め訴訟の殆どが棄却されている。

もし、裁判所がもっと真剣に訴訟に取り組んでいたら福島原発事故は防げたかもしれない。
「原発の安全性」や「可能性のある地震・津波」について、もっと真剣に検証する必要があったではないか。

また原発事故は、スリーマイル事故でもわかったように天災だけでなく人災による可能性も高い。
また一度事故が起きた場合、被爆する人数も膨大である。
大量殺人に等しい事象が発生する。

水俣病やチッソなどの過去の裁判の検証が生かされていない。
司法の劣化がここにも見受けられる。

国民が信頼できる司法でなければ、国の秩序は守られない。
「正義」と「真実」を追求するのが司法の役目のはずだ。

今起きている現実は「想定外」で済まされるような問題ではない。
国民の生命と生活が著しく脅かされているのである。

今後の検証の中で発生するであろう政府や官僚及び企業の責任について司法は、厳しく正義を問わなければならない。

高級飲食店での会食を再開した菅首相・・・被災地の住民のことは忘れたようです。

菅首相は、しばらく控えていた高級飲食店での会食を再開したようだ。
「中部電力浜岡発電所の停止要請」で支持率の回復と原発事故対応の失点を回復できると確信したのだろう。
しかし気を良くして、すぐに高級店での会食を再開するところに菅首相の浅はかさが見て取れる。
被災地では、まだ多くの住民が避難所生活を余儀なくされている。
福島では、原発事故による非難住民の一時帰宅が始まろうとしている。
そんな中で、お気楽に高級店での会食を再開したことは「被災者や非難住民」のことなど、ほとんど考えていないということの現れである。
福島の避難所を訪問した際の腰に手を当てたままでのお辞儀といい、この人には「人間性」に欠けた態度が度々見受けられる。(見ている方が恥ずかしくなる・・・。)

福島第一原発における事故対応や福島県の学校の校庭の放射線基準値の問題、震災対応と今回の「原発停止」は別の問題である。
また、原発や震災の問題ばかりクローズアップされているが、経済や外交においても問題は山積しており、その対応も停滞している。

何より、国会においては、本予算は通っているが関連法案の一部はまだ正式に成立していない状態である。

冷静に見れば、国会においても、震災対策においても、福島の原発事故においても、現場に一時的な対応を丸投げしているだけであって、殆ど進展していないのが現状ではないのか?

特に福島第一原発の事故対応については、政府の方針と対応が殆ど見えていない。
事故当初の情報が隠蔽されている可能性が語られているように、政府や東電の発表に対しては、国内のみならず海外でも殆ど信用されていない状態だ。

何より、「挙党一致」を今頃になって声高に言い出しながら、一方では、相変わらず小沢グループは完全排除の状態であり、自らが「挙党一致」を拒否している有様だ。
その気がないのに「挙党一致」を唱える菅首相や党執行部の「狡さ」と「責任逃れ体質」は、許しがたいものがある。

こうなっては小沢さんも「新党設立」を本気で考えているのかも知れない。
民主党内に「シンパ」を残しながら100人程度の新党を立ち上げる可能性はある。

自民党も頼りにならない状態では、それが一番いい方法なのかも知れない。
国民も「菅首相を支持」しているわけではなく、「とりあえず震災や原発問題が落ち着くまでは菅首相でもいいのではないか」という消極的な見方が多いというだけで、原発事故の収束が工程表どおり進まなければ(というより完全に無理だが・・・)一気に政府批判が高まることは予想できる。

原発事故に関係する重大な情報を隠蔽していたとすれば、今の政権の中枢の人たちだけでなく細野氏や海江田氏の責任はもちろん、東電や原子力安全委員会及び原子力安全・保安院や文部省などの担当者も法的な責任を問われる場面が出てくるだろう。
多くの人の命を危機に陥れ、今後、多くの人が放射線被爆により命を落とす可能性が高まっている。
誰かが責任を取らなければならない。
しかし、彼らは責任を取りたくないがため「言い逃れができる」答弁に終始している。
今、政府が発表している基準値は、その多くが暫定基準値である。
いつまで暫定なのか。まだ原発事故は進行中で多くの放射性物質が今も拡散している。
早急に暫定を外し、新たな基準値を設定する必要に迫られているように思う。(しなければいけないと思う。)
それができないようなら、歴史に「殺人者」として名を残すことになるだろう。

「アリバイつくり」に費やす時間があるのなら、もっと本気になって現地に入り、現場の作業員と一緒に原子炉の内部を見るくらいの覚悟を見せてほしい。
菅首相や枝野官房長官、岡田幹事長には、是非、それくらいの覚悟を見せて欲しいと願っているのだが、完全武装で現地に行って手袋をはめたまま握手するようでは、期待するほうが無理か・・・。

2011年5月9日月曜日

浜岡原発の一時停止要請・・・廃炉要請ではないの?

浜岡原発の原子炉一時停止要請について、いろいろな意見が出ているが、とりあえず停止は歓迎する。
しかし本来は、永久停止(廃炉)命令と同時に原子力政策の転換方針も一緒に発表すべきだろう。
2~3年後に運転再開を認める含みを持たせことで、浜岡原発を「原発批判」から目をそらせるためのスケープゴートにしたという意見も、あながち外れてはいないと思われる。
というよりか、そもそもこれは菅首相の「人気取り」を目論んだスタンドプレーで「政権延命」を目的としたものであることは、多くの国民に見透かされている。
何をしても「人気取り」としか見られない「菅首相の人間性の無さ」が、ある意味、哀れである。
それほどまでに国民の信頼を失っている事の表れでもあるのだが・・・。

こんな首相を「しばらくは菅首相でもいい」という消極的な支持?で続けさせてもいいのだろうか・・・。
根本の問題は「原子力村」と呼ばれる「電力業界、マスコミ、学者、経済産業省、政界、原子力安全委員会」等の癒着構造と利権構造であり、浜岡原発という一原発の問題に矮小化させないことである。

この浜岡原発の一時停止要請は、そんなに簡単な問題ではない。
発表自体に唐突感があり今後、関係する企業、地元、官僚などからの反発が湧き起こることは間違いない。

話は変わるが、最近、マイパソコンの調子が悪く、ひどく動作が重くなっていた。
イライラ感が募り、ストレスが溜まる原因にもなっていたので思い切ってリカバリーした。
CドライブをリカバリーCDでフォーマットしOSを再インストールした。
劇的に速くなった。
小手先の対処を続けるより、根本から改善した方が解決が早いことがわかった。

政治・行政システムにおいても、同じことが言えるのではないだろうか。
小手先の対処を続けてきたことで、余分はアプリケーションやデータやゴミが溜まり、処理スピードが遅くなり、頻繁にフリーズ現象を引き起こす原因になっているのではないだろうか。

思い切って、OS(政治・行政システムを動かすエンジン)をリカバリーする必要があるのではないだろうか。
それが、民主党政権に期待した国民の声であったと思うのだが・・・。
また、それを使いこなすアドミニスター(管理者)の能力不足も露呈した。
ここは、速やかに管理者を変えることが求められる場面ではないのか。
震災、福島原発事故など問題が山積している今こそ、処理スピードの劇的な改善が求められているのではないだろうか。

「思いつき」と「人気取り」で政治を行われては、たまったものではないと思うのは私だけであろうか・・・。

2011年5月2日月曜日

下水処理施設の汚泥などから、比較的高い濃度の放射性物質が検出

小学校校庭の年間20mSv問題を告発した小佐古内閣官房参与「辞任」が話題になっている。
この教授の経歴云々は別として根本的な問題は、どういう過程を経てこの基準値が決められたかである。
そもそも20mSvという数値が他の基準値との整合性に欠けた高い数値であることは間違いないと私も思う。
しかし、この数値が決められた過程に問題があることを見逃してはならないと考える。
菅首相や枝野官房長官等は「専門家(今回は原子力安全委員会)の意見を基に決定している」と何事についても言い張っているが、本当にそうなのだろうか?

今回の「20mSv問題」について言えば、原子力安全委員会に諮問する段階で、すでに政府内で数値が決められていたのではないか?
文科省及び政府は新学期を迎え、この問題で騒ぎが広がり新たな対応を求められることを回避するため、当時の計測値を基に「20mSv」を事前に設定したのではないか。
数値を決定後、原子力安全委員会に検討を依頼したが、正式の会議を開催した場合「20mSv」に対し委員から異論が出る可能性が高く、一部の委員で政府が提示した数値を「妥当と判断(このことからも、政府側から数値が提示されていたことが読み取れる)」した経緯が読み取れる。

このように原子力安全委員会が、まともに機能していないことは間違いない。
政府の出してくる数値を追認するだけの機関といってもいいくらいだ。

と言うことは、菅首相、枝野官房長官、福山官房副長官らと一部の閣僚、官僚が密室で決めたことが専門委員会というフィルターを通して再度、官邸に戻ってくる仕組みになっていると言うことだ。

ほんの一握りの人間が「専門家の意見」という自分達に都合のいい「印籠」を利用して政治を行っているのではないかという危惧を多くの議員や国民が持ち始めていることが表面化し始めているのではないかと個人的には分析している。

前にも少し書いたことがあるが、放射能汚染の怖さは、1次汚染に留まらず2次、3次汚染に広がる可能性が高いことにある。
「下水処理施設の汚泥などから、比較的高い濃度の放射性物質が検出」された問題が典型的である。
この汚泥は、焼却されたり、セメントに混ぜられたり、肥料に混ぜられたりしているそうだ。
焼却されれば凝縮された放射性物質が、煙と一緒に拡散される。
拡散された放射性物質が、再度、地表に撒き散らされ下水となって戻ってくる。
というサイクルが繰り返される可能性が高い。
セシウム等は半減期が長いので、数十年にわたり、このサイクルが繰り返されることになる。できるだけ早い段での除染作業が必要になるが、除染した土などの処理が大きな課題なのである。
焼却もできず簡単に埋め立てることもできず、他のものに混ぜることもできない。
膨大な量の汚染物質の処理方法を早急に検討しないと、2次、3次汚染を広げることにつながりかねない。

このことは魚類においても同様なことがいえる。
怖いのは、これから2ヶ月先、3ヶ月先である。
海のプランクトンや海草、大きなさかなの餌になる小魚(小女子)などを食べた魚に影響がでてくるからだ。(言ってみれば2次汚染である。)

このように、放射能がいかに厄介で、生態系などを通した2次、3次汚染につながり且つそれが長期に続くということを念頭においた対策を採らなければいけないことを理解しなければならない。

そのためにも初期の対応が重要である。
今の政権が、それらに対応できるのか。
ほんの一部の人間の判断に任せていいのか。
また彼らが、それらに対し、思い切った対策を決断することができるのか。
「初めてのことなので・・・。」などと言い訳をしている首相で本当に対応できるのか?

「初めてのことなので・・・。」という言い訳ではすまない事態が起きていることをこの首相は自覚しているのだろうか・・・。
彼らにチェルノブイリ原発事故の教訓を生かそうと言う思いがあるのだろうか・・・・。
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