2011年5月10日火曜日

高級飲食店での会食を再開した菅首相・・・被災地の住民のことは忘れたようです。

菅首相は、しばらく控えていた高級飲食店での会食を再開したようだ。
「中部電力浜岡発電所の停止要請」で支持率の回復と原発事故対応の失点を回復できると確信したのだろう。
しかし気を良くして、すぐに高級店での会食を再開するところに菅首相の浅はかさが見て取れる。
被災地では、まだ多くの住民が避難所生活を余儀なくされている。
福島では、原発事故による非難住民の一時帰宅が始まろうとしている。
そんな中で、お気楽に高級店での会食を再開したことは「被災者や非難住民」のことなど、ほとんど考えていないということの現れである。
福島の避難所を訪問した際の腰に手を当てたままでのお辞儀といい、この人には「人間性」に欠けた態度が度々見受けられる。(見ている方が恥ずかしくなる・・・。)

福島第一原発における事故対応や福島県の学校の校庭の放射線基準値の問題、震災対応と今回の「原発停止」は別の問題である。
また、原発や震災の問題ばかりクローズアップされているが、経済や外交においても問題は山積しており、その対応も停滞している。

何より、国会においては、本予算は通っているが関連法案の一部はまだ正式に成立していない状態である。

冷静に見れば、国会においても、震災対策においても、福島の原発事故においても、現場に一時的な対応を丸投げしているだけであって、殆ど進展していないのが現状ではないのか?

特に福島第一原発の事故対応については、政府の方針と対応が殆ど見えていない。
事故当初の情報が隠蔽されている可能性が語られているように、政府や東電の発表に対しては、国内のみならず海外でも殆ど信用されていない状態だ。

何より、「挙党一致」を今頃になって声高に言い出しながら、一方では、相変わらず小沢グループは完全排除の状態であり、自らが「挙党一致」を拒否している有様だ。
その気がないのに「挙党一致」を唱える菅首相や党執行部の「狡さ」と「責任逃れ体質」は、許しがたいものがある。

こうなっては小沢さんも「新党設立」を本気で考えているのかも知れない。
民主党内に「シンパ」を残しながら100人程度の新党を立ち上げる可能性はある。

自民党も頼りにならない状態では、それが一番いい方法なのかも知れない。
国民も「菅首相を支持」しているわけではなく、「とりあえず震災や原発問題が落ち着くまでは菅首相でもいいのではないか」という消極的な見方が多いというだけで、原発事故の収束が工程表どおり進まなければ(というより完全に無理だが・・・)一気に政府批判が高まることは予想できる。

原発事故に関係する重大な情報を隠蔽していたとすれば、今の政権の中枢の人たちだけでなく細野氏や海江田氏の責任はもちろん、東電や原子力安全委員会及び原子力安全・保安院や文部省などの担当者も法的な責任を問われる場面が出てくるだろう。
多くの人の命を危機に陥れ、今後、多くの人が放射線被爆により命を落とす可能性が高まっている。
誰かが責任を取らなければならない。
しかし、彼らは責任を取りたくないがため「言い逃れができる」答弁に終始している。
今、政府が発表している基準値は、その多くが暫定基準値である。
いつまで暫定なのか。まだ原発事故は進行中で多くの放射性物質が今も拡散している。
早急に暫定を外し、新たな基準値を設定する必要に迫られているように思う。(しなければいけないと思う。)
それができないようなら、歴史に「殺人者」として名を残すことになるだろう。

「アリバイつくり」に費やす時間があるのなら、もっと本気になって現地に入り、現場の作業員と一緒に原子炉の内部を見るくらいの覚悟を見せてほしい。
菅首相や枝野官房長官、岡田幹事長には、是非、それくらいの覚悟を見せて欲しいと願っているのだが、完全武装で現地に行って手袋をはめたまま握手するようでは、期待するほうが無理か・・・。

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