無理なことを出来ると言い張る政治家達・・・その裏にあるものは・・・

政治家の発言に違和感を覚える場面が多い。
誰が考えても無理だと思われることを平気で出来ると言い張る。
いくつか例を挙げてみよう。

①沖縄普天間基地の辺野古移転・・・誰が考えても今の沖縄の状況では不可能としか思えないのだが・・・。
②持続可能な社会保障制度・・・今の制度で将来に渡り持続可能と考えている人は少ないと思う。以前、自公政権時代に「１００年安心年金」と言っていたが数年で論理破綻した。現在の人口構成比や出生率を考えた場合、将来的に一人で二人を支えることが可能かと問われれば無理と答える以外にないと思うのだが・・・。
③絶対に安全な原発・・・技術的な面では、ある程度近づけることは可能かもしれないが、コストも膨大になるだろう。そもそも過去の原発事故はヒューマンエラーによるものが大半を占めている。今回の福島原発の事故も原因をたどれば過去における人的判断の甘さや操作ミスによる部分が根本原因にあることは間違いの無い事実である。震度１０の地震や２０メートルの高さの津波が絶対に起こらないと言い切れるのか。技術は進歩しても、それを扱う人が取り扱いを誤れば事故は発生する。絶対ということは有り得ない。

その他にも山ほど事例はあるが、「当たり前と思われることを当たり前に考えられない。」「当たり前と思われることを当たり前に発言できない。」政治家の何と多いことか。
経済界や官僚組織、労働組合などの意向に沿い、政治家自身の政治信念や政治理念を捻じ曲げ、国民の声を真摯に聞こうとしない政治家が多いことが政治の混迷の最大の原因ではないかと思う今日この頃である。

最近、無理というか違和感が大きいと感じたものがある。
「社会保障と税の一体改革」・・・社会保障制度と税は別物だろう。そもそも言葉の意味がよくわからない。
政府は「財政再建のための消費税増税」と暗に言っており「社会保障のための消費税増税」とはハッキリ言っていない。
税に関しては「経済」という視点がすっぽり抜け落ちている。
「日本の社会保障制度をどうするのか」という議論が固まらないうちに消費税率の数字が出てくること自体が、議論のすり替えをしようとしていることの表れだろう。
国民に選択肢を提示することが政治の役割ではないのか。社会保障制度を人質にして何も選択肢を提示しないで決めてしまおうという思惑が見え隠れしている。
将来的にどんな社会保障制度を選択するのかは国民が決めることだ。政治家に勝手に決められては困ると思うのは私だけであろうか？

「増税に不退転の決意」・・・少しでも国民の納める税金が少なくてすむように不退転の決意で努力するのが政治家ではないのか・・・。（逆だろう・・・）