一昨日の田代検事の「虚偽の捜査報告書作成」の発覚や昨日の前田元検事の証人喚問での発言で陸山会事件の核心部分が見えてきた。
しかし昨日の前田元検事の証人喚問での弁護士とのやり取りは下手な法廷ドラマより、面白い。(刑事被告人の小沢さんには失礼だが・・・)
人格的には問題ありと思われる前田元検事だが、発言の内容はポイントを衝いている。
事件の核心部分を的確に捉えている。
指定弁護士側(検事側)の証人である前田元検事の「自分が裁判官なら小沢さんに無罪の判決を書く」という発言は前代未聞であり、今まで検察が前田元検事をこの事件の裁判で証人出廷させたくなかった気持ちがわかるような気がする。
ネットで多くの人が解説をしてくれているが、私なりにポイントとなる部分を抜粋して感想を述べてみたいと思う。
産経新聞の記事から引用した。
「特捜部と小沢の全面戦争だ」 証拠改竄の前田元検事が初出廷
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111216/trl11121612060003-n1.htm
2011.12.16 12:04 「法廷ライブ」 産経新聞
証人=前田元検事
①証人「すべての資料もなにも、恥ずかしながらその資料はほとんど見ていない。同期の検事や東京・大阪の人事交流で知った検事の部屋を回って、捜査の雰囲気など生の情報収集を行った」
指定弁護士「翌日から聴取だから、生の情報収集が必要だったと」
証人「石川さんが小沢さんに(虚偽記載を)報告した際、『おう』と言ったとする調書がありましたが、『生の話を記載したのか』と(○○検事に)尋ねたところ、『言っていることを記した』と話していましたね。ただ、『おう』と言っただけでは…と、『石川氏はもっと中身のある話をしていないのか』とも尋ねましたが、『(それで)いっぱい、いっぱい。MAX(マックス)だ』と。小沢さんの起訴は難しいなと感じた。」
コメント
資料を、殆ど見なかった(重視していない)ということは同僚が作成した資料に信用性が無いことを暗に認めていることになる。
「『おう』と言っただけでは…」・・・小沢さんの共謀に関してはこの部分が一番の核心部分になるのだが、前田元検事の言うように 『おう』という返事だけで「了承した。」と捉えるのは、いかがおうにも無理がある。
一昨日の田代検事への尋問にも出てきた小沢さんへの報告日が12月だったか3月だったか(実際は12月)の問題などと同様、検察の強引なストーリー作りの核心部分でもある。
証人「○○検事も『石川さんが5千万円(の裏献金を)受け取っていた事実はないんじゃないか』と言っていた。副部長の□□検事(法廷では実名)も『おそらくない』という認識で、私のところも大久保さんが500万円を受け取ったのがMAXと言っている。(検事らの)士気は下がっていた。まぁ、とりあえず会議ではなく、こんな感じで他の検事と打ち合わせのようなものをしていました」
コメント
「水谷建設からの裏献金5000万円を石川秘書は受け取っていなかったのではないか。」というのが特捜部の現場での共通認識となりつつあったことを証明している。(確たる証拠が無いことを物語っている。)
証人「それから、細かく正確ではないが、当時、確か石川さんが陸山会と関係なく、ウナギの養殖業者から賄賂をもらったという話があって。実は贈収賄にはあたらないんですけどね。それを贈収賄として調書を取って、『(収支報告書の)虚偽記載を認めなければ考えがあるぞ』と(□□検事が迫った)。それでも石川さんは頑張った。□□検事も『あいつ(5千万円を)受け取ってないんじゃないか』と話していた」
コメント
別件の贈収賄にはあたらない件を贈収賄として調書を取り、虚偽記載を認めさせるための取引材料として脅した。(これって検察の犯罪ではないの?)
「私はクレームが来ていないから胸を張って任意性がある、と言えるんですけど。石川さんの調書に問題があったんじゃないですかね。(石川議員の取り調べに対する)クレームはバンバンあったくらいの印象がある。指定弁護士も調査したら1、2通見つかったと言っていたが、私の印象ではもっとあると思いました。それが証拠に含まれていれば、審査会が見て、調書の信用性は減殺されるわけですよね」
コメント
調書の信用性に関わる重要な証拠だと私も思う。
「それに、この事件では捜査態勢が、途中でものすごく拡充されたんですよ。(元秘書ら逮捕者の取り調べを行う『身柄班』に対して)『業者班』。ゼネコンや下請けの捜査員を増やした。でも、(作成された)調書が、まー、ないでしょ? 大久保さん、小沢さんに裏金を渡しているという検察の想定と違う取り調べ内容は、証拠化しないんです。どうするかといえば、メモにしている。手書きのその場のメモということでなく、ワープロで供述要旨を整理していた」
「水谷(建設)で言えば、4億円の原資として5千万円は水谷かもね、となっても、残りの3億5千万円については分からない。何十人の検察官が調べて、出てこない。検審にそれが示されれば、水谷建設の裏献金の信用性も、減殺されていたはず。想定に合わなければ証拠にならないというのがこれまでの検察で、私も感覚がずれていて、厚労省の(証拠改竄)事件を起こすことにもなった」
コメント
以上の2点は重要な点だ。
「(作成された)調書が、まー、ないでしょ? 大久保さん、小沢さんに裏金を渡しているという検察の想定と違う取り調べ内容は、証拠化しないんです。 メモにしている。」
「何十人の検察官が調べて、出てこない。検審にそれが示されれば、水谷建設の裏献金の信用性も、減殺されていたはず」
これらの発言内容は、この事件の背景として検察審査会の議決に大きな影響を与えた部分でもある。「何十人の検察官が調べて、出てこない。検審にそれが示されれば、水谷建設の裏献金の信用性も、減殺されていたはず」という指摘は、そのとおりだと思う。
以下は検察捜査の問題点と改革、そして可視化についての前田元検事の発言
「今でも愛しているからこそ、今、改革が進んでいますが、2点を改革すべきだと思います。一つは、手持ちの資料は全て開示する。検察に不利な証拠があったことが後に判明することは、今の“流行”みたいなものです。私の件をきっかけに大きく検察組織を変えるなら、検察だけの判断で『この証拠は出さない』というのはやめるべきです」
「もう一つは、強制だろうが、任意だろうが、捜査の様子は可視化すべきです。今回の件でも、大久保さんにはかなりデタラメを言われた。検事が改竄したか、しないかなんてのは不毛なやりとりなんです。だから、可視化を進めるべきです。供述調書も作らずに、録音録画する。そこまで検察が改革に踏み込めるかどうかです。検察、特捜は今でも愛しています」
「今は被疑者から自白を取った検事が悪いかのように思われている。確かに自白を取ることは被疑者にとってつらいことだけど、真実を引き出そうというのが検察。それが突然、公判で『言ってない』とか供述が覆っておかしくなって、(裁判で証人として)呼ばれる。それは心外です。それを避けるために可視化すべきです」
上記の発言だけを切り取って聞く限りにおいては、至極、真っ当な検事のように感じられる。
しかし、証言での端々に感じられる自己弁護や自己正当化に固執する姿勢の中に、彼もまた検察という特殊な世界の色に染められた人間であることを感じさせられる。
「自分は他の人間とは違う」という思い上がりの気持ちが、今尚、心の中にあることが透けて見える。
心の中に病んだ部分がある様に思えてならない。
「要は、私が裁判官なら、『無罪』と判決を書く。証拠がすべて出されたとしても…」
証拠がすべて出されたとしても…。 この一言に前田元検事のこの事件に対する気持ちが凝縮されている。
政治・経済のニュースに対する感想を徒然なるままブログに書いています。
2011年12月17日土曜日
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4 件のコメント:
>田代政弘検事による「虚偽記載」と前田恒彦元検事の「暴露」で小沢裁判に新展開!(日々坦々さま)
http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-1317.html
「検面調書内容の事実捏造作文は虚偽記載ではない検察の偽証罪と誣告罪」。
刑訴法上はこうなる。
石川被告の虚偽記載はあったとしても軽微な「反則」にすぎず訂正すればなんら問題なく刑訴法上逮捕不相当、裁判不相当であるが、司法公務員検察官の偽証と誣告は憲法上最も重い刑事罰相当の司法公務員重大刑事犯罪である。
特捜は一体だから当時現職ヒラから検事総長まで全員刑事有罪公民権停止、民事は公務員法に基づき当時にさかのぼって分限懲戒免職となる。人事総入れ替えあるのみ。
前田元検事の証拠捏造は過失ではありえない故意または未必の故意による偽証および誣告罪であり、上に同じ。
司法公務員の憲法違反はそもそも国家反逆罪だろう。
昨年の中国人被疑者を密出国させた那覇地検検事も国家反逆罪である。当時政府上層部にあって職権乱用して地検検事に犯行をシソウした者も同罪。sengoku38とやらの命名の元ネタ閣僚のことだがね。
小泉以来高知白バイ事件ほか冤罪判決しか出さないノブタ弁護士総理と同じ低能レベルの最高裁判事(最高裁長官の給料は総理と同額で人事院最高額俸給w)を全員国家反逆罪で弾劾せよ。最高裁も総入れ替えあるのみ。
「不戦の国日本」
首相がゴマカシ、プロパガンダ ~NHKが加担、戦前と変わってない大本営発表(Goodbye! よらしむべし、知らしむべからずさま)
>【 追記:首相がゴマ化した元ネタがわかった ~会見に備え定義をコソッと変えていた 】
>>http://c3plamo.slyip.com/blog/archives/2011/12/post_2249.html#add
>絶対権力を握っている政府なら何でもアリ。
この日本国憲法上ありえない政府の「絶対権力」が、地位協定の治外法権で日本人の基本的人権と日本国の国家主権を日本国の領土上で傍若無人に踏みにじるアメリカ合衆国軍法戦時交戦規定である。
日本政府は非戦時なのに武力行使を放棄した日本国憲法に仕えず、アメリカの戦時軍法に仕える下っ端テロリストスパイ国家叛逆似非公務員の巣窟の、似非政府である。
日本国民は直ちに地位協定を破棄して全世界に対米独立平和憲法護持国家宣言し、国内の似非政府米軍スパイをすべて国家反逆罪で断罪すべし。
そして直ちに福一石棺化包囲地下ダム建設に着手せよ。光陰矢のごとし。
今年3月のコメント。
>「夏は再び計画停電をお願いせざるを得ない」(東電)状況だ。
原子力安全保安院と利権談合癒着して裏で結託して原発推進してきた東電は「計画停電」などしている場合ではない。殺人の共犯者として告発されることを覚悟せよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「安全保安院官僚による大量殺人」
JCO事故に続いてまたも将来ある有為の若者や実直に経験を積んで技能を磨いてきた有為のベテランが机上で威張り散らすしか能がない屑役人に放射能渦巻く死地へ命令で強制的に送り込まれ、不必要に高濃度な放射能に晒されてヒバクシャに仕立てられ、ばたばたと倒れてむざむざと一つきりの生命と貴重な人生を失っている。
私は私が死ぬまでこの原子力安全保安院官僚を絶対に許せないだろうと思う。官僚とは人間に非ず、屑なるのみか。
投稿者 通りがけ : 2011年3月25日 20:38
やはりこちらが視聴価値最高でしょう。
仙波さん1218講演
http://www.ustream.tv/recorded/19220862
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