2012年6月25日月曜日

分裂の危機にあるのは民主党だけではない・・・自民・公明や連合、業界団体も

今回の民主党の分裂騒動を1政党内の騒動だと考える人がいるとすれば、それは大きな間違いだろう。
消費税、TPP、原発問題などは、民主党の党内だけで意見が分かれている訳ではない。
自民党内でも、公明党内においても、そして連合内の組織組合でも、そして各党の支援組織内においても意見が分かれているのが現状である。
これの意味することは、それぞれが
消費税、TPP、原発問題などに対する対応を誤ると分裂の危機、あるいは組織の弱体化に追い込まれる可能性があるということである。よく政界再編という言葉が使われるが、この政界再編というのは、政党をバラバラにして組み直すというイメージで語られるが、このイメージは正確ではない。
政界再編とは、支援団体・組合組織・業界団体そして政党の支持者や国民までも含めた中で考えるべきものなのである。
つまり、現状において
支援団体・組合組織・業界団体そして政党の支持者や国民も否応なく再編に関係せざるを得なくなる状況下にあるということである。

民主党の分裂が政界再編の導火線になりうる可能性は否定できない。それは上記の団体や組織においても分裂の可能性が高まっているからに他ならない。

つまり「消費税増税反対」や「TPP推進反対」「原発再稼働反対」「国内の経済政策優先」などを掲げて新党を立ち上げた場合、他に頼りになる政党がなければ、新党を支援する団体・組合組織・業界団体そして政党の支持者が今まで支援していた政党から新党に移動することになる。
政界再編とはこれらのことも含めて考えるべきものなのである。
このことが選挙に、どう影響するのかを考えると非常に面白い。


日本の状況を考えた場合、多くの国民が「組織の利益」を優先すべきか「自分の生活」を優先すべきかの選択を迫られようとしている。
そしてここ十数年において「組織に加入することのメリット」は年々、少なくなる一方だ。そして、最早、そんなことを言っていられないほど「個人の生活」が脅かされつつある。

組織の力で投票行動を縛ることが難しくなっているのが現状だ。

それにしても民主党という政党の現状はひどいものだ。
相変わらず金やポストで投票行動を縛りつけようとしている。

頭の中身が旧態依然のままだ。
そして、それにつられて投票行動を変える議員も、情けない限りだ。
そして小沢さんが民主党を出るということが、民主党にどれだけの影響を与えるかも、わからないようだ。
現在の民主党の党員や支持者の中には、かなりの数の小沢支持者がいる。
菅前首相との代表選でも明らかになったように、民主党の支持層の4割近くは小沢さんがいる民主党を支援しているのであって、小沢さんが離党すれば、それらの人たちも小沢さんと一緒に民主党から離れるだろう。
これは、各選挙区において民主党の議員の基礎票が減ることを意味する。

ましてや無党派層では、半数近くが小沢さんの行動を支持するというデータまで出てきている。

主流派と呼ばれる議員たちの余りにも汚いやり方に対する反発も出てきている。

しかし、これらを黙認する他の議員たちも同罪だ。
「議員である前に、一人の人間であれ」

そう民主党の議員に言いたい今日この頃である。

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