私は、一市民であり政治やマスコミの関係者ではない。
新聞やテレビは良く見るほうだが、今回の(今回に限らないのだが)石川議員らの逮捕についてのマスコミの報道および関係者の話に関しては、非常に疑問に感じる。
以前にも書いたが、取調べ内容(検察と本人・弁護士にしかわからないはずの供述内容)が新聞紙面やテレビで垂れ流されている。
検察からのリークではないのか?という疑問に、各社の編集責任者らは記者が努力して色々なとこらから取材し、情報を集めているのだと異口同音に発言されている。
新聞記事を見ている限りにおいては、取調べに関する情報以外で取材して書いたと思われる記事は少ない。
ニュースのソースも「関係者によると」という出所不明のものであり、正確には「東京地検特捜部の調べによると」と書くのが本筋であろう。
このようにマスコミが取材で情報を入手する余地が少ない事件においては、マスコミは検察の情報を頼りにするしかなく、検察を批判する記事が書きにくいという事情もわからないではない。
しかし、今回の報道を見る限りにおいては、あまりにも行き過ぎているのではないかと感じざるをえない。
公正な報道というよりは、マスコミVS小沢、小沢=悪、というイメージでの報道との印象を受ける。
事件の報道内容を素人なりに分析してみても、あまりにも憶測記事が多く、検察の発表した逮捕容疑を見ても、はっきりしている部分は下記の部分のみだ。
石川らの逮捕容疑
「特捜部の調べでは、石川議員は大久保秘書と共謀のうえ04年10月29日、陸山会に分散入金した小沢氏の資金4億円で、東京都内の宅地を約3億5千万円で購入したが、04年分の同会の収支報告書には4億円の収入と土地代金の支出を、ともに記載しなかった疑い」(朝日)
池田元秘書の逮捕容疑。
「池田元秘書は大久保秘書と共謀し、土地は05年に取得したと偽って05年分に虚偽の支出を計上。さらに07年に小沢氏に4億円を返済したが支出として記載しなかった疑い」(朝日)
少なくても今現在、はっきりしているのはこれだけだ。
これ以外に関しては、その多くが憶測ないし推測によるものだ。
マスコミは世論に大きな影響を与える力を持っている。
事件の真相を突き止める努力は大切であるが、それとは別に社会に与える影響を真摯に考えた報道を期待する。
この事件に関わらず、今後、マスコミ報道が裁判員制度に影響を与える可能性もあり、もう一度冷静になり、検察とも対等の立場で公正な報道を心がけていただきたいと願う。
政治・経済のニュースに対する感想を徒然なるままブログに書いています。
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