2010年1月29日金曜日

人権を考える

「本人が知らなくても、多くの人が知っている。」
インターネットのメディア力は想像以上のものを持っている。
使い方によっては、人権を侵害する場合もあることをよく理解しておくことが必要だ。
これは、一般の新聞・テレビ・雑誌等にもいえることだが・・・。

たとえば、小沢さんの政治資金での不動産取得が問題にされている。
ネット上では、自民党の町・・・・・元幹事長が不動産を取得していたことが政治資金報告書の写真入りで掲載されている。
同様に”みんなの党”の江・・・・・さんが不動産を取得していたことも政治資金報告書の写真入りで掲載されている。
もしかするとご本人は、まだ知らないかもしれないが・・・。
中学生でも、小沢さん以外に不動産を取得していた政治家がいることを知っている。

検察庁特捜部の情報リーク」に関心を持った人が検索すれば、関連した情報を簡単に探すことができる。その中の情報からリンクで関連した情報にたどり着くこともできる。

現在の検事総長特捜部長の経歴や写真まで掲載されている。
ネット上では、検察特捜部に対する風当たりが、暴風雨並みになりつつある。
このように、関連する過去の事例や本人の経歴等が簡単にわかってしまう。
それにより多くの情報を比較検討することで多面的に情報を分析することも可能となる。

いまや、ネット上では「検察=正義の味方」ではなく「検察=悪の根源」になりつつある。

ここでよく考えなければいけないことがある。

検察特捜部に勤めているAさんという人がいるとしよう。中学生の子供がいる。ネット上で「検察特捜部=悪の根源」と書かれた情報を他の子供が見た場合、Aさんの子供は、他の子供達からは「悪の根源に勤める人間の子供」ということになってしまい、いじめにあう可能性がないともいえない。

これと同じことを今回の事件に当てはめると、まだ犯罪(重い・軽いの違いもあるが)が確定してもいない人をあたかも犯罪人のように報道することは、その人の家族や関係者の人権多大な影響を与えるということだ。まして取り調べヤクザの世界でもご法度の「女性や子ども」をエサ自供をせまるようなことが、国家の最高捜査機関で行われているとしたら、とんでもないことだ。
この国に人権が無いことになってしまう。
自分が逆の立場になった場合のことを権力を持つ人たち自覚しなければならない。

このように、情報の発信に関しては、人権を考えた慎重な取り扱いと心使いが必要である。

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