2012年10月1日月曜日

自民党の支持率が上がった訳・・・その分「維新の会」の支持率が下がった。

直近の世論調査で自民党の支持率が上がっているようだ。それと対照的に「維新の会」の支持率が急減しているようだ。
この数字の動向をみると、かなりの部分で自民党と維新の会への支持が被っているように見える。
つまり、自民党の支持率が上がっても民主党の支持率は、余り下がらないから相互の関連性は薄いと思われる。

これから考えられる事は自民党の支持率が下がった分のかなりの部分が無党派層と維新の会に流れていた。という見方だ。この見方が妥当かどうかは別として、政策面で「小泉改革」と似ていることは周知の事実で、それは自民党の一部の議員たちと共通しているということであり、選挙で競合した場合、自民党と維新の会で一部の支持層が被り、特に自民党議員への影響が大きいと考えられることだ。
一般的な見方として維新の会が候補者を立てる選挙区では第3局の政党が大きな影響を受けるのではないかという見方がある。しかし無党派層に限れば、一部の自民党から離れた有権者(せいぜい10%程度)については、当て嵌まるかもしれないが、そうでない有権者は「民主党もダメ、自民党もダメ」と考えている人たちである。
つまり、民主党にも自民党にも、そして自民党の亜流とみられる政党にも期待していない人たちである。
今回、維新の会の支持率が下がった原因の一つが、有権者が維新の会は「自民党の亜流ではないのか」という疑念を持ち始めたことにあるのではないかとことだ。野田政権が「第2自民党」と呼ばれるように、維新の会も「第3自民党」ではないのかと一部の人たちが感じ始めたのではないだろうか。安倍氏を党首に担ぎ出そうとした時点あたりから、おかしくなりかかっている。
そう考えれば残りの50%程度の無党派層は、積極的に自民党の亜流である民主党や維新の会に投票したいとは考えないはずだ。問題なのは、その受け皿となる政党が無いことにある。

つまり政権を担うことができる政党が存在するかどうかが最大の焦点になる。これが小沢さんの言っていることで、そう考えると維新を除く第3局の政党は、協力し合えば大きな数を得る可能性があると言える。
もう一点、維新の会の支持率が急減した要因に挙げられることは、現実的に彼らに政権担当能力があるのかという不安定要素が感じ始められたことにあるだろう。自民党の支持率が上がったのは、この点に対する信頼度では自民党の方が格段に高いという認識を国民が持っていることの表れでもある。
その点、一番みじめなのが民主党で、最早、政権担当能力も無いと思われはじめているようだ。

国民の多くが以前のような自民党政治を望んでいないということを前提に考えないと政局の流れが読めないような気がする。
そんな中、「維新の会」と「みんなの党」など一部の政党が難破し漂流し始めたように思えてならない。つまり自分たちの羅針盤、即ち進むべき方向がブレ始めたことだ。
言いかえれば、羅針盤がブレ始めたため目的地に辿りつけなくなる可能性が出てきた。
その原因は大きく二つあると思われる。

①羅針盤が欠陥品であった。
②目的地をコロコロ変えてばかりいたため、羅針盤が壊れた。
そして民主党や自民党の羅針盤も大きく右方向に傾いてきていることに多くの国民が危惧を抱き始めている。

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