小沢さんが出てこない政治は、少しも面白くない。面白いという表現は不適切かもしれないが、それが実感だ。
緊張感もなく財務省傀儡の「増税、財政再建一直線」の野田内閣を見ていると、なぜ小沢さんが海江田氏の支持に廻ったのかがわかるような気がする。野田首相を見ていると「増税」以外に何がやりたいのか、さっぱり見えてこない。自ら「どじょう内閣」とよんでいるようだが、本当に泥を被る覚悟があるのだ(野田)ろうか?
小沢さんは少なくとも経済・金融政策では海江田氏の方がいいと感じたのだろう。もちろん野田氏の後ろに財務省の影を感じたことも大きな要因だと思う。
震災復興、原発事故処理が重要であることはもちろんだが、かってないほど経済・金融政策が重要な局面を迎えていることも事実である。
今の内閣や国会での質疑を見ていると、売れない吉本の芸人ばかりを集めたバラエティー番組を見ているようだ。たまに実力派の若手も出てくるが、今のバラエティー番組は馬鹿になれなければ使ってもらえないのが現状だ。
震災復興、原発事故、円高対応など、どれもスピード感が求められる課題が山積しているにもかかわらず、この政治のスピード感の無さには呆れて物も言えない。
その原因がどこにあるのかと問われれば、岡田、玄葉、安住氏らが主導した「三党合意」にあると答えざるをえない。
三党合意に縛られ、自民、公明に振り回されているというのが実情であろう。
三党合意を白紙にしていれば今の国会は大きく違った展開になっていたのではないだろうか。
一方、民主党の党運営においては小沢さんの影響力が間違いなく大きくなっている。
小沢さんの側近中の側近である樋高剛衆議院議員が統括副幹事長となり選挙、陳情を担当することになった。党の選挙対策委員長には高木前文部科学大臣が就任したが、この人が選挙を仕切れると思っている議員は殆どいないだろう。実質、 樋高氏が中心(=小沢さんが中心)となり指揮をとることになるだろう。その他の役職も一見バランスが取れているように見えるがポイントとなる役職には小沢系の議員を配置している。
(次期衆議院選挙に出馬予定の自民党議員の懐具合まで調べ上げている小沢さんが相手では、自民党も必死にならざるを得ないだろう。党の米櫃の米(金)が少なくなっているから余計に必死?早く解散して欲しいョー・・・自民党の立候補予定者の声)
余談だが、ヨーロッパの財政金融危機は「他山の石 」ではない。日本においても地方自治体において同様なことが起きようとしている。
市町村合併で財政力の強い自治体と弱い自治体が合併した地方自治体では、景気後退や高齢化の進展などによる財政悪化が懸念され始めている。自治体全体が大きくなったことで事務効率化や職員の削減などの合併効果も現れているが、その反面、もともと財政力が弱い自治体を抱かえたことによるデメリットが表面化しつつある。これを今のユーロ諸国に当てはめればわかりやすい。
財政力が強い自治体がドイツで弱い自治体がギリシャ、スペイン、イタリアなどに当てはめることができる。ユーロ全体を合併した自治体とみれば、その中に財政危機に瀕した旧合併市町村(ギリシャ、スペイン、イタリア)があり、その地域に対する財政負担が増加することで合併した市町村全体の財政悪化を招いているということである。当然、財政力の強い旧自治体(ドイツ)の負担は増し、同時にその地域のサービスの低下を招くことにもつながる。
今、ドイツ国内では大きく二つの議論に分かれている。ギリシャを切り離し(合併市町村から切り離す)破綻処理させる(財政再建団体として分離させる)のか、ユーロ諸国全体(合併市町村全体)で支援していく(負担を分かち合う)のかが議論されている。
私が、極論として国債をドンドン発行しろといっている理由を地方自治体を例にとって説明すると地方自治体の財政力が悪化すれば地方債の発行が難しくなるからである。
発行できるうちに発行し、その資金を箱物建設に使うのではなく事務やサービスの効率化、簡素化、人員削減(早期退職)や広域連合の推進、民間企業への事業委託などを進める費用に投入し、それとともに域内の財政力の弱い地域の活性化支援につぎ込むことで将来の財政悪化に対する不安を少しでも取り除くことができるからだ。お金が集められなくなったら何もできなくなる。財政が悪化すれば真っ先に住民サービスが削減の対象となる。財政危機に追い込まれる前に対処することがもっとも重要である。
経済の活性化であげられる重要な要素の一つが、人々がメンタル面で前向きになれるかどうかということである。
「増税」「増税」「増税」・・・では、とても明日に希望が持ちにくいのだが・・・。
政治・経済のニュースに対する感想を徒然なるままブログに書いています。
2011年9月15日木曜日
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