まずは自民党のみなさん、参議院選挙大勝おめでとうございます。
谷垣執行部の布陣は当面、継続のようです。
やはり選挙に勝たなければ、求人力は生まれません。
しかし、これで自民党内の議員がすべて喜んでいるかといえば、そうでもなさそうである。
①現執行部が民主党を政権から引きずり下ろせるだけの力があるとは多くの議員が思っていないこと。
②この選挙は敵失(ある議員の言葉を借りればオウンゴール)によることが大きいこと。
③民主党が小沢氏抜きで選挙を戦ったこと。(小沢氏が選挙を取りしきっていれば結果はどうなっていたかわからないと思っている議員は多いと思う)
④与党に返り咲くための道筋がみえない。(民主党が現在の執行部で続くのなら可能性があるが、もし小沢氏が復権した場合は可能性が低くなる)
⑤次の衆議院選挙が遅れれば遅れるほど、資金が枯渇する。
選挙結果後の状況をマスコミとは違う視点から分析してみる。(個人的観点であるので参考まで)
実は国民は非常に悩ましい状況を創りだした。
①法案、予算関連法案が成立させられない状況を創りだした。(実質予算が実行できない)
②連立を組む場合の選択肢を広げた。
③連立が組みにくい状況を創りだした。
④政界再編がしやすい状況を創りだした。
⑤大連立が実現しやすい状況を創りだした。
⑥民主党執行部や自民党執行部が動きにくい状況を創り上げた。
簡単にいえば、1党だけでは、何も出来ない状況を創り出した。
現在の政治の枠組みをもう一度考えなおせと言っているかのようである。
さらに与党である民主党内では、反小沢派と言われる人達が中心で執行部を固めており、党内から不満と批判が爆発しそうな状況が生まれている。
では、国民はこの状況を誰だったら変えることができると考えているのだろう。
世論調査では80%が「嫌い」と答えている小沢民主党元幹事長であるが、政治家としての力量と評価は「好き・嫌い」とは別物である。
ある意味、この状況を変えることができるのは小沢氏しかいないことを国民は理解しているのかもしれない。
「すっきりした政治体制にして欲しい。」「国民生活第一の政治を実現して欲しい」と願っているのかもしれない。
「好き・嫌い」は別として与党・野党を問わず、多くの議員がこの政治状況を変えるだけのパワーを持っているのは政界広しといえど「小沢氏」しかいないことをわかっているはずである。
ある意味国民は小沢氏に多くの選択肢を託したとの穿った見方もできる。
民主党の議員の中で、次の衆議院選挙を現執行部のままで勝利することができると考えている人は現状では殆どいないと思う。
やはり議員にとっては「選挙がすべて」である。「好き・嫌い」は別として小沢氏の力に期待するしか道は無い。
自民党が与党に返り咲くためには、「好き・嫌い」は別として、小沢氏に民主党から少しでも多くの議員を引き連れ離党してもらうのが最短の道であると考えている議員は多いと思う。
他の野党・新党にとっても事情はほとんど同じである。
現状を見れば見るほど、「小沢氏」がすべての選択肢のキーポイントに立っていることが見えてくる。
おそらく、民主党内からも野党からも「小沢氏」に対して裏で接触が始まっているものと思われる。
あとは小沢氏の「腹一つ」である。
民主党に残り連立政権を新たに創り上げるのか、新党を立ち上げ政界再編を目指すのか、はたまた、一定数の議員を引き連れ自民党との合同の道を選ぶのか?
菅首相、及び民主党執行部は、大変難しい選択を迫られている。
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