2012年5月29日火曜日

消費税増税法案成立の鍵を握る三つの障害・・・野田首相はポイントを間違えている。

明日、野田首相と小沢さんの会談が行われるようだ。
大きな進展はないだろう。なぜなら消費税増税法案成立のポイントがそこには無いからだ。
消費税増税法案の成立は、ますます困難の度合いを深めている。自民党の協力を得られる可能性も低くなりつつある。

消費税増税法案成立の障害
になると思われるポイントを三つほど挙げてみたい。
①ヨーロッパの財政・金融危機の広がりと政治の混乱
②公明党
③民主党輿石幹事長

もう少し
細かく解説してみよう。
① ヨーロッパの財政危機の広がりと政治の混乱
ギリシャだけでなくスペインも危なくなってきた。お隣のポルトガル、イタリアにいつ飛び火するかが話題になりつつある。飛び火すれば、ヨーロッパだけでなく世界中にその影響は広がり、世界同時恐慌に陥る可能性も否定できなくなってきた。こんな時期に大増税を実施していいのかという議論が沸き起こらなければおかしい。今後、この問題は日本においても重要な問題となり増税議論にも大きな影響を与えるだろう。(現に円高、ユーロ安、株価の大幅下落が起きている。)
②公明党
関係ないと思われている方も多いと思うが、公明党の思惑は消費税増税法案の成立に大きな影響を与える。「現時点での消費税増税には反対」というのが公明党の本音だ。前に何度も書いたが支持母体である創価学会には「消費税増税に反対」の意見が強い。
選挙協力している自民党も公明党の協力なくしては選挙を戦えない。自民党は野田首相に対して「条件付きで増税法案の成立に協力」とは言っているが、積極的に「増税賛成」とは言っていない。
言えないのである。言えば公明党との協力関係が壊れる可能性があるからだ。「消費税増税法案の成立に積極的に加担した自民党の候補」を応援することには創価学会の会員も抵抗感があるだろう。実際に、この頃の公明党幹部の発言は、ほとんど小沢さんの言っていることと同じである。
自民党の本音は「小沢さんがいない民主党なら公明党の協力が無くても選挙に勝てる」が「小沢さんが選挙の指揮を執る民主党とは公明党との協力が無ければ選挙に勝てない」である。だから「小沢さんと決別しろ」と野田首相をけしかけているのである。
③民主党輿石幹事長
民主党内における消費税増税法案成立の最大の障害になる人は小沢さんと輿石幹事長である。
特に輿石幹事長は参議院において大きな影響力を持っている。(参議院は法案成立のカギを握っている)
輿石幹事長は、野田首相に対し不信感を持ち始めているものと思われる。
それは、野田首相の物事の進め方の順序が違うからである。
本来、消費税増税法案の成立を今国会で目指すならば、まずは党内の融和を図り、挙党一致体制を築くことに取り組まなければならないはずだ。しかし、それをしないで自民党との連携を優先させたことに対し「怒り心頭」というのが本音だろう。輿石幹事長の協力を得ることは一層難しくなっている。


ここまで読んでいただければわかると思うが、野田首相やその周辺議員による物事の進め方の順序に大きな間違いがある。まずは、党内を纏めることに最大限の努力をする。そこがスタートでなければならないはずだ。党全体の協力がなければ大きな法案を国会で通すことは不可能だ。
今頃になって小沢さんに会談を持ちかけること自体がおかしいのである。
自民党も同様に、「公明党の協力」がなければ選挙が戦えないという呪縛から逃れられず自己主張ができない党に落ちぶれている。

当たり前に考えれば、両党内がまとまっていれば消費税率の10%引き上げを目指す野田民主党と消費税率を10%に引き上げることを選挙公約にしている谷垣自民党との間に障害になるものは何もないはずだ。寧ろ速やかに法案が成立しなければおかしいのである。
しかし、そうならないところに野田政権と自民党の抱かえる問題と矛盾の大きさが伺いしれる。

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