やる気もない証人喚問を叫ぶ野党・・・それに便乗するマスコミと藤井の爺様

小沢さんの国会での証人喚問を野党が本気でやる気があるのかどうかを疑ってみる必要がある。
証人喚問を開催した場合、恥をかくのは野党の方かもしれない。
「公判記録を読んでくれ」「検察に聞いてくれ」と言われたら、それで終わりである。
野党の口癖である「政治的な責任」「道義的な責任」の明確な根拠が示されなければ、彼らは恥をかくだけだ。
野党が主に根拠にしようとしているのは「秘書３人が有罪になっている」という点と「４億円の出所に関する説明が二転三転している」という点だろう。しかし秘書３人は控訴しているので罪が確定しているわけではない。これを根拠にすることは、日本の司法制度を否定することにつながる。
自分の金の出所に関して１円の違いも無く、且つ過去数１０年分を明確に説明できる議員がいたら手を挙げてもらいたい。むしろ説明が二転三転することの方が当たり前で、しない方が不自然だという見方もできる。
これらの点について反証してみたいと思う。

① 「秘書３人が有罪になっている」
秘書３人は控訴しているので罪が確定しているわけではないことを最初に挙げておきたい。
この点について語るには、まず最初に有罪判決がどんなものであったかを検証してみる必要がある。その内容は、ほとんどが「推認」によるもので、物証は無く、調書もその大半が公判で不採用になっている。二審で無罪になる可能性も十分にある。
今回の小沢さんの無罪判決文を読むと秘書３人に罪が問われているのは４億円の不記載についてが大半で、「政治資金収支報告書への土地取得の記載を翌年にしたこと」については、ほとんど問題にされていない。つまり、政治資金収支報告書への土地取得の記載は「土地代金の支払時」でも「本登記時」でも問題ないと暗に認めている。
問題の４億円に関しても、石川秘書（当時）が処理を混同していて「小沢さんからの借入金４億円と銀行からの定期担保の借入金４億円を同一視していた」可能性を示唆している。
つまり簡単に言えば、「隠そうとする悪意」があったかどうかはわからないとしている。石川秘書が商学部を出ているにも関わらず経理や不動産取得に関する知識がなく「勘違いしていた可能性」も否定できないと暗に認めている。
小沢さんからの借入金４億円を意図的に不記載にしたのかどうか。それが犯罪行為に当たるのかどうかについては明確に反論できる。隠す意図があれば、政治資金収支報告書に「借入金　小澤一郎」とは書かない。「借入金　りそな銀行○○支店」と記載していたはずだ。
このことからも意図的に隠そうとしたとは到底考えられない。意図的でなければ、単なる間違いでしかない。
これらの点からも秘書３人を刑事罰に処することは不可能に近い。（常識では・・・）

② 「４億円の出所に関する説明が二転三転している」
これについては、前にも何回か書いているが、土地取得の原資となった４億円は「小沢さんからの借入金でもあり、銀行からの借入金でもあり、陸山会の政治献金でもある。」
一連の流れをみればよくわかる。
小沢さんからの借入金４億円を元に定期担保で銀行から４億円を借りて土地取得代金を支払った。（手続きに前後する部分はあるが）
銀行からの借入金は陸山会の収入から返済した。
ということなので原資の説明としては、どの説明も間違いではない。あえて言えば、「銀行からの借入金で支払った」が説明としては一番わかりやすいのかも知れない。

以上の２点の説明だけで、野党に対する説明は十分だろう。
これらに便乗するマスコミも同様で、 「政治的な責任」「道義的な責任」を追及するならば、自分たちの過去の報道を検証することが先だろう。
小沢さんに責任を求める前に、まずは自分たちの「西松・陸山会事件の報道におけるマスコミの責任」や「報道における道義的な責任」を問うことが求められるのではないのか。
「小沢さんからの借入金に含まれる「違法な金」を隠すために不動産の取得時期をずらした。」と言い続けたマスコミは、どう落とし前をつけるのか。裁かれるべきはマスコミ側ではないかと思う今日この頃である。

藤井前財務大臣が「証人喚問を行え」と叫んでいるようだ。焦っているのだろう。
藤井氏に限らず、野田首相や岡田副総理、前原氏、玄葉氏などの発言を聞いていると、かなり焦っていることが分かる。
党内の雰囲気が変わりつつあるのだろう。
また国会における原発事故調査委員会で、菅前首相らの責任が問われようとしている。この進展しだいでは、さらなる野田政権および民主党の支持率低下が予想される。
野田首相を軸に遠心力が働き始めているように感じる今日この頃である。