マスコミや政界も「小沢さんの無罪判決」が、今後の政局にどのような影響を与えるのか諮りかねているようだ。
これについては幾つかの視点に分けて見てみるとわかりやすいのかもしれない。
①民主党内の中間派の動き
②自民党執行部の立場からの視点
③世論の動向
以上の3点から分析してみたい。
其の前に、小沢一郎の影響力がどれほどのものなのかを考察してみたい。
①判決結果が株価に影響を与えている。
②アメリカや中国などをはじめ多くの海外メディアが速攻で無罪判決を報じ、日本の実力者小沢一郎の復権で消費税増税法案などの成否に大きな影響を与えるのではないかと伝えている。
③小沢さんの無罪判決関連の記事で全国紙の紙面は埋め尽くされている。
其の他にも幾つか挙げることができるが、党員資格停止処分で党の要職にも就いていないタダの一国会議員の動向や発言が、いかに各方面から注目されているかがよくわかる。マスコミや政界は小さな視点からでしか小沢一郎を見ることが出来ないようだが、世界中が小沢一郎に注目してている点を最初に指摘しておきたいと思う。
以下、解説です。
民主党内に於いて小沢さんを支持する場合の最大のネックが、小沢さんが刑事被告人であったことである。今回の「無罪判決」で所属議員が、この呪縛から解放されることの持つ意味は大きい。ましてや検察特捜部による問題捜査も明らかになりつつあり、支持しやすい環境は整いつつある。この点が最大のポイントである。以下、細かい点について・・・。
①民主党内の中間派の動き
民主党の党内政局を見るには中間派と呼ばれる議員達の発言や動向を分析すればいい。
政治評論家やマスコミの人間は親小沢派、反小沢派という色分けをするが、正確には小沢支持グループ、嫌小沢グループ(小沢さんが嫌いな議員達のグループ)、時々の政局で動くグループ、特定のグループに属さない議員という風に色分けできるのではないだろうか。ここで注目すべきは「時々の政局で動くグループ」である。彼らの動きを見れば、党内の今後の動きが予測できるだろう。
では彼らは、小沢さんの無罪判決以後、どのように動くのだろう。ポイントは2点ある。
1.選挙に勝てるか?
2.党の支持率を上げることができるか?
以前は内閣人事や党内人事も動くポイントの一つに挙げることが出来たが、これだけ内閣支持率や党の支持率が下がれば、寧ろマイナス要因と考えられる。
つまり、選挙に勝てる体制を構築できる人と組む。これ以外にないだろう。
●野田、岡田、前原、玄葉、安住、仙谷、枝野氏らを中心としたグループで選挙を仕切れるのか?
答えはNoだろう。枝野幹事長、岡田幹事長時代は「連戦、連敗」であった。
●他の野党や地域政党と選挙協力体制を構築できる人はいるのか?
答えは、小沢さん以外にいないだろう。
以上から、党内に於ける小沢さんに対する期待が高まることが予想される。
やはりポイントは「選挙」である。
②自民党執行部の立場からの視点
小沢さんの無罪判決に一番ガッカリしたのは自民党だろう。(みんなの党もガッカリしているかもしれない。)
どういうことかといえば「民主党から小沢さんを追い出す」という戦略の見直しを迫られるからである。さらに、民主党内で小沢さんの選挙手腕に対する期待が高まり、小沢さんが選挙担当の副代表に就いた場合には、自民党内に動揺が走るだろう。
つまり、野田首相と「話合い解散」をしようにも、民主党内でどれだけの議員が野田首相についていくかという問題と解散総選挙後、民主党と連立を組もうにも、どれだけの議員が野田首相についてくるかという問題である。
場合によっては、野田首相を支持するグループが民主党から出て行く立場(今と逆の立場)に追い込まれる可能性さえも予想される。これでは、内閣不信任案も怖くて出せないだろう。
民主党内の内実は、野田首相や前原氏、仙谷氏らの政治手法に対する不満が鬱積していると見たほうが正しい。それが表面化していないだけであり、小沢さんの党員資格停止処分が解くかれれば、党内の雰囲気が一変する可能性さえ否定できない。
自民党は難しい判断を迫られることになる。
③世論の動向
現時点で世論の関心が最も高いのは「原発の再稼動問題」である。この問題に於ける政府の対応に対する国民の不信感は強い。強引に進めようとすれば、更なる支持率の低下を招き、野田政権が自滅する可能性さえ秘めている。
この問題への対応が大きなポイントになる。逆に言えば、この問題への対応次第では支持率を上げることが可能だ。
ここでも、小沢さんの「原発再稼動に慎重」なスタンスは有利に働く。
自民党が、どちらかと言うと「再稼動に賛成」のスタンスなので、違いを打ち出しやすい。
当面は消費税よりも、この問題の方が世論の関心が高く、政権運営に与える影響も、こちらの方が高いと思われる。
とにかく、民主党に対する国民の批判には、すざましいものがある。支持率を上げるには、政策の大胆な転換以外に方法はないだろう。
それができるのも、小沢さん以外にはいない。
今後の政局のまとめ(大胆予測)
小沢さんが党の選挙担当の副代表に就いたら、かなり大胆な公認見直しを行うだろう。「マニュフェスト造反組」は公認から外すくらいの大胆な候補者見直しを行うだろう。
「自分達が正統な民主党だ。」「党から出て行くのは彼らだ。」という小沢さんの過去の発言は、単なるブラフではない。本気だろう。
野田首相や前原氏らが異議を唱えても「国民との約束が第一」「国民の生活が第一」という小沢さんの主張の方が正論であることは言うまでもない。
つまり、小沢さんに対する党内の期待と支持が高まれば、小沢さんは現在の民主党を「正統民主党」に集約しなおして選挙を戦うのではないか。つまり、この時点から政界再編がはじまるのではないだろうか。一方「民主党を追い出された似非民主党」の面々は、自民党と合流するのかもしれないし、新党を立ち上げるかもしれないが、先行きは明るくないだろう。
2度の政権交代を実現させ、選挙制度を変え、議員定数も削減した実績をもつ小沢一郎の真の実力をマスコミや政界は過小評価しているのではないか。(というか評価したくない)
まだ、余談をゆるさないが、反小沢と呼ばれる議員達は寝むれない日々が続くことになりそうだ。
以上、落書き程度の認識でお読みください。
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3 件のコメント:
放射性瓦礫搬入と戦う桐生市議会議員のブログ「秀ちゃん日記」
2012年4月28日 (土)庭山議員には、参った!
>>http://hidenori1212.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-44e9.html
へのコメントを転載します。
(転載開始)
秀ちゃん、そんな小さいこと言わないで同じ桐生市民同じ日本国民として力を合わせて市民国民のために真正面から駆け引きなしで棄民政府と戦っていかねばならないですよ。なにせ敵の力は強大ですから。
参考:「善良」ではなかった日本の「指導者」 中部大学総合工学研究所教授 武田邦彦
>>http://c3plamo.slyip.com/blog/archives/2012/01/post_2275.html
一部転載【強調部分は私がつけた】
>> あるテレビ番組で私はセシウム137が青酸カリより毒性が強い(ほぼ二千倍)を知らせるために、セシウムで汚染されている田んぼに稲を植えるのは青酸カリがまかれている田んぼに稲を植えるのと同じ」という趣旨の発言をしたところ、「学者が事実を言うのは不適切だ」というバッシングを受けた。学者が事実を言うとバッシングする時代である。
事故から九ヶ月を経過した現在、お母さんは日本政府に絶望して、「我が子を守るのに私は何ができるの?」という行動に走っている。お母さんとしては万策尽きたのでやむを得ないが、民主主義においては「何ができる」というのは「政治を変える」ということである。
【日本は民主主義だから、お母さんが決めたことが政府の決定でなければならない。】でも、たっぷりとお金(電気代)は政治家、官僚、学者、マスコミに流れていて、その力は強力である。
しかも、日本の指導者層、とりわけ東大を出た人は「その時、その時で上手い言い訳をできる人」であり、「人格軽薄、口先だけ」である。それは教育の責任であり、大学受験などを容認してきた日本社会にある。<<
さらにこちらも今最も重要な意見です。参考にしてください。
東北Z 直撃インタビュー 被災地の目線で「児玉龍彦」(1)
http://www.youtube.com/watch?v=JWZaD-SjB14&feature=relmfu
東北Z 直撃インタビュー 被災地の目線で「児玉龍彦」(2)
http://www.youtube.com/watch?v=Y1YTPldbP-E&feature=relmfu
(転載終わり)
20120211 児玉龍彦氏 講演&質疑応答 @南相馬世界会議
>>http://www.youtube.com/watch?v=aGvIS6CxIhs&feature=youtu.be
得手に帆上げて。
チェルノブイリに学ぶこと。
チェルノブイリでは熔融炉心からの地下水汚染を防ぐ地下隔壁を日本のシールド工法によるトンネル建設で達成し、トンネル内部へ汚染土壌を隔離保管している。日本の優秀な土木技術をもってすれば福一石棺桶化などたやすいことである。除染をさらに効果的にするために福一を錫や鉛や水銀で熔融炉心冷却棺化し地下トンネル隔壁を造って全体を石棺桶化しよう。
扶桑の島の住民日本人はただちに得手に帆上げて「地位協定破棄と福一石棺桶化」あるのみ。
ちょっと遅れましたが、5月30日受付ですのでまだ大丈夫と思いますが
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小沢氏を代表に選ぶ為には一刻も早く
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