2011年11月11日金曜日

迫る世界同時恐慌・・・TPPで騒いでいる場合ではなくなりつつある。

ギリシャに続いてイタリア、そして次はフランスとヨーロッパの財政破綻危機は燎原の火の如く広がりつつある。
EUの経済成長率も下方修正された。(ほぼ0%)
上記3国の国債に対する売り圧力は強く、長期金利は上昇の一途を辿るだろう。他の国の国債にも影響を与えそうな雰囲気になってきた。
アメリカの経済も低迷しており、地方自治体の破綻が出始めている。
中国の輸出にも陰りが見え始め、確実に輸出が減少し始めている。
当然、韓国の輸出にも影響が出てくることは間違いない。
日本への影響も免れない。対岸の火事ではない。
TPPで騒いでいる場合では、なさそうに思うのだが・・・。

このような状況下で日本政府に求められているのは、国内経済基盤の再構築と国民生活の安定を図ることである。
海外ばかりに眼を向けるのではなく、まずは国内の経済を刺激し活性化を目指すとともに国民の生活を第一に考え国民に安心感を与えることではないのか。

アメリカやEU諸国は日本のような「失われた10年」に突入してしまったようだ。
今や世界は「輸出競争」に明け暮れる時代では、なくなりつつある。
過度な輸出競争の弊害や金融のグローバル化の弊害が表面化し、それらがもたらす格差や特定層への富の集中が大きな問題となりつつある。
それぞれの国に役割分担が求められる時代がくるのかもしれない。

今、改めて問われ始めているのが「企業倫理」や「企業の良心」と呼ばれるような経営理念や企業のアイデンティティーである。
「自由競争」は否定しないが、過ぎた自由競争は弊害を生み出す。
その弊害を是正するために行政府は膨大な政策経費を支出する羽目に陥る。
「病気にかかってから治療するのか、病気にかかる前に予防薬を飲んでおくのか」
どちらが支出が少なくて済むのかという問題提起をしてみたい。

今回のTPPについても同様で参加を進めるのであればまず「予防薬」を準備しておく必要がある。
予防薬も準備せず、そのことにより大病にかかる人が増えれば増えるほど治療にかかる費用は増大する。
一番の方策は、日本国内に病原菌が入って来ないようにすることなのだが・・・。

今回のTPPでの議論を見ていると推進派は最初から細かい議論をするつもりはなかったようだ。
「参加ありき」が最初にあり、どんな予防薬を準備する必要があるのかも議論するつもりがなかったようだ。
だから、いくらPTで議論しても話が噛み合うわけもなく双方が合意が出来るはずもない。(推進派は真剣に話を聞くつもりがない。)
民主主義的な議論を放棄した手法に対する批判を推進派は受け入れなければならない。

今、政治家に求められているのは「政治家個人としての理念と信念」そして「政治家としての良心」だと思うのだが・・・。
そして「弱者の気持ちが理解できる政治家」であって欲しい・・・。

少なくとも「民のかまど」の火が消えかかっているのに、上から水をぶっかけようとすることだけはやめてもらいたい。(大幅な増税、年金の支給時期の延長、公的保険料の大幅アップetc)

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