2012年5月26日土曜日

EUの財政危機再燃が日本に及ぼす影響・・・日本にとってマイナス要素ばかりではない。

ギリシャの政治の混乱からブリ返したEUの財政危機だが、日本にとってマイナス要因ばかりではない。
今、アジアではヨーロッパの大手金融機関が資金の引き上げを始めている。それに伴い日本の金融機関が融資を急速に伸ばし始めている。
日本のバブル崩壊後の不良債権処理に伴う大手金融機関の海外からの撤退と同じようなことが起き始めている。
ヨーロッパの財政危機は経済危機でもある。実際にEU加盟国のGDPは減少傾向を続けており、それに伴い中国などの輸出国にも大きな影響を与え始めている。
ギリシャに続きスペインなどが政治の混乱を招くことになった場合、その影響はヨーロッパの金融機関に大きな影響を及ぼすことになる。日本の銀行がバブル崩壊後に行ったような、貸し渋り、貸しはがし、不良債権のバーゲンセールが始まることになる。そしてそれらは、日本が過去に辿ったようにGDPの減少やデフレにつながっていく。
そしてEU加盟国で最大の影響を受けるのがドイツであろう。今のドイツは、少しでもその影響を小さくすることに頭が一杯の状況だ。
大手シンクタンクの予測では、EUの財政・経済危機が大きくなった場合、最悪で日本のGDPが5%程度下がるという予測を出している。リーマンショック以上の影響が出ると予測している。
しかし、逆の見方をすれば日本にとってチャンスが訪れようとしているという見方もできる。相対的に競争相手国の競争力が低下することを意味するからだ。
ただ為替は円高に振れるだろうから、更なる円高対策を考える必要はある。
こんな不安定な状況で大増税を実施することは、自分で自分の首をしめるようなものだ。政府自らが大不況を誘発させるようなものである。

ヨーロッパの財政危機が一向に解決されない問題の根本はどこにあるのだろう?
それは「不安」ではなかろうか。
つまり、「一向に国民の不安が取り除かれないこと」が根本にあるように思えてならない。
ヨーロッパや日本においても、政治が「不安を取り除く」どころか「不安を煽る」ことで財政再建を進めようとしている。これでは益々国民の不安は増幅されるばかりで、それが消費の減退や貯蓄意識を高めることにつながり、結果的に経済を縮小させることに繋がっている。

現状の政治を見ていると、私の大嫌いな小宮山厚生労働大臣が「生活保護支給額水準の引き下げ」を言いだしたりしているようだが、やっていることが真逆である。(ちなみに上げろと言っているわけではない。)これでは生活保護の予備軍を含め現在受給を受けている本当に生活保護を必要としている人たちの不安を増幅させるばかりだ。
ヨーロッパの国々のように公営住宅の整備や生活保護から抜け出すための職業訓練や職業紹介制度などのセーフティーネットが、しっかり整備されていない現状では、生活保護は生活困窮者の最後の砦なのである。不正受給の問題は制度とは別の問題で、それは寧ろ運用とチェック機能の問題である。

彼女らは「消費税の増税分は社会保障に使う」といいながら、片一方では福祉の切り捨てをしようとしている。
生活保護で、一番の問題とされているのは国民年金受給者の年金受給額より支給額が多い点である。この問題は年金問題とも密接に結びついている。これらを整合性のある姿に整理することが最初に取り組むべきことであろう。

政治が国民の不安を煽り、弱い人たちを更に苦しめるような政策を推し進めようとしていることが、現在の世界の政治の混迷の根本原因であることを政治家は、気がつかなければならない。




4 件のコメント:

温泉天国 さんのコメント...

生活保護費を減額する事は賛成。
年金とか、
最低労働単価とかにも連動させるべきで
今の働いたら負けの生保ではおかしい。
自分的にはベッドとフードチケットで
良いと思う。
お金は怠けている人にあげるんではなくて、働いた人にあげるもの。

通りがけ さんのコメント...

「首相の妥協百パーセントない=小沢氏との会談-前原氏(時事通信)」

死に馬前原の世迷い言ワロタ
前原は次回選挙に「百パーセント」出馬できないよ。
政治資金規正法違反(外国人献金)を自供した前科者だからね。次回選挙公報に経歴として書かなければ経歴詐称、書けば被選挙権喪失です。
えらそうに国政を語るのは止めた方が身のためだ。
あ、いつもとおなじ国政を騙っているだけか、なあんだやっぱり嘘つき泥棒「盗人の三分の理」だったw

↑新時代創造さま「互いに妥協無しの無意味な会談 野田VS小沢」へのコメント
>>http://soubiken.blog20.fc2.com/blog-entry-1237.html

通りがけ さんのコメント...

地位協定破棄と北方領土と日ソ平和条約

北方4島占領はソ連とアメリカの密約でアメリカが日米安保で日本駐留統治支配を続けることとソ連が北方4島を領有することがバーターである。アメリカの目的は中国侵略の橋頭堡沖縄諸島の軍政統治およびアメリカ領有にあるので実質は北方4島と沖縄が米ソ両国間で等価である。
その後安保改正で地位協定治外法権で沖縄軍政統治、沖縄返還で治外法権統治という実質アメリカによる統治が続いており、地位協定にもとづく米軍日本(沖縄)駐留ある限りロシアが北方4島を返還する選択肢はない。プーチンロシアもユダ金米軍に対して隙を見せるわけにはいかないからである。
日本が4島返還を実現しようと思うならロシアが忌避する在日米軍駐留の根拠である日米地位協定を日本が一方的に破棄し駐留中米軍の日本領土領水領空内での治外法権軍事活動の自由を封じることである。
安保条約は温存し、地位協定単独破棄動議を国会議員が国会に提出すれば否決できる日本人はいないだろう。
地位協定破棄を国会決議すれば直ちにプーチンロシアが北方4島一括有償返還および平和条約締結を申しいれてくることは火を見るより明らかである。

通りがけ さんのコメント...

「官憲ファッショは憲法違反すなわち国家反逆罪である」

では道交法についてもう少し。
車は道路上で人体に対して凶器として作用します。それ故に人体を凶器から保護するため車道と歩道を分けています。車を運転する者は凶器を安全に運転するという厳しい運転業務上の責務が科せられているのです。車道を人が歩いているとき運転中の車が少しでも接触すれば業務上過失致傷罪、ほんの少しの接触でも人体は破壊され死亡することもあるので死亡すれば業務上過失致死罪、人体が車の走行路に入っているのを認めて衝突を運転者が意図的に回避せず車を人体に当てれば道交法を離れて運転者に一般刑法の傷害殺人罪が適用されます。車道歩道駐車場私有地を問わずいかなる場所においても車両対人体の場合は運転者に刑事責任が100%あるのです。
瓦礫搬入トラックの搬入業務専用車道という道路は戒厳令下でも無い限り法律上存在しません。搬入路の路上に人体の存在がある限り運転者は絶対に車を動かしてはならない。動かせば未必の故意の傷害殺人(未遂)罪が適用され、これは現行犯の刑事犯罪だから市民の誰でもが現行犯逮捕できるのです。
よって庭山議員が体を張ったこと、北九州市民が体を張ってトラックの搬入路に立ったことについて刑事上の違法性はまったくありません。トラックの運転手が前方に人体があるのにもかかわらずトラックを停止させずわずかでも前進すれば安全運転義務違反の現行犯で市民が逮捕できます。警察が来れば映像を証拠に市民逮捕した運転手を警察へ引き渡せばよい。いかなる自動車専用道路でも鉄道でも常に運転者側に人身事故を100%防ぐ善管注意義務が課せられている。これが法律です。

警官が業務妨害で二人を逮捕した北九州市では国会に県警署長を証人喚問して弾劾告発する必要があります。これが国会議員の責務です。

投稿: 通りがけ | 2012年5月27日 (日) 07時21分
最後の一文端折りすぎたので解説追加します。

警官が業務妨害で二人を逮捕した北九州市では運転手を取り調べず罪のない市民だけを逮捕した警官に特別公務員暴行凌虐致傷罪の容疑があります。市民実力排除(逮捕)を部下に命令した県警署長を、国政調査権を持つ国会議員が国会に証人喚問して厳しく弾劾告発する必要があります。これが国会議員の責務です。

投稿: 通りがけ | 2012年5月27日 (日) 07時38分
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