2010年6月28日月曜日

高齢者から若い層への資産移転

国内の消費を冷え込ませ弱者や中小零細企業いじめの消費税増税絶対反対!

国内のデフレ対策としての税制改正としては「贈与税」と「相続税」と「法人税の租税特別措置の改廃」が有効な手段である。
前回述べたように、国内の個人資産は高齢者層に集中し始めている。GDPが伸びなくても、確実に個人の金融資産は増加している。
問題は、お金を余り使わない年齢層(主に高齢者層)→お金が必要(消費する)な層への金融資産の移転をどう進めるかにある。
特に効果が大きいと思われるのが、「贈与税」である。
現在、贈与税の税収に占める割合は思いの他、少ない。
贈与税の非課税枠の大幅なアップ「イギリスでは約8000万円」または税率の大幅な下げ(10%程度?)は大いに検討すべきである。例えば5000万円まで10%でも良い。
逆に相続税は根本的な改正を行う。
これにより、譲渡所得の税額の大幅なアップが見込める。一部の所得を分離課税から総合課税へ移行させる。
相続税においては、相続を受ける被相続人の平均年齢が67才前後というデータがある。高齢者→高齢者への資産移転が現状なのである。特に配偶者控除が大きいため、このように平均年齢が高くなっている。
贈与税と相続税を連携させながら「高齢者層の金融資産」→「お金を必要とする年齢層」へスムーズに資産移転できるような税制が必要である。
税率を下げても逆に税収は大幅に増えるであろうし、国内の消費は確実にアップすると思われる。
政策についても同様なことが言える。
平均的な世帯では「子ども手当」を貯蓄に回す人は少ないはずである。
農家の戸別保証制度は「FTA(自由貿易協定)」と絡めて考えるべきである。この部分での競争力低下の方が、法人税率の多寡よりも重要である。
バラマキの定義を考え直す必要がある。

消費税に関してはシステム自体に一部欠陥があるといわざるを得ず、まずはもう一度現状のシステムの問題点を洗いなおすことを最優先すべきだ。

所得税、法人税、相続税などの直接税においては「高い税金を払うぐらいなら使ったほうが得だ!」と思われるぐらいの税率でないと消費は活発化しない。法人税においては内部留保課税を強化する必要がある。

諸外国と日本では、税や社会福祉のシステム自体に違いがあり、税率だけで比較することはナンセンスであり、対外債務や個人の金融資産の多寡など、諸外国とは違う財政事情があり、日本の現状と将来の福祉の姿や国と地方との関係なども含めた論議の中での日本独自の税体系の確立が求められる。
少子高齢化社会における「日本型の税制」を考えるべきと考える。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

高齢層から若い層への資産移転は全面的にさんせいですが、相続税で国がこれを行うのはあまり肯定できません。

一定期間相続税を相当額安くする方が現実的と思います。税は取ったらおしまいですが、若い層に資産移転することで消費の促進が期待できると考えます。
一番望ましくは、相続税相当分に期限を設けて5年なり10年のうちに使い切らせるのがいいんじゃないかと思ってます。どうせ税金でとられるお金だったんだから、相続する側にも損はないし、強制的にお金を使うことになるのでデフレ対策にもなると思うんですがねー。

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