原発再稼動問題で野田政権は自滅？・・・内閣支持、最低の２２％＝再び下落、不支持は５６％

消費税増税法案の審議の前に原発の再稼動問題で野田政権は自滅するかも・・・。

下記の時事通信の世論調査時点では大飯原発の再稼動問題は、まだ大きな焦点にはなっていなかったように思う。この問題が進展すればするほど内閣支持率は下がり続けることになるだろう。
時事通信の世論調査は、過去の例からいうと内閣支持率が他のマスコミの世論調査より高い傾向がある。今後、出てくる他のマスコミの世論調査では１０％台の内閣支持率のところも出てきそうな予感がする。
そして、最近の傾向で顕著なのが２大政党の政党支持率の低下である。
政党支持率は、自民党が１３．４％（前月比１．７ポイント増）、民主党が９．５％（同０．３ポイント増）
今回、多少増えているとはいえ、両党併せても２２．９％である。
凄いのは支持政党なしが６７．９％もあることだ。
これを、わかりやすく言うと（世論調査を信用しているわけではないが、他に参考データがないので・・・）
有権者４人の内の１人しか、民主・自民の支持者がいないということである。
有権者３人の内の２人は、支持政党なしであるということである。
有権者５人の内の１人しか、内閣を支持していないということである。
これを「政治不信」「政党不信」と言わずして、何と言うのであろう。
というか、基本的には「政党不信」であると思う。
２大政党が国民の支持を得られないようなこと事ばかり、進めようとしているからである。
国民の支持が得られないような政策ばかり進めようとするから「何も決められない政治状況」が生まれるのである。（これがネジレ現象の根本原因）
もう一点が民主党と自民党の政策の違いが、わかりにくくなったことにより国民の選択の幅が狭められてしまったことにある。
このことが、支持政党なしが大幅に増加していることの根本にある。



消費増税に政治生命を懸ける野田佳彦首相は先月末、民主党の小沢一郎元代表ら党内の反対派を押し切る形で関連法案を閣議決定。反発した元代表に近い議員が集団で政府や党の役職の辞表を提出するなど、混乱を露呈した。内閣支持率が再び下がったことで首相の求心力低下は避けられず、法案成立は一層見通せない状況になった。
調査は全国の成人男女２０００人を対象に個別面接方式で実施。有効回収率は６４．４％。内閣を支持する理由（複数回答）は、「他に適当な人がいない」８．５％、「首相を信頼する」６．６％、「誰でも同じ」５．０％など。支持しない理由（同）は、「期待が持てない」３５．２％、「政策が駄目」２４．１％、「リーダーシップがない」２２．３％が上位を占めた。
政党支持率は、自民党が１３．４％（前月比１．７ポイント増）、民主党が９．５％（同０．３ポイント増）。以下、公明党３．３％、共産党２．０％、みんなの党１．６％、社民党０．２％、国民新党０．１％で、「支持政党なし」は６７．９％だった。
（時事通信2012/04/13-17:22）


政府が原発の再稼動を急ぐもう一つの要因が、原発の輸出の問題である。
「原発が一基も稼動していない国が原発を輸出する」という矛盾が生じないように、焦っているのだと思う。
そもそも「原発の輸出」ほど矛盾した政策はない。自分の国の原発事故の原因も解明できないうちに他国に原発を輸出するという神経が信じられない。
これは、「政治倫理」の問題だと思う。原発事故の対応も、まともに出来ない国が輸出した相手国で万が一事故が起きた場合、どれ程の対応や事故に対する責任がとれるのだろう・・・。
「既存の政党には期待出来ない」というのが多くの国民の気持ちだろう。
また両党の幹部は、なぜ橋下大阪市長の人気が高いのかについても、まったく分析ができていない。
彼は、何事に対しても「良い悪い」「賛成・反対」を明確に意思表示する。そのことの内容云々は別として、住民は、その旗幟を鮮明にする姿勢に惹かれるのだ。
対して自民党の次期政権公約を見ると「原発の将来については１０年かけて、じっくり検討する」というようなトロイことが書いてある。
これでは、だれも支持しようとはしないだろう。というか支持しようにも判断材料にならない。
「本当に政権を奪回をしようとする強い意志があるのか？」とさえ疑いたくなる。現在の民主党の主流派も同様である。

各議員にも、自分の意思を鮮明に打ち出すことが、求められている。
アヤフヤにして誤魔化そうという議員は、厳しい洗礼を受けることになるだろう。