数日前、突然、叔母の顔が頭に浮かんできたので昨日、思い立って訪問した。
しばらくぶりだったので涙を流して喜んでくれた。
今年90歳になる叔母は元気そうで安心したが、歳の話になると私に一言「長生きしてよかったのか、悪かったのか・・・。」と語った。
仕事柄、お年寄りと話す機会も多いが、最近多くのお年寄りが同じような話をされる。
長生きをすれば良いことも多くある反面、悪い出来事に遭遇する機会も多くなることは紛れもない事実である。家庭内のイザコザを目にし耳にする機会も多くなる。子や孫からお金を無心される、お年寄りも多いことと思う。
長生きすることで、しなくて済んだはずの心配をする羽目になることも多くあると思う。
しかし、これらの多くのお年寄りは昼間、病院にいくか、テレビを視ることぐらいしかやることがない。野菜でも作っていれば別だが、こういうお年寄りは多い。
かといって最近の地上派のテレビは、お年寄りが視たいと思うような番組は少ない。
お年寄り専用チャンネルを作れば面白いのではないかと感じる今日この頃である。
さて、本日の本題は人間が長生きすることが、必ずしも本人の満足度に繋がっていないのではないのかという疑問から生まれた。
人生の目的は長生きすることにあるのではなく、どう生きたかにあるのでないかという人間の生き方の本質部分の議論である。
シューベルトやモーツァルトなどの有名な作曲家は短命であったが、短い人生の中で多くの名曲を作曲し後世に残した。画家などにおいても短命な人は多い。
医療が今ほど発達していなかったことも原因にあるだろうが、かといって長く生きれば多くの名曲が作曲できるということでもなさそうだ。
これらは特殊な例だが、現状の超高齢化時代において「人生をどう生きるか。」が、もっと議論されてもいいように思う。「政府の社会保障と税の一体改革案」においても、この部分は殆ど語れていないように思えてならない。
しかし、この部分こそが、これからの日本の財政を考える場合に重要な部分となるように思えてならない。
自分にやりたいことがあり、且つ、そのことにより社会にも貢献できる。そう考えている人は、思いのほか多くいる。
自分のやりたいことにお金を使い、社会のためにお金を使う。
子や孫には余分な財産を残さず、自分の人生のためにお金を使う。
「悔いを残さない人生を生きる。」ためにお金を使う。
実際に、自分のやりたいこと、自分の人生の目標を持っている人ほど早く退職し、生き生きとした第二の人生を送っている。生活のために働かざるをえない人がいることも現実だが、考え方一つで生き方も変わるのが人生だと思う。
高齢者層がお金を使い始めれば、国内の経済も活発化する。それらのお金は企業に或は個人に税金にと広く廻りはじめ、結果として税収の増加に結びつく。
よく、高齢者層の貯蓄が減ると日本の国債が消化できなくなるということを言うエコノミストがいるが、お金の総量が減るわけではない。お金が移動するだけなので心配することはない。寧ろ、お金の移動が活発化することで経済が活性化し税収が増えるので財政再建にもつながり、国債の発行額を減らすことになる。
そして、このことは世代間の不公平是正にも繋がっていく。
税制で世代間の不公平を是正することも一つの方法ではあるが、高齢者が色々な形で消費したり寄付したりすることの方が社会全般に与える効果は大きい。
「安心して生活できる老後の姿」が国民に見えなくなってきていることが、高齢者の過剰な貯蓄という形に表れている。
「安心して生活できる老後の姿」が見えれば、
「悔いを残さない人生を生きる。」ためにお金を使おうと考える高齢者が増加すると考えるのだが・・・。増税だけで財政再建はできない。寧ろ増税は国民の財布の紐を堅くすることに繋がる。
財政再建=国民の財布の紐を緩くすること
と考えるべきだろう。
政治・経済のニュースに対する感想を徒然なるままブログに書いています。
2012年1月30日月曜日
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2 件のコメント:
「親の心子知らず」のなかの「親の心」こそが人間に限らずすべての生きとし生けるものの「生きがい」なのではないかと考えるようになった今日この頃です。
メルトアウトした核燃料の臨界暴走を止める石棺化は技術的には簡単です。パチンコ球サイズの大量の錫の金属球を原子炉の上部から流しこめば良い。
参照:「2011年8月15日月曜日
メルトアウトした燃料を冷却・固化するには、スズを用いた金属棺しか無いのではないか」
福島原発災害の見方さま
>>http://mononomikata-kerogg.blogspot.com/2011/08/blog-post_15.html
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