またもや円高が進行している。
ヨーロッパの金融不安の影響、特にポルトガルの財政危機が表面化したことによる影響もあろうが基本的には世界的な景気後退への懸念が背景にあることは間違いない。
一向に改善されないヨーロッパの信用不安の解決策はあるのだろうか。
日本の野田政権と同様、小手先の対応で問題を解決しようとしていることへの不信感が背景にあるように思えてならない。本来は、自国で解決すべき問題についてまでEUが細かく口先介入することが問題とされる国々の国民感情を煽ることに繋がり、 そのことによるEUや政府への不信と反発が問題解決を遅らせる原因になっているように思えてならない。
航海に出て進路に嵐が発生した場合、立ち止まって嵐が過ぎ去るのを待つのか。場合によっては引き返す勇気が必要になる場合もある。
人間でも緊急手術をした方がいい場合もあれば、体力の回復を待って手術をした方がいい場合もある。また、成功度が低い手術の場合には、手術をしないという選択肢もある。
人間にも「自然治癒力」があるように、経済においても「自然回復力」があると考えてみたらどうだろう。焦って物事を進めることが必ずしもベーターとは言えない場合も多い。
EUのもう一つの問題点が、加盟国をあまり信用していないことにある。もちろんギリシャのように財政数字をごまかしていた国もあるが、本来は加盟国を信頼し自助努力をサポートする姿勢を、もっと強調すべきではないだろうか。
「放蕩息子」にいくら金をつぎ込んでも、本人が心を入れ替える努力しないかぎり、問題は解決しない。もう少し、長いスパンで加盟国の自助努力を見守る必要があるように思えてならない。
EUの一部の国では消費税の増税を実施しようとしているようだが、この点についても同様なことがいえる。
各国の経済が景気の悪化と緊縮財政の影響などで縮小し、雇用状況も悪化している現状で増税することは更なる経済の縮小を招く危険性が高い。
表現は悪いが「豚(牛でも鶏でもいいが)は太らせてから喰え」という諺にあるように、太らせないと食べられる肉の量が少なくなる。餌の量を減らし続ければ豚が死んでしまう場合もある。痩せ続ける豚からは、少ない量の肉しか収穫できない。税金も同様で、国民が痩せ細ろえたら徴収できる税金の総額も少なくなる。結果、税収は増えない。太るまで待つという選択肢もあるはずだ。
この状況は日本にもそのまま当てはまる。
「野田豚」は不味いので喰いたいとは思わないが、せめて立ち止まって考える努力をしてほしい。
世界経済が嵐になりそうな状況で増税やTPPに参加するなど危険極まりない行為だ。
立ち止まって嵐が過ぎ去るのを待つのか、それとももう一度引き返して2009年のマニュフェストの原点に立ち返り嵐に耐えられるよう船の強化に務めるのか。選択が求められている。
官僚や大企業、政治家だけが美味しい餌を食べブクブク太っていくのに、多くの国民は餌を搾取されドンドン痩せ細っていく中で政府や公務員に対し不信と反発が沸き起こるのは当然の結果であり、逆にそのことが種々の問題の解決を遅らせる原因になっていることを政府や政党や官僚は認識する必要がある。
であるからして政治家や官僚や大企業などは、自分達の餌を貧しい人たちに分け与えるくらいの心構えが必要とされる。
夜な夜な国民に隠れ美味しい餌を食べている人たちが口先で国民に約束しても、もう誰も信用しなくなりつつある。
小沢さんも言っていたが、野田首相が「協議に協力しないと解散するぞ!」と脅しても野党は「早く解散しろ!」と言っているわけで、与野党協議がスムーズに実現するとは考えにくい状況だ。寧ろ野党は事前協議に参加しないことが早期の解散に繋がる一番の近道であり、首相の発言は野党の協議参加の妨げになっているとしか考えられない。(考えて喋っているのだろうか?)
「消費税の増税法案」は与党内においても昨年末の党の税制調査会総会で「野党との事前協議」を前提に法案の提出が認められた経緯があり、法案の提出自体にも赤信号が灯り出した。
天候不順(世界経済の不安定化)と局地的な冷害(ヨーロッパの金融危機)の状況下においては、自国のリスクをいかに小さくするかに力を注ぐべきであり、そのためには何をすべきか。
少なくても増税をするタイミングではないと思うのは私だけであろうか・・・。
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1 件のコメント:
「ホルムズ海峡波高し、イラクの次はイラン?もういい加減にしろ!」いかりや爆氏の毒独日記さま
>>http://blog.goo.ne.jp/ikariyax/e/62a464e6e00fa53193a662d940bef7dc
みんながアメリカの嘘と極悪に気づいていますね。我々日本人は嘘つきは泥棒の始まりであると三つ子になるまでに嘘を戒められて躾けられてきましたから、大きくなって全員が嘘つきを生理的に大嫌いな体質の国民に成っています。当然でしょう、三つ子の魂百までですから。
さて、その嘘をつくな、他人へ親身に親切にせよ、という同じ躾を受けた日本人同朋が今まさに沖縄と東北でひどい目に遭っています。
沖縄は沖縄戦後役70年地位協定治外法権に蹂躙され続け、東北関東は311以後死の灰を止めることをアメポチスパイ政府が全力で妨害する。
いずれも嘘つき強盗殺人犯アメリカ軍の差金です。
同じ躾のもとに育まれた日本人同朋を絶体絶命の死地から助け出し、原発の放射能被曝者同朋をこれ以上増やさないためには、沖縄の同朋支援には直ちに「地位協定破棄」し、本土四島(北海道本州四国九州)ノ同朋支援には直ちに「福一石棺化とコンクリート地下ダム壁建設に着手」しなければなりません。
まず避難と同時に全原発停止。福一石棺化して除染。これなら1~2年の避難疎開で済んで故郷へ戻れて復興に働けるはずです。
メルトアウトした核燃料の臨界暴走を止める石棺化は技術的には簡単です。パチンコ球サイズの大量の錫(鉛も可)の金属球を原子炉の上部から原子炉内へ流しこめば良い。
参照:「2011年8月15日月曜日
メルトアウトした燃料を冷却・固化するには、スズを用いた金属棺しか無いのではないか」
福島原発災害の見方さま
>>http://mononomikata-kerogg.blogspot.com/2011/08/blog-post_15.html
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