2011年6月17日金曜日

社会保障と税の一体改革の修正案・・・増税による財政再建---国民が納得できる社会保障制度とは?

【現行に上乗せ消費税地方配分増額 政府の一体改革修正案】消費税率を10%に引き上げることを柱とした社会保障と税の一体改革の修正案が16日明らかになった。政府、与党は一体改革の最終案として20日に決定したい考えだそうだ。
党内での合意はしっかりできてるの?

政府は増税と社会保障制度改革で当面の財政運営を乗り切る方針のようだ。
基本的に自民党時代と何ら変わっていない。
民主党の掲げた政策はどこへいったのか?
国民は何に期待して民主党に投票したのか?
思い切った改革を国民は民主党に期待したのではなかったのか。

今回は増税と社会保障との関係について考えてみる。
よく、所得再分配という言葉が出てくる。公平性や平等の原則に基づくもので、与野党を問わず議員達がよく口にする言葉である。
今回はこの点についていくつかの視点から述べてみよう。

1.税金についての問題点をいくつか挙げるとすれば
①日本は所得再分配を税金で行おうとしてきた。(行おうとしている。)
②日本は所得控除という方法で公平性を保とうとしてきた。
③過去には減税を何度も実施しているが国会議員はそれについて語ろうとしない。
④税率を上げれば税収が増えるという既成概念に侵されている。
⑤税に関するコスト計算が行われてこなかった。(関連業務、徴収コスト、申告コスト、滞納、・・・etc)
⑥国民の税金に関する意識の低さ(源泉徴収システムの弊害)

2.社会保障制度の問題点についてもいくつか挙げてみよう。
①国民が望む社会保障レベルについての議論不足
②老後に安心して暮らせる社会保障レベルとはどの程度なのか
③標準的な世帯が必要とする年金、介護、医療、子育てに必要な額とはどのくらいなのか。
④個人レベルの社会保障の考えから世帯レベルでの社会保障という考え方に変える必要はないのか
⑤運営コスト、運営方法についての議論や運営主体についての議論は尽くされているのか。
⑥生活保護も含めた全体の体系の簡素化や国、地方の負担のあり方も考え直す必要があるのではないか。
⑦企業の負担のあり方についても検討が必要ではないのか。(日本の企業負担率は諸外国より実質では少ない)

3.全体的な税と社会保障制度の在り方の議論についての疑問点をいくつか挙げてみよう。
①国民が安心して暮らせるだけの社会保障レベルであるかどうかが真剣に議論されているのか
②財政再建優先の議論になっていないか
③社会保障レベルと税負担は比例すべきものではないのか
④控除中心の制度では低所得者層ほど負担が大きくなるのではないのか(控除を生かせない人たちが多く出る)
⑤資産の移転(高齢者層⇒次世代) も同時に進める政策が必要ではないのか

北欧の消費税が高いと言われるが、それは社会保障のレベルも高いからである。
子供を出産する場合においても、子供を大学まで進学させる場合においても、失業した場合においても、介護を受ける場合においても、高いレベルでの社会保障制度による受益(セーフティーネットや給付)を受けることができるから消費税が高いのではないのか。
日々の生活や老後の生活への不安が少なく、且つ社会保障制度に対する信頼があるから高い税負担を受け入れているのではないのか。

今現在の日本の社会保障レベルが税負担率や保険料負担率等に対して見合ったものなのかを洗い直す必要がある。
負担の割合に対し、思ったよりレベルが低いということも考えられる。(維持・運営コストが高い可能性も考えられる。)

日本においても、日々の生活や老後の生活の心配をしなくてもいいような社会保障制度が確立されるのなら、多くの国民は高い税負担を受け入れるのではないのか。

増税で税負担は増えるが、社会保障のサービスレベルは下がり、社会保障に関する国民負担も増加するのでは、社会保険制度に対する信頼はなくなり、国民の不安は増すばかりだ。

議論の順番が間違っているのではないのかと疑問に思わざるを得ない。
また税についても社会保障制度についてもシンプルでわかりやすく、コストのかからない制度であることが一番の前提条件であるように思う。
でないと国民は本来受けれるサービスを知らなくて受けられないという不平等を蒙ることになる。

今、税と社会保障の一体改革を主導している人たちは、数年前まで続いた所得税の定率減税を導入した人たちである。
それも20%という(最後の数年は10%と5%であったが)減税を実施した人たちである。
彼らは、そのことには一言も触れず、名古屋市の河村市長の市民税10%減税(所得税の20%減税と比べたら、かわいいものである。)を猛烈に批判していた。
言っていることとやっていることが一致していないのが彼らである。信用せよと言われても簡単には信用できない。

控除から給付(方法は幾通りもあるが)へというのが民主党の考えではなかったのか?
現状のまま、増税と社会保障改革による受益者負担が増加すれば、今でもぎりぎりの生活をしている低所得者世帯や収入の無い高齢者世帯は公的保険の保険料が払えなくなり、サービスが受けられなく可能性が考えられる。
また当然のことながら、増税とともに公的保険料のアップや自己負担額が増えれば、家計をより一層切り詰めなければならなくなる。
そのことは、個人消費の減少と低価格品へのスライド等による更なるデフレ進行につながり、今以上に日本経済を疲弊させることになる。

少なくても老後が安心して暮らせるだけの社会保障サービスが担保されないことには、国民は増税を簡単に受け入れるわけにはいかない。

3 件のコメント:

通りがけ さんのコメント...

増税したいのなら直ちに解散総選挙をして民意を問え。

それが民主政治のやり方でありこれに背けば独裁者として弾劾されるであろう。

もっともその前にテロ実行犯(共謀および証拠隠滅)で現職総理史上初在任中逮捕されるだろうが。

参照:Goodbye! よらしむべし、知らしむべからずブログさま>>http://c3plamo.slyip.com/blog/archives/2011/06/post_2102.html
>大量の鼻血、下痢、倦怠感... こどもに体調異変 ~福島・郡山

通りがけ さんのコメント...

「地震や津波という天災では決して起こらない核分裂臨界放射能被曝という人災被害」

(>>http://c3plamo.slyip.com/blog/archives/2011/06/post_2102.html
大量の鼻血、下痢、倦怠感... こどもに体調異変 ~福島・郡山:Goodbye! よらしむべし、知らしむべからずさま)
(>>http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-1047.html
大量の鼻血、下痢、倦怠感(東京新聞「こちら特報部」6月16日付)&微細高放射性物質の拡散:日々坦々さま)

これこそが東電と保安院(霞ヶ関原子力ムラ)の人災犯行の動かぬ証拠である。
彼らは今も救護活動を放棄して証拠隠滅をのみ図って暗躍しており、犯意犯情は凶悪無比であり冷酷非道なテロリストと何ら変わるところがない。
直ちに関係者全員逮捕し強制捜査に入るべきである。

通りがけ さんのコメント...

>東京電力に破防法適用を:誰も通らない裏道ブログさまから
>>http://fusenmei.cocolog-nifty.com/top/2011/06/post-86c5.html

この文章のうち『会社」を「米軍」と置き換えてみるとすっきりと理解できると思います。やってみましょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>なにしろこの「米軍」は現在進行形で日本を破滅に追い込んでいる。国民の命と安全よりも「米軍」の存続を優先し、そのためならばどんなウソをつくことを平気だ。
そもそもなぜ原発を推進したかといえば、ひたすらカネ儲けをするためである。
そのために立地予定の地元を分断しようが、被曝労働者を出そうが、原発周辺の環境を汚染しようが平気の平左で、放射性廃棄物の最終処分地が見つからなくても、そんなことは自分たちが死んだ後のことだから知ったことではない。
そして、破局事故を起こしてもなお、国民に向かって「停電するぞ」と脅しをかける。ヤクザだってこんなここまではやらない(というか、阪神大震災にしても東日本大震災にしても、ヤクザ関係の方々というのは実は非常に真っ当で地道な活動もしている)。<
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

このアメポチスパイの致命的愚かさは自分たちは日本人なので地位協定の治外法権がないことを忘れたまま「米軍」と同じ無法行為を働いていることです。ぜんぶ犯罪ですね。日本人である以上国内の刑法によって断罪されることから逃れられません。日本国籍を捨てて亡命してもICPOの目が届く国では捕まってしまいますね。

人災の極致が戦争と原発メルトダウンです。日本は地位協定によって極致人災を二つとも国内に呼び込んでしまいました。
ひとつだけを解決することは不可能です。戦争と原発は不可分だから、解決しようと思えば二つ共通の発生原因となった「地位協定」を直ちに破棄しなければなりません。長びけばいつ日本全滅のカタストロフィーが起こっても不思議ではないからです。


いますぐただちに「世界人類の恥」地位協定を破棄しよう!

Template Design: © 2007 Envy Inc.