株高、円高で始まった2011年!
これからの日本を考えるとき、デフレと円高を避けては政策を語れない時代になった。
政策を立案する場合、デフレや円高をどう捉えるかで大きく変わるはずである。
又、デフレと円高は別々の現象ではなく相互に関連する部分も多い。
デフレを悪と捉えデフレ退治を目指すのか、それともデフレを当たり前の現象と捉えデフレを前提に政策を考えるのか。
円高を是正する政策に力点をおくのか、円高のメリットを生かしながら円高を当たり前の現象と捉え円高を前提に政策を考えるのか。
これらを、2つの視点から捉え、どちらの視点を選択するかで政策は大きく変わるはずである。
そしてこれらの考え方は今後も輸出を中心とした外需依存型の経済成長路線を目指すのか、内需中心の安定経済路線を目指すのかともリンクする。
このことは財政問題についてもいえる。
政策を語る場合、外国の例を出して説明する議員や評論家が多い。しかし、人口、経済規模、国民性、地理的要因、歴史、気候風土などの要因はそれぞれの国によって違う。
これらの要因を比較する場合、日本は独自の判断基準を用いている場合が多いにも関わらず、同一基準での比較は省き、政党や大企業、官僚やマスコミに都合のいい判断基準を用いている場合が見受けられる。
同一の判断基準で比較すると、かなり日本の現状は違ったものになる場合が多い。このように一つの事案についても選択する判断基準により、大きく結果が違う。
採用する判断基準によって政策が変わることも考えられる。
日本人は本来、独自の文化や技術を作り出すことに長けた国民である。
鎖国時代にも、数多くの独自の文化を生み出してきた。また寺社建築に代表されるような、優れた技術も生み出している。
そしてそれらが元にあることで、海外の技術を取り込むことも得意としてきた。
これからの日本のあるべき姿とは
これからの日本のあるべき国の形とは
これらがまず先に語られないことには、政策の評価はできない。
本来、国のトップが語るべきは、まず国の方向性をはっきりと示すことである。
それを理解した上での政策評価である。
そしてそれに基づいた総合的な政策体系を作り上げることが重要である。
それにより、政策ごとの評価も変わってくる。
今までの政権は総合的な体系的な政策立案ができておらず、官僚任せの部分が多かった。
それにより、政策の省庁横断的な有機的な機能が発揮できず、政策効果を弱めてしまっていた。
またそこに大きな無駄が発生していた。省益が優先されていた。
国の形について言えば、まず市町村合併の結果についての検証が必要である。
それを踏まえたうえでの議論が必要である。
大きいことが必ずしもいいとはいえない。
実際アメリカでは小さな地方自治体が増加している。
ここでも、それぞれの地方の人口、経済規模、県民性、地理的要因、歴史、気候風土などの要因を考慮することは重要である。
これからの日本のあるべき姿
これからの日本のあるべき国の形
日本のとるべき外交方針
を語れる政治家が日本にはほとんどいない。
防衛などの専門分野についてウンチクを語れる政治家はいるが、新しい国の姿を語れる政治家はほとんどいない。
自民党の支持率が上がらない最大の要因は、過去の政策や政治路線、財政問題の呪縛から逃れない点にある。政治家についても同様のことが言える。
呪縛にとらわれているが為、新しい政策が打ち出せない。
民主党が政権を奪取できた最大の要因は、新しい日本の姿を示そうとした点にある。
統治システムの変更にまで踏み込んだからである。
一国の首相が年頭の挨拶で同じ党の仲間の離党について語るなど、本来ありえない話である。
外国からどう見られるのか考えて発言しているのだろうか。
これでは外国の首脳に尊敬、信頼されるはずがない。いつ裏切られるか心配で外交どころの話ではないからだ。
外国から信頼され尊敬される日本を目指すことが外交の基本でなければならない。
国民が政治に何を求めているのか?
「新しい日本のあるべき姿」を示して欲しいと願っているのではないか。
そしてそれを語ることが日本の総理大臣の一番の役目ではないのか。
何をしようとしているのかわからない首相や党執行部は「新しい日本の姿」ではなく「過去の日本の姿」に戻そうとしているのではないかとさえ感じられる今日このごろである。
先進国のどの国を見ても首相が同じ党の議員を率先して離党させようとすることなど考えられないことである。民主主義を冒涜しているとしか考えられない。議員は国民から選ばれたのだから・・・。
ましてやこれは党の問題で一国の首相の立場で発言すべき言葉ではない。
政治・経済のニュースに対する感想を徒然なるままブログに書いています。
2011年1月5日水曜日
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