2011年1月24日月曜日

消費税増税で税収アップの嘘・・・1週間で与謝野氏と財務省に乗っ取られた菅政権

 菅内閣は1週間で政策を与謝野氏と財務省に乗っ取られたようだ。

野田財務大臣がいかに財務省に操られていたかが明白になった。野田氏など相手にしていなかったという証明だ。
消費税を増税して歳入における税収部門が総額で増えるかどうかは大変疑問だ。現在の議論は、他の税の税収がどうなるかの予測については何も述べていない。
ピーク時に約60兆円あった税収は現在約40兆円まで減っている。
その原因については財務省や与謝野氏は語らない。

まず法人税について考えてみる。
少し古いが国税庁から発表されている「平成20事務年度法人税等申告(課税)事績の概要」 を見てみた。
・法人税の申告件数 ・・・ 約280万件
・申告総所得額   ・・・ 約40兆円(前年比35.4%減)
・申告法人税額   ・・・ 約9.7兆円(前年比33.2%減)
・繰越欠損金総額  ・・・ 約31兆円(前年比86.8%増)・・・
・黒字申告割合   ・・・ 約29.1%(前年比3.3減)・・・
ということになっている。
(*)法人税の申告事績の集計対象期間は、その年の4月1日から翌年3月31日までに終了した事業年度に係る申告について、翌年7月31日までに申告のあったものを集計している。
 ①についての説明
このように一昔70%あった利益法人が、現在では30%まで減っている
逆に70%は欠損法人である。
且つ中小企業数は昭和61年と比べると20%以上減少している。
利益法人が減り欠損法人が増えれば法人税は減ると考えるのが常識だ。
法人数が減っていることから新たな利益法人が大幅に増えることも現状では考えにくい。
且つ、法人税の5%減税で法人税は、今後も減収が続くものと考えられる。
政府が行う政策としては大まかに挙げると(金融政策は除く)
1.国内景気の回復(内需)による利益法人の増加
2.産業の構造改革(環境・農業等の分野への転換や高付加価値製品への転換)
3.新規起業の増加(新分野への進出・セーフティーネットの整備などによる環境整備)
4.戦略的な企業支援策(ネットワーク型の支援体制強化等)
5.地方経済の活性化(自立支援、議会の活性化、独自に使える予算の配分、地方税のあり方の見直し) 
---------------以下は需要を喚起させる政策要素-------------------------------
6.デフレ脱却(各種の政策の結果として)
7.家計の可処分所得を増加させる。(現金給付)

などが考えられる。
輸出企業支援策より、当面は国内向けの対策に重点をおくべきではないか。でないと法人税の税収は増加しない。(輸出企業の支援策を行っても工場の海外移転は続く)

②についての説明
繰越欠損金総額  ・・・ 約31兆円(前年比86.8%増)
実はこれが大きな問題である。
一昔前までは、繰越欠損金は3年間しか繰り越せなかった。
これが現在では、7年間に変更されている。
たとえ単年度で黒字を出しても、直近7年間の繰越欠損金と相殺できるので税金を払わなくてよい。(それが31兆円もあるのだ。)
大企業(特に金融機関は)この繰越欠損金の期間延長でかなり助けられてきた。新聞などでは多額の経常利益を計上しているが、数年前までほとんど税金を払っていなかった。
その他に租税特別措置法というもので、減税措置がとられている業種等もある。
これから推測するに、しばらくは法人税が増える要素は余程の景気回復か円安による輸出の大幅な増加ぐらいしか見当たらない。
資本金1億円以上の企業について、期間限定で繰越欠損金の欠損金繰越期間を短縮するだけでもかなりの税収増が見込まれる。

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所得税や社会保障について
勤労者世帯の家計 (総務省統計局)
勤労者の世帯収入は減少の一途をたどっている。
勤労者の消費支出も減少の一途をたどっている。

消費者物価も下がり続けている。

少し古い資料(平成16年)であるが、現在はもっと減少している。その減少幅も大きくなっている。


①実収入,消費支出の状況
 (1) 実収入
勤労者世帯の1か月平均実収入は1世帯当たり502,114円で,平成11年と比べると名目で8.0%(年率1.7%)の減少,実質で5.0%(同1.0%)の減少となっている。実収入から税金などの非消費支出を差し引いた可処分所得は425,513円で,平成11年と比べると名目で6.3%(同1.3%)の減少,実質0.2%(同0.6%)の減少となっている。
1世帯当たりの実収入について,実質増減率の推移をみると,昭和49年までは年率3~5%台の増加率が続いていたが,その後,増加率は低下し, 平成16年は1.0%の減少となり,調査開始以来初めての減少となっている。(図-1)

(2) 消費支出
勤労者世帯の1か月平均消費支出は1世帯当たり339,212円で,平成11年と比べると名目で3.8%(年率0.8%)の減少,実質で0.6%(同0.1%)の減少となっている。
1世帯当たりの消費支出について,実質増減率の推移をみると,昭和49年までは年率4%以上の増加率が続いていたが,その後,増加率は低下し,平成11年は調査開始以来初めての減少となった。平成16年も引き続き減少となっている。

図-1 1か月平均実収入の対前回増減率(年率)の推移(勤労者世帯)
図-2 実収入の世帯分布図

所得層分布図(独自の視点による分類であるがそんなに違っていないと思う)

 私は、素人なので素人なりに素人の視点で勝手に分類して分析してみた。
分類の都合上、勝手に以下のように分類させてもらった。
年収400万円以下を低所得者層(年収0円から400万円以下)
年収400万円以上1000万円以下を中間所得者層(年収400万円から1000万円以下)
年収1000万円以上を高所得層(政府は1500万円以上と考えているようだが・・・。)
とした。

図で見るとわかるように、1か月平均実収入・1か月平均消費支出と消費者物価変化率はほぼ比例している。
それから導かれるものは
「給料などの収入が減れば、消費支出が減り、消費者物価も下がりデフレになる。」
というごく当たり前の結果である。
勤労者だけではなく自営業者などの収入は勤労者以上に減少している。
実は3年前まで定率減税(当初税額の20%、最終年10%)が実施されており、勤労所得においても其の分、可処分所得は増えていたはずであるにも関わらず消費支出と消費者物価は下がり続けている。
「定率減税がなくなった分、税収に占める所得税総額は大幅に増加しなければいけない」はずなのだが、そうなってはいない。
リーマンショックの影響は思いのほか大きいことがこれらからも推測できる。

所得層分布図を見てもらえばわかるように、ここ10年ほどで低所得者層が大幅に増加し中間所得層が大きく減少していることがわかる。
特に低所得層の中でも年収300万円以下の「生活するのがやっと」という人が大幅に増加している。
其の他にも、無収入で「親に寄生」している若者も増加している。
可処分所得(ある程度自由に使えるお金・・・個人の購買力を測る際の一つの目安)が少ない、あるいはマイナスの所得層が増加していることから下記の点が懸念される。
①年金の掛け金や医療費、教育費が払えない世帯の増加⇒年金がもらえない人の増加・医者に掛かれない人の増加⇒将来不安
②当然、「少しでも安いもの」を購入せざるを得ず、デフレ促進の要素になる。
③当然、「結婚できない、子供が生めない人」の増加により、少子高齢化を促進することに繋がる。
④年金給付を受けれない人たちや収入がない人の増加で生活保護受給者(現在で3兆円)が大幅に増加する。
⑤医療費が払えない人や野宿者の増加などにより社会福祉予算が大幅に増加する。
⑥デフレの進行と消費不況のダブルパンチによる更なる不況で失業者が大幅に増加する。⇒失業対策予算、雇用対策予算の大幅な増加。
などが予想できる。
これらをどう食い止めるかが、喫緊の政策課題でなければならないはずだ。

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公務員・准公務員の人たちが税方式の年金制度に反対し、消費税や所得税の増税に賛成しする理由

実は勤労者に限ってみれば
高所得層・・・高級官僚・大企業の役員
中間所得層・・・公務員・大企業のサラリーマン
が多くを占めている。

公務員に限ってみれば
①失業の心配がない。定年まで働くか天下る(年金は満額受給できる。)。年功序列賃金で安定収入。
低所得層と高所得層の一部の負担を増やし、中間所得層の負担を増やさないように社会福祉改革や税制改革をしようと目論んでいるとしか思えない節がある。
②年金の一元化や税方式の年金制度では自分達の年金給付額が下がる可能性が高いので反対。
③増税分からピンハネすることを考えている。増税で増えた税収を好きに使おうと考えている。
④増税により不況が進めば、低所得者層が増加し自分達の仕事が増える。(公務員の削減を抑えられる。)⇒それにより自分達の収入アップを見込んでいる。
かなり憶測部分もあるが、当っている部分もかなりあるのではないか。

財務省・与謝野氏・菅首相一派は
「官僚の利益・大企業の利益・そして一部の政治家の利益が第一の政策」を実行しようとしている。

消費税の増税は上記からも想像できるように「法人税の減収や所得税の減収が今後も避けられない状況」の中で、不足する税収の穴埋めに使われると考えた方が間違いないように思える。

財務省の言う「国家財政が数年で危機になる。」が本当ならば、財務省の職員が真っ先に転職しているはずだと思うのだが、そんな話は聞いた事がない。
民間企業だったら「会社が危機」であれば多くの社員が転職を考えるはずで退職者が増加するのが当りまえだ。
官僚は「日本が本当の危機状態にあるとは考えていない。」と考えた方が納得がいく。

だまされてはいけない。
増税と受益者負担増でますます景気は悪くなる。
デフレから脱却できない。

庶民に負担を押し付け、自分達の利益を守ろうとする人たちから国民生活を守るのが政治家の使命ではないのか。
と思う今日この頃である。
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今日の両院議員総会を見ていて
思わず(本来私は上品な性格である。)
『菅と岡田の糞野郎!』
と叫んでしまった。
悪気はないのであしからず・・・。

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