2010年2月5日金曜日

小沢問題の総括

色々と小沢問題について書いてきた。ここで一度総括してみたい。

一言で言えば
『検察が公平・公正な捜査を行った結果「有罪判決を得るだけの証拠が無かった」』
につきると思う。
異例とも言える一時間半にも及ぶ会見(テレビのカメラなし・記者クラブのみ)の中で検察が記者の質問に答えたように
「現時点で立件すべきものはすべて立件した。」
である。
昨夜と今朝のテレビでも、大手新聞社の編集委員の顔は見る影も無いほど衰弱していた。口から出てくる言葉もむなしく感じられた。おそらく検察幹部も同様であろう。
それに引き換え、小沢幹事長はサバサバした印象で、元気が戻ったようだ。


現在までにわかっていることや今後を予想してみる。
①新たな物的証拠は何一つでてきていない。容疑者の自白のみが唯一の証拠
②水谷建設の元幹部は立件されていない。(元幹部の証言は証拠とされていない)
③「20数億円の不明金」と言うのは正確な表現ではない。(検察は容疑内容に出てくる数字をただ合計しただけ・・・不明金であるとすればこの時点で立件できない-捜査途中段階で起訴したことになる)唯一不明金といえそうなのは架空の収入・寄付の3億7000万だが架空と認定した段階で不明金で無くなる。
よって不明金0円
④容疑内容

◇3人の起訴内容◇
(1)大久保隆規秘書と石川知裕議員は共謀し、陸山会の04年分の政治資金収支報告書に

▽土地購入費の原資として小沢氏からの借入金4億円(記載されている・・・記載されていないのは銀行からの借入金4億円)・・・そもそも隠す必要性はどこにも無い
▽小沢氏名義で融資を受ける際の担保とする定期預金を組むため関連2政治団体から集めた計1億4500万円(一時預かり金・・・後に返していると考えられる)
土地取得経費約3億5200万円(翌年記載されている)
記載しなかったとされる。
(2)大久保秘書と池田光智元秘書は05年1月に土地を買ったと装うため(実際に土地を購入している)共謀(こういう場合は相談してが正解)し、05年分の収支報告書に
関連3政治団体から架空の収入計3億円(架空の収入ということは通常ではありえない・・・?おそらくお金は実際に動いているものと考えられる-関連する政治団体から)
架空(架空ではない-実際に土地が購入されている取得経費約3億5200万円を虚偽記載したとされる。
(3)大久保秘書と池田元秘書は共謀し、07年分の収支報告書に小沢氏への返済金4億円と、その原資として関連3政治団体から集めた計1億5000万円(銀行担保分+利息・・・一時預かり金の戻しを記載せず、収支報告書の帳尻を合わせるため関連2政治団体から架空の寄付架空の寄付ということは通常ではありえない・・・?おそらくお金は実際に動いているものと考えられる-関連する政治団体から計7000万円虚偽記載したとされる。
公判の維持さえ危ぶまれる内容だ。

小沢氏からの借入金4億円に対しても不記載と説明しているが、実際には不記載罪を適用していない。
⑤小沢氏個人に対しての容疑(共犯、収賄、斡旋利得、脱税)に関しては何一つ、立件できなかった。

2回目の事情聴取東京地検特捜部ではなく最高検秘密裏にやった可能性が高い。おそらく特捜部にも知らされていなかったのではないか。


今後の進展
①検察審査会での審査の可能性もあるが、検察側としてもこれ以上やりたくないのが本音であろう。(ムリ筋捜査が自明にされる可能性あり)検察側にも説明責任がある。
② 「一人の政治家を狙い打ちにしたのではないか」と言う批判に答えるため野党の元幹事長クラスの立件を考えている。(ありえないと思うが、また絶対にしてはいけない!)
③人事異動で今回の捜査を担当した検事を移動させる。(3月乃至4月)(自浄作用が求められている。)
④政治資金規正法の改正(企業・団体献金の禁止を含む)が国会に提出される。自民党は大反対するが通過する。
⑤取調べ可視化法案が提出され国会を通過する。
⑥各省庁が記者クラブの廃止またはオープン化を進める。(現在一部だけ)
⑦各省庁の幹部の人事異動を政府主導で行う。(アメリカ大使、検事総長等)
etc


これにより、小沢氏の官僚への影響力が強くなる。
こんなことが予想されるが、皆さんはどう考えられますか?

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